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冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


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42/53

第42.2

第42-2です。


やらかしてしまった回です。


気が付いたのが今朝。

慌ててどうしようと考えて

『まぁ、しょうがない。』

と開き直りました。


すみません。

番号順に読んでください。


では、楽しんで読んでください。




慶次はいつもの様に修練場に向かった。

兵団のみんなは既に集まっていた。

「マエダ様、おはようございます。

今日もよろしくお願いします。」

「おぉ、おはよう。みんなは既に来ておったか。」

修練場に入りいつもの鍛錬が始まる。

慶次はアルドリックに

「今日は少し本格的な

手合わせをしてみたいが。」

と話す。

それを聞いてアルドリック以外は青ざめる。

「それは良いですね。

マエダ様話は昨日と一緒で

バスケットヒルソードですか?」

アルドリックはニコニコして話す。

「そのつもりだ。

それと《空蝉》を使って慣らしたいんだ。」

それを聞いて益々青くなる団員達と

対照的にアルドリックは満面の笑顔だ。

「《空蝉》は確かマエダ様のサポートでしたか?」

「そうだ。普段の戦さなら必要は無いが、

知らない敵と土地では必要だと思うてな。

あれもレベルアップする様だから、

使っておかねば、いざという時に役に立たん。」

慶次は当然の様に答える。

「分かりました。

それでは、昨日同様にまず私からしましょう。」

アルドリックと慶次は

それぞれの模擬刀を手に取る。

慶次は《空蝉》を作動させる。

『《空蝉》、昨日のカインの様にやってくれ。』

『分かりました、前田様。』

慶次は少し考えて

『《空蝉》、俺達の間に敬語は要らんな。』

それを聞いた《空蝉》は修正する。

『慶次、分かった。これからもよろしく。』

満足そうに笑って慶次が構える。

「では、アルドリック殿。参ろうか。」

アルドリックと慶次は

向かい合い模擬刀を合していく。

『慶次、横に払ってくる。叩き落とせる?』

《空蝉》が話す。

慶次はアルドリックの刀をそのまま叩き落とし、

自分の刀を横に払う。

『そのまま斜めに来るよ。』

アルドリックはそれを防ぎ

斜めに切って掛かる。

慶次はそれをも払う。

そのまま向きを変え、横に払う。

アルドリックは後ろに下がり、

下から模擬刀を振り上げる。

『慶次、対応できる?上から押さえつけて。』

《空蝉》に言われる前に

慶次はその刀を上から押さえつける。

アルドリックはそれを力任せに

引き抜き横から薙ぎ払う。

《空蝉》が対応出来ずに修復する。

慶次はそれを気にせずに

アルドリックの刀を払い落とす。

《空蝉》が

『レベルアップした。今度は大丈夫、と思う。』

慶次はその言葉を全く気に留めず

アルドリックとの手合わせをしていく。

落とされた刀をアルドリックは

もう一度下から上へ振り上げる。

それは慶次には上から躊躇いもなく振り下ろす。

兵団の兵士はそれを見て固まってしまった。

それぞれが今まで自分達が

手合わせしていたものが全く無意味だと実感した。

アルドリックと慶次の手合わせは

スピードが増していく。

それぞれの模擬刀が縦横無尽に空を舞う。

風が巻き起こり兵団達は慌てて踏ん張る。

慶次の模擬刀は《風牙ふうが》仕様で

持ち替えも自由にきく。

『《空蝉》遅いぞ。』

慶次は《空蝉》に檄を飛ばす。

『ごめん。私の今のレベルだと追いつかない。

頑張るから待ってて。』

《空蝉》は慶次のスピードに合わせる為に

修正を何度も試みる。

レベルがあり得ないスピードで上がる。

慶次は気にせずにアルドリックとの

手合わせでスピードを益々上げていく。

団員達はゴクリと喉を鳴らした。

(この人達、昨日より凄くない?)

団員達はお互いの顔を見合わせて頷く。

そして部屋の隅に立つ。

「兵団長ってさ、近衛隊長の事を

バケモンって言うけどさ、自分もだよなぁ。」

「そうね。

私達って兵団の中に居ても良いのかしらって

思わされるよね。」

「ほんとだよなぁ。

ヴェルダーが言ってたけど、

マエダ様がカインって冒険者との

手合わせの様な鍛錬がしたいって。」

「あ、俺は直接、聞いたよ。

昨日の持ち場が門だったからな。

ヴェルダーも俺も真っ青になったけど、

本気だったんだなぁ。

やれば俺らもカインぐらいにはなれるらしいぞ。」

「え?無理よ。」

「俺も無理だな。」

3人は溜息をついた。

「でもさ、俺達もこのままじゃ

駄目なんじゃないか?」

「ん?」

「え?」

「いや、俺は今の鍛錬しか見てないし、

正直、兵団長との手合わせを見てゾッとしてるよ。

でもさ、魔物が凶暴化してるのは事実だろ?

確かにここは保護魔法で守られてるよ。

だけど、他の街が魔物に襲われたら?

