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冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


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第17話

第16話です。


召喚の儀の事を慶次は聞き、

何を思ったのでしょうか?


普通なら到底、

受け入れる事の出来ない事ですが、

慶次はどうするのでしょう。



食事を終え、慶次はグレゴールと共に

アシュレインの元へ向かった。

「陛下、マエダ様をお連れいたしました。」

「グレゴールか?入れ。」

ドアを開け、慶次は昨日の

部屋に通された。

部屋にはアシュレイン、

ヴェイル、ダリウス、

召喚士のリオレンが座っていた。

「おぉ、マエダ様、おはようございます。

昨日はお疲れ様でしたな。

ゆっくり眠れましたかな?」

「アシュレイン殿、ご機嫌麗しゅう。

昨夜の宴は大変楽しかった。感謝いたす。

夜もぐっすりと眠れた。

この國は本当に良い所だ。

どうも、待たせてしまったかな?」

「それはようございましたな。

いやいや、大丈夫です。

我々も先ほど集まったところですから。

では、早速だが、

本題に入らせていただきますぞ。」

慶次は頷いて、案内された椅子に座る。

「今朝、蒼水の聖女凛様から

ご連絡がありましてな。

昨日の段階で分からなかった事が

少しだけ分かった事があったのだが、

それでも全てが解明された

訳ではないのが現状です。」

グレゴールが

アシュレインの後に続ける。

「蒼水の聖女様達の仰るには、

マエダ様の召喚は予想外の

出来事らしいのです。

リオレン様が仰るには

精霊王ヘリアデス様のお言葉は

ウンディーネ様から

伝えていただけたらしいのですが、

知らないとの事でした。」

アシュレインが困った顔で慶次を見る。

慶次は表情を変えずに尋ねる。

「では、俺は何故ゆえに

召喚されたか分からないという事か?」

リオレンが

「凛様が仰るには、

ヘリアデス様は召喚には

この子をと目星を付けておられたらしく、

その子を召喚しようとしたら

何者かに邪魔をされたと仰られていたらしく、

ヘリアデス様も困惑されていたと

聞いております。」

と答えた。

「ふむ、では俺はこれからどうすれば良い?

冒険者としてこの國で生活するとの話であったが、

それで良いのか?」

一同は顔を見合わせて

アシュレインが申し訳なさそうに聞く。

「マエダ様を元の国へお帰しできないのは

変えられない事実で、

マエダ様がそれで構わないと

仰られるのであれば、 

我が帝国は全面的に

協力させていただきます。」

「帰れないものを帰りたいとは言えまいよ。

この國で生きて行こうぞ。致し方ない。」

「本当に申し訳ない。」

「済んだことはとやかく言わん。

俺が俺らしく生きていけるなら、

どこでも構わん。」

「そう言っていただけると

こちらも安堵します。」

アシュレインはホッと胸を撫で下ろした。

「それとですな。

召喚の儀にあたって、

マエダ様にお伝えしたい事があるのです。

実は、召喚の儀の時の様子を

お伝えしておかねばと思っておりました。

ただ、その事とマエダ様の事とは

全くの別物とお考えくださると助かるのだが。」

慶次は訝しげに頷く。

「マエダ様の召喚は

通常とは違う形で召喚されたのです。」

リオレンが話す。

「通常と別物とな?」

「はい、本来なら召喚時には

魔法陣に白い霧が立ち込めて

聖女様が召喚されるのです。

しかし、マエダ様の召喚時は

黒い霧が立ち込めました。」

「ほう、黒い霧とな?」

「はい。それが何を意味するのかは不明です。

過去の書物では確かに男性の召喚があった事が

分かってはおりますが、黒い霧だったかまでは

分かっておりません。

ですから、今後はマエダ様の動向を

書き残していただきたいのです。

体の変化や今日の出来事などですね。

簡単な日記とでも言いますか。」

「なるほど、それを先の人達に

残すという事だな。」

「その通りです。私の私見ですが、

マエダ様の召喚にも必ず意味があると 

思っております。

それが何かまで分からないのが

現実ですが、今後の召喚の際に

過去の出来事は貴重な資料になりますので。」

「分かった。それは大切な事だな。」

慶次がすんなりと承諾したので 

一同はホッとした。

アシュレインが続ける。

「訳もわからず、

この様な事態に巻き込んでしまって 

本当に申し訳ないと思うておりますが、

よろしくお願いいたす。」

「分かり申した。

俺もこの國の役に立つよう生きて行こう。」

アシュレインは安心した様に頷いた。

「それでは、マエダ様の今後についてですが、 

数日はこの世界の各国の歴史をお教えします。

それから、冒険者ギルドにて 

登録と鑑定をしていただき、

正式に冒険者として活動していただきます。

この世界の歴史の話はユリウスが担当します。

この世界をご理解いただき、

冒険者としてのご活躍を期待しております。」

「この世界の習わしと事跡じせき

学ぶ事は大切な事だな。

この國の事を知らねば、

生きてもいけまいて。」

慶次は深く頷いた。


いつも読んでいただきありがとうございます。



白い霧と黒い霧の違いは?

その時、その時に

慶次が起こした?出来事が

今後に繋がっていきます。


次回はこの異世界のそれぞれの国を

学ぶ慶次の様子を見てください。

慶次がこの国で生きる事を選びました。

選ばざる得ない事ではありますが。


では、次回をお楽しみに。

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