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おっさんとフレブル  作者: 水前寺鯉太郎
第3部 グランドサークル大縦走

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高梁

7月13日、早朝。


 まだ空が薄暗い時間に目が覚めた。

 ジムニーの外へ出て、携帯灰皿を片手にマルボロへ火をつける。ふと車内を見ると、ボスだけが起きていた。エルヴィスとこまは昨日の疲れが残っているのか、まだ気持ちよさそうに寝ている。

 今日は備中松山城の雲海を見る予定だ。

 雲海が綺麗に見えるのは日の出の時間帯。

 こいつらを待っていたら間に合わない。

「ボス、行くか」

 ボスは小さく鼻を鳴らした。

エアコンの温度を確認し、エルヴィスとこまを残して俺とボスは山を登る。

 昨日登った道だから迷うことはない。

 しばらく歩いて山頂へたどり着いた。

 そして目の前の景色に思わず息を呑む。

白い雲が谷を埋め尽くし、その上に備中松山城が浮かんでいた。

 まるで空に城が建っているみたいだった。

「これは確かにすごいな」

 隣を見ると、ボスは景色よりも俺の持っているペットボトルの方が気になるらしい。

まあ、それもボスらしい。

 下山してジムニーへ戻ると、ようやくエルヴィスとこまが起きていた。

2匹は大あくびをしながらこちらを見ている。

「お前ら、いいもの見逃したぞ」

 そう言うと、2匹は興味なさそうに伸びをした。

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