表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
24/46

第19話

第19話です。


今、普通に使っている物がどんな物で

作られているかという事など

調べると意外な物が多くてビックリします。


これはこうやって作るのかとか

これが使われているのかなど

読んでくださって

驚いていただけると私的には嬉しいです。


慶次とユリウスは食堂へ向かった。

「街へは誰が案内してくれるのだ?」

「申し訳ありません。

私もそこまでは把握しておりません。

カティアが今、マエダ様の

専属の侍女ですので

同行する可能性はあるのですが、

2人でという事は無いと思うのです。」

「そうなのか。

まぁ、街はその國の顔だからな。

誰と一緒でも歩くのは楽しみだ。

あ、それから厨房へ行きたいのだが、

大丈夫か?少し頼みたい事があるんだ。」

「厨房へですか?料理に何か不手際でも?」

「いやいや、食事は本当に満足だった。

ちょっと別用でな。」

ユリウスは不思議そうに慶次を見る。

「ちょっと待ってくださいね。」

ユリウスはブレスレットを触り

「マエダ様が今から厨房に

行かれるそうなのでよろしく頼む。

では、マエダ様向かいましょうか。」

ユリウスは食堂を通り過ぎ

厨房へと入って行った。

お昼も過ぎていたので

厨房は少し落ち着きを

取り戻していた。

「アルドリック料理長、

マエダ様が頼みたい事があると仰って。」

「マエダ様、どうかされましたか?

何か不手際でも?」

アルドリックが心配そうに尋ねる。

「いや、違うんだ。ここでは、

当たり前だが火を使うだろ?」

「はい、調理には必要ですので。」

「その時に出るすすが欲しいんだ。

あるかね?」

すすですか?

ちょうど昨日掃除したばかりで…。

申し訳ありません。」

「いや、俺も急に頼んだのだから。

急がんよ。

今度の掃除の時にそのすす

残しておいて欲しいんだ。大丈夫か?」

「分かりました。今度の掃除は

明後日に行うのでその時には

残しておく様に伝えておきます。

しかし、マエダ様、すすなんぞ、

どうなさるのですか?」

「墨を作ってもらおうと思ってな。

やはり、描き慣れたものの方が落ち着く。」

慶次は恥ずかしそうに笑った。

「昨日の晩、ペンとインクで

書いてみたもののどうにも

上手く書けなくてな。

練習するのも大切なのだが、

しばらくは墨と筆も使いたいと思ったのだ。

絵と素材さえあれば作れると聞いてな。」

「なるほど、マエダ様のお国は

すすで作った物で

文字や絵を書かれるのですか。」

「そうだ。すすにかわ

香料で作るんだ。

そういえば、にかわはあるか?」

にかわですか?

それはどんな物ですか?

街に行けばあるかもしれませんが。

私は聞いた事が無いものですね。」

アルドリックも首を振る。

「まぁ、あるかもしれないな。

俺は食材の事なら頭に入っているが、

それ以外はさっぱりだ。」

「ふむ、無いのなら作るか。」

「作れるのですか?」

「動物の骨か皮を煮詰めるんだ。」

「なるほど、それなら

骨はここにありますから、

持って行かれますか?

しかし、スープ以外にも

使い道があるとは驚きだ。」

にかわは俺の國では

色々な物に使うぞ。

家を建てる時も調度品にも使うから重宝する。」

「それは便利な物ですね。

我が国でも使ってみるのも 

いいかもしれません。

ゼフィールズの店で作れないか?」

ユリウスが真剣な顔で話す。

「これは宰相補佐の顔だな。」

アルドリックは笑って慶次に言う。

慶次も笑って頷いた。

「ユリウス、マエダ様と

お昼を食べるのではないのか?」

アルドリックに言われて

ユリウスはハッと我にかえる。

「申し訳ありません。

ちょっとにかわという物の事を

考えておりました。

にかわが経済発展に繋がるのかと。

マエダ様の国の物はこちらに

無い物も多くて興味が…。

では、食堂へ参りましょう。」


慶次はユリウスと共に食堂へ向かった。

ドアを開けると美味しそうな匂いが

慶次の鼻に飛び込んできた。

「お、これは旨そうな匂いだな。

何があるか楽しみだな。」

慶次はキョロキョロと辺りを見渡した。

「ユリウス殿、食堂とはどの様に

食事を頼むのだ?

