第81話
第81話です。
夕食を食べる為に
店に着きました。
これから、慶次はここで夕食を食べ、
冒険者達と仲良くしています。
では、楽しんでください。
「いらっしゃいませ。あら?ゼノンじゃない。
帰って来たのね。討伐は成功したのね。
まぁ、カインが帰って来ていたから
そうだとは思っていたけどね。」
「よぅ、カレン。無事に討伐して来たよ。
かなり手こずったがな。
あ、そうだ。この方を紹介しよう。
召喚者のマエダケイジ様だ。」
「あら?この方がマエダ様なのね。
この間、お店での喧嘩を一瞬で終わらせたって
マスターが喜んでいたのよ。
ゴードンが興奮して教えてくれたのよね。
あの後、私達も護身術を身につける様にって
言われて習い始めたの。
お陰で店での揉め事対処が小さい物なら
私達でも出来る様になったから
マスターも嬉しそうなの。
私達も帰り道が安心して帰れるのよね。
みんなでもう少し強くなりたいねって。」
「俺が前田慶次だ。
それは良かった。
店の話を聞いて護身術を提案したのだ。
上手くいって安心したぞ。
あぁ、それと契約獣が居るが構わんか?
中に入れないつもりだ。
食べる時は外の机で済ます。」
「そんな事、出来ませんよ。
中に入っていただいても大丈夫ですよ。
契約獣持ちの冒険者の方も
通ってもらってますから
店の中での食事も大丈夫ですよ。
勿論、契約獣用の食事もご用意出来ますよ。」
カレンは嬉しそうにに話す。
『マエダ様のおかげで
安心して仕事が出来る様になりました。
ありがとうございます。』
「そうか。それは良かった。
護身術も役に立ってなによりだ。
許しも得た事だし、
これから俺が毎晩通うから安心せぇ。」
慶次はサラリと言う。ゼノンは苦笑いした。
「ゼノン、どうする?店の中で食べるか?」
「そうですね。折角なので中で食べますか。
俺の仲間にも紹介したいです。」
慶次は《松風》達を呼びに行った。
『中で食べても良いそうだ。
大人しくな。特に《風月》』
釘を刺されて《風月》は
『嫌ですわ、ご主人様。
いつも大人しくしておりますわよ。』
それを聞いて慶次は笑う。
『まぁ、そうしてくれ。では、入るか。』
慶次は店内に《松風》達を入れた。
店に居た客は《松風》達の姿に一瞬見惚れる。
《松風》はそんな様子を全く気にせずに
慶次の後ろを歩く。
「ゼノン、何を食べる?お主に任せよう。
《松風》には野菜だな。
《風魔》は肉だな?
《風月》も野菜か?いや、果物と言うておったか。
《松風》達の分も頼んでくれ。」
「分かりました。私達の分は色々と頼みますね。
慶次は席に座っていてください。」
慶次はゼノンに注文を任せて
店の隅のテーブルを選び座った。《風月》は
『私、何でも食べますよ。
お肉も頂きたいですわね。』
『そうか。それなら、《松風》と《風魔》に
分けてもらえ。
足りなければ頼むから遠慮はするな。』
《風魔》は
『殿。僕は生のままで食べたい。
内臓もちゃんと食べなきゃダメよって
ママに言われたんだ。』
それを聞いていた《松風》は
『《風魔》話し方。この場合は…。』
と《風魔》に教える。慶次は笑って
『《松風》あまり怒ると嫌われるぞ。』
と話す。《風魔》は
『そんな事ないよ、あ、です。』
慶次は笑い、《松風》はため息をつく。
『《松風》そんなに言うてやるな。
徐々に話せるようになれば良いではないか。』
と諭す。それを見ていた《風月》が
『《松風》は細かすぎますわ。
《風魔》話すまだまだ幼いのに、無理ですわよ。』
『無理じゃないの。僕はちゃんと出来るよ。
《松風》にきちんと教えてもらうから。』
契約獣が増えて慶次の周りは一気に騒がしくなった。
しかし、慶次にはそれが心地良かった。
しばらくしてゼノンが慶次達の所へ戻って来た。
「契約獣の食事も大丈夫だ言われたので
頼んできました。
私達の食事も色々と頼みましたよ。
まずは、突き出しと酒が来ます。
ここの突き出しは美味しいので
まずはそれを堪能してください。」
そこへお盆を持った女性が来た。
「これ、今日の突き出し。お酒はエール。
突き出しは今日は小松菜の梅肉和え。」
「エリス、ありがとう。
では、食べますか。とりあえず、私達だけですが。」
慶次は笑って
「そうだな。みんなには待っていてもらうか。」
とグラスを手に取り呑んでみる。
エールの柔らかい喉越しが良い感じで体に染み渡る。
「これはまた。良いな。
五臓六腑に染み渡るのが感じられるな。
突き出しも食べてみよう。
ほぅ、これは疲れた体に良いな。」
ゼノンもエールを呑み、突き出しを食べる。
「これこれ。やっぱ、この店の食べ物は旨い。
遠征続きだと食べられないのが残念だ。」
しばらくすると料理が運ばれて来た。
「今日はガロリンが手に入ったから唐揚げに。
それから、猪の生姜焼きと馬刺しね。
