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冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


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第47話

第47話です。


今回も魔法の鍛錬です。

魔法の使い方を

慶次は色々と覚えていきます。


では、楽しんで読んでください。



レオナが部屋を出て行き

カインは慶次に

「では、マエダ様。

他の属性の魔法もやってみましょう。

私が見て感じた事を話します。」

と話す。

「おぉ、そうか。では、やってみるか。」

慶次は精神を集中させる。

《空蝉》が

『慶次?どの魔法を使う?』

と聞く。

『そうだな。光でもやってみるか。』

「ホーリーレイ」

慶次はイメージを膨らませる。

(光は癒し。

それならば、回復させればいいのか?

いや、元通りか?)

慶次の周りに光が瞬く。

床から光の柱が迸る。

『おい、馬鹿力の加減のできないヤツめ。

それは俺たちの仕事…。』

小人達がオタオタと走り回る。そして消えた。

ギルド地下の修練場が

眩い光で照らされて光が消えた。

光が消えた修練場は

それでもなおキラキラと輝いていた。

修練場は元通りになった。

「ん?これは時空間が作動したか?

え?光属性ってそんな事出来たか?」

カインが困惑して話す。

慶次は辺りを見渡し

「《空蝉》これは?」

『え?分からない。

光属性の魔法のイメージを送ったけど、

慶次がした?』

『いや、俺は何もしておらん。』

「カイン、これは?」

「え?これはって言われても

私がこれは?って思ってますが。」

慶次は思わず笑ってしまった。

「小人も消えたな。」

「消えましたね。怒ってましたけど。」

カインもつられて笑ってしまった。

(もう、俺の頭では理解出来ない。

レオナ様、恨みますよ。)

「とりあえず、次をやりますか。

私には見る事しか出来ないと思います。」

慶次は頷き

「次は土属性の魔法をするか。」

慶次は集中する為に目を閉じる。

《空蝉》が

『イメージは山かな。山を動かす感じで。』

慶次は

「アースウォール」

と呟く。床と壁がガタガタ揺れる。

床が盛り上がる。壁はヒビが入り崩れていく。

「え?マエダ様。ちょっと待ってください。

部屋が。」

カインが叫んだ。慶次は目を開ける。

部屋は不思議と崩れていない。

「え?」

カインは驚いて腰を抜かしそうになった。

魔法では考えられない現象だった。

魔法としてはあってはならない。

攻撃が出来ていないのだ。

「カイン、どうした?」

「いや、どうしたって言うか。

攻撃していないじゃないですか。

しかも、元通りになっているし。」

「あぁ、攻撃か。

《空蝉》は山を動かす感じでって

言うたものだからな。動かしてみた。」

慶次は平然と答える。

「動かすって、これが?」

「壁や床が動いたであろう?」

「無茶苦茶、動きましたよ。

しかも、元通りって。ありえない。」

「しかし、イメージを消せば

魔法は無くなるのだろう?

という事は動いていなかったという事か、

元に戻ったという事だろうな。」

(え?これって俺の為の鍛錬?

マエダ様の鍛錬ではなかったか?)

カインは頭が混乱してきた。

「えっと、マエダ様。

先程の光魔法はどんなイメージで?」

「先程のか?《空蝉》が癒しと言うておったし、

回復か?とも思ったが、

みんな元通りにか?とイメージしたぞ。

光は癒しだろう?

カインの魔力も元に戻っておらんか?」

カインは自分自身を確認してみた。

「魔法量が戻ってますね。え?」

カインが益々混乱した。

(光魔法は癒しだが。

マエダ様は回復のイメージをされた。

部屋も回復?になるのか?

ん?えっと、確か光属性の時は

土属性の魔法は使って無いよな?

そして今も土属性の感じが無かった。)

「えっと、マエダ様。

今の壁や床が動いた時は多分、

土属性の魔法を発動されていませんよ。」

「ん?そうなのか?《空蝉》?」

『え?えっと、ちょっと待って。』

《空蝉》が処理をしている。

『あ。ごめん。間違った。

グラネイドの魔法を使ったっぽい。』

「カイン、《空蝉》が

グラネイドの魔法を使ったと言うておる。

生産系の魔法か?」

「そうです。作る魔法ですね、って?え?」

カインは固まった。

(グラネイドの魔法って

グラネイドの人しか使えないのでは?)

全回復したはずのカインは疲労困憊だった。

「生産系の魔法はマエダ様には

使えないのではないのですか?

え?使っていましたよね?」

「使えたんだろうな。」

慶次は涼しい顔で話す。

カインは言葉を失くした。

(もう、無理なんですけど。

どうすればいいんだ、俺。)

そんなカインを気にせずに《空蝉》が

『慶次、ちょっと試したい事がある。』

『どうした?《空蝉》』

『氷が作れないかなって。

水と冷たい風で出来るかなって。』

『試してみるか?』

『イメージは屋根から伸びる氷柱。』

『なるほど。やってみようか。』

2人は話をしていた。

「カイン、《空蝉》

試したい魔法があるそうだが、

やってみても良いか?」

「あ、はい。やってみてください。」

カインは言われるがまま答えた。

慶次は精神を集中させて

「フロストランス」

と唱えた。

大きな水の塊が空中に浮かぶ。

「ゲイル」

と唱えた。

冷たい風が吹き、

空中に大きな氷柱の様な物体が浮かび上がる。

カインが驚いて声を上げる。

「マエダ様?今度は何を。」

『出来た。

これで闇特性の詠唱と風特性の詠唱で

相手に突き刺さるかな?』

慶次はそのまま

「カース」

「フロストランス」

と唱える。氷柱が地面に突き刺さって大破した。

「えぇ?これは、どの様な魔法ですか?」

(ってか、教える側が聞いてどうする。)

「ん?いや、《空蝉》がな、

水と風と闇ではやってみろと言うでな。

やってみた。」

事も投げに慶次は話す。

カインは頭が痛くなってきた。

いくら優れた魔法使いでも

ここまでの使い方は魔力が持たないはずで、

平然としている慶次に寒気さえ覚える。

「そうですか。マエダ様は恐ろしい人だ。」

と呟く。

「変な事を言うな。なぜ俺が恐ろしい?」

「こんな事出来る人、他に居ませんよ。」

カインは青ざめて話す。

「私がマエダ様から

魔法を教えていただきたいぐらいです。」

それを聞いた慶次は大笑いした。

「何を言うのだ。カインは俺の師匠ではないか。」

「とっくに俺を超えてますよ。」

カインは頭を抱えていた。


いつも読んでいただきありがとうございます。


魔法はこの世界に無い技術です。

なので、それぞれが独自で

こんなモノとしても良いかなと。


もう少しスマートに詠唱できる様に、

なれたら格好良く魔法が使えるのではなど

思いながら、慶次と共に試行錯誤しています。


次回は《松風》に馬具が届きます。


では、次回を楽しみにしてください。

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