表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさんとフレブル  作者: 水前寺鯉太郎
第2部 東回り

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/106

高松①

2029年4月13日


  高松の爽やかな朝の光が、車内を優しく照らす。

 スリングに三匹を収め、まずは海沿いの高松城跡をのんびりと散策する。心地よい瀬戸内の風に吹かれながら、「さて、次はどのうどん屋に行こうか」と胃袋の相談をしながら歩くのが、なんとも贅沢だ。

 ふとスマホを開くと、SNSのフォロワーさんから「いま高松なら、峰山公園の桜が満開ですよ!」と心躍る通知が届いていた。

「よし、行ってみるか」

 俺たちは一度ジムニーへ戻り、ハンドルを峰山へと切る。山を登りきった先の公園は、フォロワーさんの言葉通り、見事な桜のトンネルに包まれていた。尾道で少し早かった「春」が、ここ香川でようやく俺たちを待っていてくれた。

 舞い散るピンクの花びらの下、お座りをしてカメラを見つめるボス、エルヴィス、こま。俺は夢中でシャッターを切り、さっそく撮れたての一枚をSNSにアップした。

 投稿を終えてふと、自分のプロフィール画面に目をやる。

 アカウント名――『おじさんとフレブル』。

 アカウントを作った当初はボスと二人きりだった。だが今、この画面の向こうには、エルヴィスとこまを含めた三匹の賑やかな顔がある。このままじゃ、パグのこまがへそを曲げてしまうかもしれないな。

「おい、お前たちの新しいチーム名、何がいいと思う?」

 桜の花びらをフゴフゴと追いかけている三匹に問いかけてみたが、当然、彼らは鼻を鳴らして笑うだけだ。

 さて、アカウント名の改名を思案しつつ、明日はどんなところへ行こうか。

 うどんの出汁の香りに誘われて、もう少しこの街で遊んでいくのも悪くない。高松の夜は、まだ始まったばかりだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