第61話
第61話です。
スライム達の話し合いが始まります。
どの様な話になるのでしょう。
では、楽しんでください。
家に戻るとオズワルドが玄関に迎えに出て来た。
「お帰りなさいませ。マエダ様。
お荷物をお預かりしますね。」
オズワルドは慶次から荷物を受け取る。
カティア達は
「皇女様に似合いそうなドレスを買ったのです。
喜んでくださるかしら?」
オズワルドは微笑み
「それは良い買い物をしたな。
早速、お渡しして来よう。」
とミレーナから包みを受け取り城へ向かった。
マルティナが出て来て
「あら、お帰りなさいませ。
カティア、頼んでいた物は?」
と言われてカティアはハッとして
「ごめんなさい。忘れてました。」
と俯く。慶次は
「火急の用が入ってな。
俺がギルドの帰りに寄って頼んでくる。
俺も少し見たい物もあるからな。
今すぐ必要か?」
と話す。マルティナは微笑んで
「明日の朝に使う物ですから大丈夫です。
何かおありになったのですか?」
と尋ねる。
「いや、冒険者ギルドの方へ
来て欲しいと頼まれてな。
《松風》も連れて行かねばならない。
何処へ散歩に向かったか?」
「ローディンならもう帰ってますよ。
城の牧場へ《松風》を離して、
馬屋の掃除をしていました。
先程、《松風》を迎えに行って
帰って来たところです。」
「そうか。では、馬屋に行こうか。
《松風》も喜んでおるだろう。」
慶次は馬屋へ向かった。
ローディンが《松風》の体を
ブラッシングしていた。
《松風》は気持ちよさそうに目を細めている。
慶次は、ローディンに声をかけた。
「ローディン、
お前もゆっくり散歩をすれば良いのに。」
ローディンは驚いて身をすくめる。
「あ。お、お帰りなさいませ。旦那様。
《松風》が走りたそうだったので。」
と俯く。《松風》は嬉しそうに
『殿。ローディンは本当に良い人です。
私と話せないのに私の気持ちが分かるのです。』
と興奮気味に話し、体を嬉しそうに揺らす。
慶次は《松風》の首をポンポンと叩いて
『それは良かったな。
それはそうと、冒険者ギルドから
来て欲しいと言われておる。』
《松風》は動きを止めて首を上げる。
ローディンはそれを見て馬屋の柵を開けた。
「ローディンは凄いな。
《松風》の気持ちが分かるのだな。」
慶次は感心してローディンを見る。
ローディンは顔を真っ赤にして俯く。
「ローディン、今から《松風》と
冒険者ギルドへ向かうから、
《松風》の準備を頼む。
俺も行く準備をしてくる。」
と馬屋を離れた。
ローディンは頭を下げて
《松風》に馬具を付けていく。
慶次はカティアの所へ向かった。
「カティア、マルティナに頼まれた物はどれだ?
俺が頼んでくる故に、
家で待っておいてくれ。
夕食は家で食べるからな。」
カティアはマルティナに
渡されたメモを持ち《松風》を迎えに行った。
馬屋に行くと《松風》は馬具を付けて待っていた。
「ローディン、夕方には戻る故、後は頼んだ。」
と《松風》の手綱を持ち家を出た。
ローディンは馬屋の藁を綺麗に整えて、
水を新しく変えている。
カティア達も家の掃除を始めた。
マルティナは台所で夕食の準備を始めた。
慶次はソルメラの街に出て
冒険者ギルドへ向かう。
《松風》の美しさに街の人々は
見惚れて歩くのを止めた。
街を歩く冒険者たちは
お互いにコソコソと話している。
その中を慶次は《松風》と悠々と歩く。
ギルドの中に入り受け付けで声をかける。
「ミレイア、
レオナ殿が俺を呼んでいると聞いたが?」
ミレイアが
「はい。スライムの件ですよね。
マスターの部屋へ行っていただけますか?」
「分かった。《松風》行こうか。」
慶次は階段を上がり
レオンの部屋のドアをノックした。
中から
「どうぞ。」
とレオナの声がした。
慶次はドアを開けて部屋に入った。
レオンが机に向かい何かを書いている。
「レオン殿。忙しい時に悪いな。」
と慶次が声をかける。
レオナはその声に慌てて顔を上げる。
「マエダ様、こちらからお呼びしてすみません。
スライムの件で《松風》と
スライムで話し合っていただきたく。」
レオナは机の上のマイクで
「スライムを連れて来てくれ。
1グループで大丈夫だ。
実は、スライムの契約者を
それぞれの街の統括長に決めたまでは
良かったのですが、
スライム達の役割りが分からないのと、
各街で必要な役割りが違うので、
それをきちんと振り分けたいのですが、
出来るのかが分からなくて。」
「なるほど、それはスライム達に
聞く方が早かろう。
《松風》、スライム達に聞いてくれるか?」
『分かりました。
スライム達の要望は
スライム達に聞く方が早いですね。』
慶次達はスライムが来るのを待った。
しばらくして、カインがスライム達を連れて来た。
スライム達は《松風》を見つけて
個々に必死で何かを訴えている。
《松風》はスライムの話を聞いている。
『殿。スライム達は
契約者の事を心配しております。
スライム自体に寿命という物が無い様で。
契約者にはあるらしいから
契約者が居なくなると
自分達の存在も危うくなるとか。』
『なるほどな。
《空蝉》こういった場合はどうするのが最適だ?』
『そうだね。契約者が亡くなると同時に
他の契約者と契約し直すとか、
その前に契約解除をして契約者を新たに選ぶとか。
契約方法は色々とあるよ。
ただ、その契約期間が長いんだよね。
まぁ、ここの国の人達は長寿だし、
大丈夫だと思うけど。契約期間は200年。
今、契約を考えている人達って
それよりも長生きするかな?
でも、スライムと契約って出来るの?
名前を1匹ずつ付けるの大変じゃない?』
慶次は《松風》と《空蝉》に聞いた話を
レオナに伝える。
「そうでしたか。
それならば、契約者を別に立てるか。
確かに、名前の問題もありますね。
ガルド、ちょっと来てくれないか?
それから、エラリアは
プランタンシアとソルメラの統括長を
連れて来てくれ。」
いつも読んでいただきありがとうございます。
スライムの話を考えるのに、
慶次と《松風》と同じ様にするのか、
全く別の契約にするのかでした。
どうするかはまだ考えていません。
次回はスライムの契約の話を詰めます。
では、次回を楽しみにしてください。




