第28話
第28話です。
以前から書いていましたが、
食事の事を書く時に
現在の日本での食材
戦国時代の日本での食材を
調べていて、
え?
と思う事が多かったです。
日本は当然の様に『出汁』文化です。
勿論、海外にも『出汁』と呼ばれているであろう
食材も沢山あると思います。
しかし、日本の『出汁』の文化は
新しい調理方法なのではと思いました。
では、楽しんで読んでください。
部屋に戻るとカティアが
着替えの準備を用意してくれていた。
「おはようございます。
ケイジ様、昨日はすみませんでした。」
「カティア、おはよう。
昨日は疲れたであろう?大丈夫か?」
慶次は優しく尋ねる。
「大丈夫です。
ちょっと気が動転しましたが、
ぐっすり寝たので、元気一杯になりました。」
カティアが笑って答える。
「それは良かった。
では、湯浴みをしてこよう。」
「はい。バスローブはこちらに
置いてありますから。
昨日の予定も昨日と同じですよね?」
「そうだ。朝はユリウス殿にこの世界の話を聞く。
昼からは冒険者ギルドだ。
ゼフィールエンポリウムに顔を出すから
刀を忘れん様にせんとな。」
「そうですね。刀はご用意しておきましょか?
それと、私も一緒でしょうか?」
カティアがおずおずと聞いてきた。
「ん?そういう話は聞いておらんな。
ここで待っていたらどうだ?
刀は怖いのであれば俺が出すから大丈夫だぞ。」
カティアは暫く考えて
「そうですね。グレゴール様に確認してきます。
それでは、刀は申し訳ありませんが、
よろしくお願いします。」
そう言うと、カティアは部屋を出て行った。
慶次はシャワーを浴びて着替えをし、
食堂に向かった。
食堂は昨日の騒ぎが無かったかの様に
テーブルと椅子が並び、慶次は列の後ろに並ぶ。
それを見つけたエリーナが声をかける。
「あ、ケイジ様。おはようございます。
昨夜の食事はいかがでしたか?」
「エリーナ、おはよう。
昨日の食事も満足したぞ。
ピーマンとやらの胡麻のやつは最高だな。
あれは酒がすすむ。
魚の味噌をつけたやつも。あれは本当に旨かった。
味噌にああいった使い方があるとは
知らなかったぞ。」
「それは良かったです。
今日はお味噌汁というスープと
お米をご用意したんですよ。
お米、ケイジ様のお国の物だといいですね。」
「そうだな。期待しておこう。」
慶次はお盆に渡された味噌汁とご飯、
渡された魚を乗せてテーブルに座った。
魚はどうやら鮎の様だった。
「これはまた贅沢な。朝から豪勢だな。」
静かに手を合わせ食べようとすると
女性に声をかけられた。
「マエダ様、おはようございます。
今日はお1人ですか?」
顔を上げると昨日の女性が
嬉しそうに話しかけてきた。
「おぉ、おはよう。
後から兵団の者も来ると思うぞ。」
「そうなのですね。
じゃ、今のうちに座ってしまおう。
あ、私ったら。名前も言わないで。
私、侍女のリーゼ ヴァイスと言います。」
「リーゼ殿か。よろしく頼む。」
「マエダ様、侍女に『殿』は要りませんよ。
私は洗濯を担当しています。」
「なるほど。着物を洗うのが仕事か。
いつも大変だな。」
「そうですね。大変ですけど、
綺麗になると嬉しくなりますよ。」
リーゼは嬉しそうに話す。
その時、アルドリック達が入って来た。
「あ、マエダ様。早いですね。
お、リーゼじゃないか。
俺の服が戻ってきてないぞ。
まだ、乾いてなかったか?」
ダリウスがリーゼに聞く。
「ダリウス様の服ですか?
どうでしょう?昨日の洗濯物には
無かったと思いますが、いつ出されました?」
「あれ?出すのを忘れていたか?
部屋を確認しておくよ。」
ダリウスが顔を真っ赤にして答える。
そして、急いで列に並ぶ。
それぞれが慶次の座っているテーブルに座る。
「マエダ様の国の料理ってお聞きしましたけど、
味はどうですか?
この味噌汁というスープは体が温まりますね。
優しい味で、何杯でも食べられますね。」
リーゼがスプーンで味噌汁をすくって飲む。
「そうだな。具は野菜しか使わんから、
朝にはちょうどいいぞ。
しかし、俺の國よりも味が濃いな。
魚の味が凄くしている。
濃いが、嫌な濃さではないな。
どれ、米を食べてみよう。」
慶次は米と教えられた物を食べてみた。
「ふむ。ちと、違うか。少しパサついているな。
米も俺の國よりもやはり細長い。
しかし、昨日の酒は俺の國の酒の味だった。」
「そうなのですか?
私は気にならなかったのですが。
違うのならば、フェリアノーヴで
聞かれたらいかがでしょうか?
お酒がマエダ様のお国の味ならそのお酒の材料が
マエダ様の仰っているお米かもしれませんよ。」
「おぉ、そうだな。
冒険者ギルドに行く前に寄ってもらうか。」
慶次は食べ終わり、料理長のアルドリックに
声をかける。
「アルドリック殿。今日の食事も旨かった。
しかし、残念な事に米は
俺の国の米では無かったよ。」
「あ、マエダ様。おはようございます。
そうですか。お国の米では無かったですか。
それよりも、マエダ様。
私に『殿』は必要ありませんよ。
しかも、兵団長と同じ名前で、
みんなはヴァレンと呼ぶ方が多いです。
まぁ、『殿』は無しで好きに呼んでください。」
「そうだな。気が付かなかった。本当だな。
それならヴァレンと呼ばせてもらうよ。
米は俺の國の物では無かったが、
昨日の酒は俺の國の味だったんだ。
今日、冒険者ギルドによる前に
フェリアノーヴでは聞いてくるとする。」
「そうなのですね。
どぶろくの材料がマエダ様の
お国の米だといいですね。」
「そうだな。そうだといい。では、馳走になった。」
慶次は食堂を出てユリウスの待つ執事室に向かった。
いつも読んでいただきありがとうございます。
前書きにも書きましたが、
『出汁』の文化は奥深いと思っていたのですが、
結構、新しい文化なのだなと思いました。
今の私達が戦国時代の日本に行くと
食事が食べられないかもしれないですね。
古くからある料理で、今でも食べられたりする物も
あるとは思いますが、料理とは進化する物なので
今の私達の味覚は『不味い』と
なる様な気がします。
では、次回をお楽しみにしてください。