店主がいない様だが。」

「マエダ様、ここでは

自分で好きな物を好きなだけ頼んで食べるのです。

あそこに並んでいる人達の後ろに並びましょう。」

「ほぅ。中々、斬新だな。

しかし、どれが良いか迷ってしまうな。」

慶次は困惑しながら列の後ろに並んだ。

「迷った時はおすすめを聞くのも一つの手ですよ。

今日、仕入れた食材で一番良い物が

使われて出される事が多いです。」

「なるほど、おすすめか。では、そうするか。」

慶次は前の人の様にお盆を持ち、

カウンターの向こうの女性に声をかける。

「今日のおすすめはなんだね?」

「今日のおすすめは鮭の良い物が手に入ったので、

ムニエルとトマトの具沢山スープです。

あら?もしかしてマエダ様ですか?」

「如何にも。其方は?」

「あ、初めまして。

私、厨房で働いている、エリーナと言います。

昨日の晩餐で味噌だという調味料を

買ってきたんです。

別物だったのが残念でしたが。」

「あぁ。たまり

用意してくれたのは其方か。ありがとう。」

「いえいえ、味噌ではなくて申し訳なかったです。あ、昼食はおすすめでよろいしですか?」

「うむ、それをいただこう。」

「お昼からは何か予定がおありですか?」

「ユリウス殿が言うのは街に行くようだが。」

「そうなんですね。

ちょっと待ってもらえますか?

一緒に行きたいので、料理長に聞いてきます。」

「分かった。では、俺達は食べながら、

待つとしようか。」

「分かりました。

では、後程、そちらに伺います。」

エリーナは手際良く慶次に食事を渡し、 

厨房の方へ慌て行った。

慶次はユリウスと共にテーブルについた。


座ってしばらくして慶次は声をかけられた。


「あ、マエダ様ですよね?」

突然知らない女性に声をかけられて

慶次は驚いた。

「ん?其方は誰だろうか?

俺が知っている人ではないと思うのだが。」

「あ、すみません。

私、第2兵団に所属している、

イレーネと言います。

セリーヌから話を聞いて…。すみません。」

「あ、いや。大丈夫だ。ちょっと驚いてな。」

ユリウスが怒った様に言う。

「イレーネ、突然話しかけられたら 

誰でも驚くだろう?

いつも言っていますよね。」

イレーネは嫌そうな顔をして

「すみませんって言ったでしょ。本当に…。」

と少し離れた席に座る。

「マエダ様、申し訳ありません。

第1兵団も第2兵団も

重要な場所を任せているのに

礼儀作法がなっていなくて。」

「いやいや、構わんよ。

ちょっと驚いただけだ。

俺は俺が知らない間に

有名になっているという事かな?」

「まぁ、そうですね。噂の召喚者様ですから。」

ユリウスは笑って答える。

その様子を他の人達は遠巻きに見ていた。


食事を終えて暫くすると

エリーナが慶次の側に来て

「マエダ様、許可がおりましたので、

一緒に行ってもよろしいですか?

実は、昨日行った商店に行きたいのです。

マエダ様の故郷の調味料が

手に入るかもしれなくて。」

「そうなのか?それは有り難いな。

この國の料理は素晴らしく旨いのだが、 

どうしても俺の國の味付けが恋しくなるのでな。」

慶次とユリウス、エリーナは

一緒に城の門の前に向かった。


いつも読んでいただきありがとうございます。


いよいよ慶次が街に繰り出します。


今や城の中では噂の中心の慶次です。

それでも、飄々と自分を貫く姿勢が

前田慶次だろうと思って書きました。

もし、慶次が自分が全く理解できない世界に

放り込まれても自分を貫くだろうなと。


次回は城下町で慶次が色々と買い物をします。

自分の生きてきた世界の物と出会える瞬間は

慶次ならどう感じるのでしょう。


では、次回をお楽しみに。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