俺達も魔物と戦わなければならないんだろ?

人相手なら負けましたで終わるだろうけどさ。

魔物相手じゃ、死ぬか生きるかの2択だろ?

もっと強くならないと駄目なんじゃない?」

ダリウスは2人の顔を見る。

2人もダリウスの言葉に納得した様に頷いた。

「まぁ、今は2人の鍛錬を見ておこう。

邪魔になる。」

「そうね。見る事も大切よね。」


アルドリックと慶次の手合わせはようやく終了した。

「マエダ様、これは中々良い鍛錬ですね。」

肩で息をしながらアルドリックが話す。

慶次は笑いながら話す。

「そうであろう?

しかし、これは《空蝉》の鍛錬だな。」

「《空蝉》のですか?」

「そうだな。

俺は戦さでの戦いが身に染み付いているから、

《空蝉》のサポートは必要ない。

しかし、魔物との戦さは俺が全く知らない戦さだろ?そのサポートは《空蝉》頼りになる。

俺のスピードを上回るサポートが無ければ

全く役に立たん。」

『慶次のスピード、早すぎる。

でも、ある程度は体得した。

次はもう少し上手くやれる、はず。』

『頼りにしておるぞ。

お前だけが頼りなんだからな。』

「そうですね。

マエダ様のスピードには

まだまだ余裕があるように見受けられますから、

そこは日々の鍛錬をやるしかないと思います。

それと、うちの兵団のやつ達もですが。」

アルドリックは壁に立っている3人を見た。

3人は顔を逸らした。

「では、次は誰だ?マエダ様にお相手してもらえ。」

ダリウスが手を挙げた。

「私がやりたいです。」

「ダリウスか。マエダ様、大丈夫ですか?」

「ん?俺か?いや全く心配無いぞ。」

(ほんと、バケモンだよな。)

みんなが心の中で呟いた。

ダリウスとの慶次が向かい合う。

「ダリウス殿。真剣にかかってこられ。」

「ちょっと待ってください。

私に殿は要りません。

殿なんて言われたら気が削がれます。」

他の2人も頷く。

「そうか?では、ダリウス。

真剣にかかってこい。」

「分かりました。いきます。」

ダリウスは模擬刀を横に持ち、走り出す。

『横から下にしてくるよ。』

慶次は前に出る。

ダリウスが一瞬、身を固くする。

「ダリウス、この程度で

硬直していたら命が幾つあっても足らんぞ。」

慶次はダリウスの刀を軽くあしらう。

ダリウスは弾かれて身体が傾く。

「ダリウス、力任せに来すぎだ。

《空蝉》にも見破られているぞ。

お主はアルドリックの様な

スピードは出せないのだから、

もう少し余裕を持って打ち込まないと。」

慶次に助言されダリウスは冷静さを取り戻す。

動きが断然良くなった。

慶次は満足そうに笑う。

『今度は上から来ると見せかけて横からくるよ。』

慶次は《空蝉》の話を聞きながら

スピードを上げていく。

そのスピードにダリウスは必死に喰らいつく。

段々と慶次のスピードが上がっていく。

ダリウスが後ろに下がっていく。

防御一手になった。

アルドリックが

「そこまで。」

と止めた。

「ありがとうございました。」

ダリウスはアルドリック同様に

肩で息をしながら頭を下げた。

「ダリウス、もう少し柔軟に

動ける様にしないとな。

単調になれば相手に自分の動きが読まれるぞ。」

「はい。分かりました。」

ダリウスの後に他の2人も

慶次に子供の様にあしらわれ、

肩で息をしながら鍛錬を終えた。

アルドリックは

「マエダ様、明日から我々は休みに入ります。

他の兵士にも同じ様に鍛錬をして貰えますか?」

「ん?そうなのだな。

それは大丈夫だ。

俺は日々の鍛錬をいつも通りにするからな。」

「え?毎日ですか?」

3人は驚いて聞く。

「ん?そうだな。

まぁ、戦さが始まれば鍛錬なんぞ、出来ないがな。

今日のギルドマスターの話を聞くまでは

明日の予定は分からん。

あ、明日は新しい家に行く予定だった。

明日は普通に鍛錬するな。」

アルドリックは頷き、3人に伝える。

「休みは休みだ。

マエダ様と同じ様に考えるな。

生きてきた土台が違う。」

朝の鍛錬を終えて部屋に戻り食堂へ向かう。

この世界へ来てからの慶次の朝の日課だ。

食堂へ行けば慶次の国の朝食が用意されている。

慶次は昨日持って帰って来た米を楽しみにしていた。


いつも読んでいただきありがとうございます。


今回は朝の鍛錬を書きました。

やらかして焦って

どうしたらいいか?

もう投稿しないでそのままとも思ったのですが、

いきなり《空蝉》の言葉が変わってしまってる

これは投稿せねばと

とりあえず、この形にしました。


楽しんで読んで頂いている方には

本当に申し訳ありませんしか言えません。

これに懲りずに引き続き読んでください。


では、次回をお楽しみにしてください。

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