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おっさんとフレブル  作者: 水前寺鯉太郎
第1部 いい日旅立ち・西へ

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長崎(佐世保)〜島原

2027年4月14日


 長崎市のガソリンスタンドでジムニーに給油し、島原しまばら方面へとルートを取った。

 車窓にそびえる雲仙岳の稜線を眺めながら、昼頃に島原の市街地へと入る。

 まず、名物の具雑煮ぐぞうにを出す店に飛び込んだ。素朴で優しい出汁の味が、体の奥まで沁みた。

 腹を満たしたあと、島原城を仰ぎ、そのまま鯉の泳ぐまちへと足を延ばした。水路を流れる透き通った湧水の中を、色鮮やかな錦鯉が優雅に泳いでいる。

「フゴー、フゴー」

 足元でボスが身を乗り出し、鯉の動きに激しく反応し始めた。

「おい、食べられないぞ」

 リードを短く持って引き留めると、ボスは不満そうにこちらを見上げ、生あくびをした。

 散歩させていると、地元らしき女性に「まぁ、可愛い。写真撮らせてくれんね」と声をかけられ、笑顔で応じた。

 午後は少し足を延ばして、観光いちご園へ向かった。ハウス内へ犬は入れないため、受付でボスを預かってもらう。快く引き受けてくれた。

 甘い香りの中で、真っ赤なイチゴを一人で摘む。存分に楽しんでから受付へ戻ると、お姉さんにすっかり懐いて鼻を鳴らしているボスがいた。

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