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冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


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第89話

第89話です。


今日からエルネーゼと

冒険者活動をしていきます。

ギルドの依頼に良いモノが

残っているでしょうか?

《風魔》の訓練も

同時にヴェンにお願いしています。

《風魔》が大人になって強くなり

慶次の頼もしい仲間になってくれると

嬉しいですよね。


では、楽しんでください。



ギルドに入ると、冒険者達は

既に誰も居なくなっていた。

ゼノンは受け付けで話をしている。

エルネーゼも掲示板の依頼書を眺めている。

慶次も受け付けで話をする。

「今日からエルネーゼと一緒に行動する。

ある程度、危険性の高い依頼を

俺とエルネーゼの為に残しておいてくれるか?」

「あ、マエダ様。

エルネーゼと一緒に行動されるのですね。

分かりました。」

「まぁ、今日は遅かったが、

明日からはもう少し早く来れると思うから

特別扱いは要らんがな。」

「あ、分かりました。

今日はエルネーゼが何か依頼を受ければ

マエダ様も一緒にという事ですね。」

「そうだな。

依頼が無くても魔物の調査には出るがな。

勿論、その時はエルネーゼも一緒にだ。

その時の報酬はどうすれば良い?」

「そうですね。ここで、判断が出来かねます。

マスターに話しておきます。

帰られた時にはお返事させていただきます。

しかし、どうなるのか分からないので

確実に報酬を受け取れる様に

エルネーゼの為に依頼を残しておきますね。」

「そうだな。よろしく頼む。」

慶次はエルネーゼに

「めぼしい依頼はあったか?」

と聞く。エルネーゼは

「中々、ありませんね。

今日はこれぐらいでしょうか。」

と依頼書を慶次に渡す。依頼書は

『凶暴化した魔物の目撃情報』

と書いてあった。

「これは?目撃情報のみか?」

「そうですね。

商人などは魔物が来たと分かれば逃げますから。

凶暴化という事は

経験の浅い冒険者からかもしれませんね。

もう終わっているかもしれませんが、

行くだけの価値はあると思います。

昨日、マエダ様が

散策されていた場所ではありませんか?」

慶次が

「そうか?俺は場所の把握は出来ておらんからな。

まぁ、行くだけ行ってみるか。

《空蝉》どう思う?」

《空蝉》が作動し

『確かに昨日の辺りだね。

でも、昨日は反応無かったよ。』

と慶次に話す。

『まぁ、同じ場所に居るとは限らんという事だな。

ここからどこへ移動したかという事が大切か。』

『そうだね。どこに移動したかが問題だよね。』

『確かにな。そいつらが何かを目指しておれば

見つけるのも容易いが。さてさて。』

慶次は

「エルネーゼ、これ以外で

めぼしい依頼はあったか?

明日からは俺も一緒だと言うておるから

良い依頼があるとは思うが。」

「今日はこれが一番良い依頼だと思います。

まぁ、何もなければ、

《風魔》の良い訓練になると思いますよ。」

「そうだな。

では、その依頼を受けてくれるか?

とりあえずは外に出よう。

薬草やキノコも持って帰って来て欲しいとも

言われているからな。

魔物探索は《風月》がおるから同時に行えるしな。

今日の報酬は依頼が出来なければ

ギルドに帰って俺が話すから安心してくれ。」

頷いてエルネーゼは受け付けで依頼書を手渡す。

「お待たせいたしました。

では、行きましょうか。

ゼノン、またね。貴方も気を付けてね。」

ゼノンは手を挙げて答える。

慶次達はギルドを出て正門へ向かった。

この時間は買い物客が大勢歩いている。

「この時間は朝とまた違った雰囲気よな。」

「そうですね。

今の時間は活気が違いますよ。

みんな、この時間から買い物に行く事が多いですね。

午前中にするべき仕事が多いです。

ここを歩いている人達は

仕事をしている人が大半です。

買い物が済めば仕事に戻りますよ。」

「なるほど、忙しいのだな。」

「そうですね。

この国では夫婦共働きが当たり前です。

貴族の奥さんぐらいではないですか?

家でのんびりされているのは。」

「なるほどな。

どの国でも身分の差はここにも現れるか。」

慶次は、通りを見渡す。

そんな話を聞くと、

みんなが急いで買い物をしている様に見える。

「それはそうと、

エルネーゼはどうやって移動するんだ?歩きか?」

「いいえ、ヴェンに乗せてもらいます。

フェンリルは風属性なので

風の中を移動している気分で楽しいですよ。」

「ほぅ。《風魔》が

大人になったら乗せてもらうか。」

それを聞いた《松風》が泣きそうな顔になる。

『殿。《風魔》が大人になれば

私はお役御免ですか?』

それを聞いた慶次が大笑いする。

あまりにも大きな声で笑ったので

エルネーゼも周りの人達もギョッとして慶次を見る。

「あぁ、すまん。

《松風》が泣きそうな声で訴えるから思わずな。

《松風》俺の馬はお前だけだぞ。」

と《松風》の首をポンポンと叩く。

安心したのか《松風》は嬉しそうに鳴く。

それを見たエルネーゼは

「《松風》がヤキモチを妬いたのですね。」

と笑う。

「まぁ、そういう事だ。」

慶次達は正門を抜け外へ出た。

慶次は肩に止まっている《風月》に

『《風月》空から見渡してくれるか?

魔物が居そうなら教えてくれ。』

《風月》は頷いて飛び立つ。

『分かりましたわ。 

何かあれば直ぐに戻ってきますわ。』

「どれ、のんびり行くか。

『空蝉』作動しておいてくれ。」

『慶次、昨日と同じ様に薬草やキノコも探すの?』

『そうだな。薬草は昨日とは

別の物が有れば尚良しというところか。』

『分かった。魔物検知も発動させておくね。』

『うむ。よろしく頼む。』

慶次達は山奥深くに入る。


いつも読んでいただきありがとうございます。


凶暴化した魔物の情報も続々と

集まっているみたいです。

慶次の仕事もエルネーゼの仕事も

順調に運んでくれると良いですね。


次回は山へ向かいます。


では、次回をお楽しみにしてください。

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