麦酒は冷で。ラガーと。契約獣の食事はこれです。」
「ベアトリス、ありがとう。
とりあえずはこれで全部かな?」
「そうですね。
これで注文してもらった物、全てですね。
今日は良い鴨肉も入っているってマスターが。」
「そうなのか?じゃ、香草焼きを頼めるか?」
「分かりました。」
ゼノンは慶次に
「味は保証しますよ。では、食べましょう。」
「そうだな。いただくか。」
『お前達はそれで良いな。足らなければ言え。』
『殿。この野菜は最高です。』
『殿。お肉、美味しい。初めて食べた味だ。』
『ご主人様、これは美味ですわね。』
《松風》達は大喜びで食べている。
慶次は唐揚げを口に運ぶ。
「これはまた。旨いな。」
目を輝かせ麦酒を呑む。
「慶次、唐揚げにはラガーが合うと思いますよ。」
そう言われて慶次はラガーを口に運ぶ。
「本当だな。これは旨い。
どちらも止まらなくなるな。」
「そうでしょう。他の料理も旨いですよ。
酒もワインなどもありますよ。」
「酒は選んでくれ。
俺の國にはそんなに種類が無かったからな。
お館様がワインという物を呑んだという話は
聞いた事があるが、オレは知らんのだ。」
「では、頼みましょう。」
色々な料理に舌鼓を打ちながら
慶次達は魔物の話をする。
「そう言うたら、軍の指揮を取る
武将が見当たらなかったと言うておったな。」
「そうですね。
私達が気が付かなかっただけかもしれません。
魔物に遭遇した時に思っていた攻撃が
全く効かなかったので大混乱しておりましたから。
こちらも随分と死者を出しました。
魔物の統制が取れていて
いつもの攻撃が効かないのが厄介でした。」
「そうだろうな。
戦うにあたっては、凶暴化した魔物が
どの攻撃が有効かは調べて把握せんといかんな。」
「そうですね。
私達の持ち帰った情報が役に立つと思います。
この情報がもう少し早く手に入っていれば、
『艶紅の炎』が全滅する事も無かったでしょう。」
「その『艶紅の炎』は冒険者の中で
強かったと言う事だな。」
「そうです。そしていつも謙虚でした。
戦況をリュシエラがきちんと正しく判断し、
他のメンバーもそれを信じて動く。
理想的なチームでしたね。
私達Sランクの冒険者は強いのですが、
チームを組むとなると
Sランクの負担がかなりかかります。
しかし、同じランクの者と組む事により
お互いが支え合えるのです。
時には私達よりも強い時もあります。」
「なるほど、
均衡が取れるとお互いの強さが
最大限に引き出せるという事だな。」
「その通りです。
実は、明日『艶紅の炎』の家族に全滅の事を
伝えに行くのです。」
「そうなのか?それはお主の役目なのか?」
「そうですね。
本来はギルドの役目ですが、
このチームは私の方が適任でして。
リーダーのリュシエラは私のパートナーでした。」
「ふむ。そうだったのか。それは哀しい事よな。」
「そうですね。
冒険者ですから、そういう未来があると
分かっていましたが、
実際にとなると頭が真っ白になりました。
子供に話す事が一番苦しいですね。」
「そうか。子がおったのか。今日は鎮魂の酒だな。」
慶次とゼノはグラスを合わせた。
「慶次にそうしてもらうと救われますよ。」
その時、慶次の後ろから声がした。
「ゼノンじゃないか。
帰って来たのか。討伐はどうだったんだ?」
慶次が振り返ると
ガタイのいい男と背の高い男が立っていた。
「ヴィクトルとダリウスじゃないか。
お前達も討伐依頼を受けていたのでは?
済んだのか?」
「昨日な。コッチの魔物は凶暴化していなかったら
簡単に倒せたよ。
そっちはかなり手こずったと聞いたぞ。
カインが文句を言っていたしな。
ん?この人は誰だ?見かけない顔だな。」
ヴィクトルと呼ばれた漢が慶次に気が付く。
「この人は召喚者のマエダ様だ。」
「おぉ、この方がマエダ様か。
マエダ様、私はヴィクトル ハンターと言います。
こっちは弟のダリウスです。
貴方のお噂は耳に入っておりますよ。
お会い出来て光栄です。」
「前田慶次だ。よろしく頼む。」
「私はダリウス ハンターです。
こちらもよろしくお願いします。
で、ゼノンさんはどうでしたか?
カインが二度とやりたくないと泣き言を。」
それを聞いたゼノンは笑って
「俺もやりたくない討伐だったな。
凶暴化した魔物の軍隊に遭遇した。」
それを聞いた2人はギョッとして
空いている椅子に座る。
「ちょっと、それは聞かせてくれ。」
ゼノンは2人に討伐の様子を話す。
いつも読んでいただきありがとうございます。
《松風》達も無事に店に入れました。
これから安心して食べに来れますね。
料理もオーソドックスな物にしました。
料理のレパートリーが少ないのがバレますね。
次回も夕食会です。
仲間が増えて魔物の情報が
引き出せると助かりますね。
では、次回を楽しみしてください。




