第9話
第9話です。
慶次のカッコ良さは
日々の鍛錬と人生にて培ってきたものです。
紆余曲折あったとは思いますが、
それでも愉しむ事を大切に
尾張や加賀、そして異世界へと
歩きはじめました。
鍛錬場の説明を受けているうちに
慶次は体を動かしたくなった。
「少しやってもいいか?」
慶次は目をキラキラさせてユリウスを見る。
ユリウスは少し困った顔をし
アルドリックの顔を見る。
アルドリックは苦笑いをし
「そうですね。
マエダ様の鍛錬はどんな感じか
見るのもいいかもしれないですね。」
慶次は満面の笑みで
「そうか?それではやらせてもらおうか。」
と上着に脱いだ。
しっかりと鍛えられた体に
幾つもの傷がついている。
それを見た一同は息を呑む。
(マエダ様の体を見れば
どんな戦いをされていたか一目瞭然だな。)
一同は顔を見合わせ頷いた。
「ここには槍は無いのか?
俺は基本は槍で戦うのだが。」
「槍ですか?
あぁ、それならこれならどうですか?」
アルドリックは壁に立てかけてある
1本の棒を手渡した。
少し太めの棒に慶次は満足そうに頷く。
「重さは軽いが、今日はこれで我慢するか。
明日からはもう少し重くした方が良いか。」
手に取った棒を慶次は軽々と回した。
周りに風の渦が起こる。
アルドリックが驚いて尋ねた。
「マエダ様はいつもは
これよりも重い物を持ち
鍛錬をされているのですか?」
「そうだな。もっと重いな。
俺の槍は人よりも少し重く
作ってもらっているんだ。
その方が戦さには有利だからな。」
事もな気に言う慶次に一同は再度息を呑む。
(この人、敵にしたら駄目な人では?)
慶次はその様子を見て笑ってしまった。
「みんな、顔に出過ぎぞ。
そんなに顔に出ていたら敵に欺かれるぞ。」
そう言われて、みんなはキョトンとした。
「魔物はこちらの感情は
気にしていませんので大丈夫なのでは?」
慶次が驚いて聞き返す。
「ユリウス殿の話では人の言葉を理解し
話せる魔物が居るのではないのか?
それならば、こちらの負の感情は
消さなくては勝てまい?」
「いえ、魔物には人の感情は
読めないと思います。
確かに、人の言葉を理解し話はしますが、
感情までは理解出来ないかと。」
「ふむ、それは…。そういうものなのか?」
慶次の経験からは
理解出来ない事ではあったが、
この国の常識は自分の常識とは
違うのだと思う事にした。
慶次は手に持った棒を
構え直して精神を集中させる。
部屋の空気がピンと張り詰める。
一同は慶次の動きに釘付けになる。
慶次は棒を一振りする。
続けざまにもう一振りした。
それを10往復繰り返す。
先程の風よりも強く
部屋中には風の渦が回る。
窓の硝子がガタガタと揺れた。
「時間的にこんなもんか。」
慶次が額の汗を拭う。
アルドリックはハッと我に返り
そばまで寄ってきた。
「マエダ様、いつもこんな鍛錬を?」
慶次は汗を拭い
「いや、いつもはもう少しやるが。
今日は時間がないのであろう?」
「そうですね。少し確認してみます。」
ユリウスが部屋の時計を見て
ブレスレットに何やら伝える。
読んでくださってありがとうございます。
いいね、いつもありがとうございます。
いよいよ、慶次の歓迎宴が開催されます。
その前に少しだけ慶次の凄さを見てもらいます。
圧倒的な強さはどんな時代でも
ワクワクドキドキしますよね。
どんどん時は流れていきます。
では、明日もお楽しみに。




