第8話
第8話です。
窓に硝子が使われたのは日本では
明治からみたいですね。
そんなに古い歴史が無いのに
今や窓の主流になっている硝子。
どんな国でも同じだと思いますが、
発展が加速すると
以前の生活が急に古くさく感じますよね。
慶次達は鍛錬場に着いた。
修練場には誰も居らず静まり返っていた。
「珍しいな。誰もいないのか。
あぁ、宴の準備に借り出されたか。
マエダ様、ここが鍛錬場です。
幸い、誰もいないので
ゆっくりとご説明できるかと思います。
それはそうと、マエダ様は
日々の鍛錬を欠かさないという事ですが、
何故でしょうか?」
「武士としては至極当然の事だな。
戦さが無くなったとしても、いざ戦さが始まった時
体が動かなければどうしようもないだろ?」
「なるほど、戦さですか。
えっと、それは魔物がマエダ様の国にも
出現し、攻めてくると?」
「いや、俺の國では魔物という生物はおらん。
ヴェイル殿にも驚かれたが、
俺の國は人同士で戦さをするんだ。」
それを聞いたその場にいた全員が驚いた。
ユリウスが慌てて聞き返す。
「マエダ様の国では
人と人が争うという事ですか?
戦さとはそういう意味ですか。」
「そうだ。
領地を増やすのに、
そして自分の配下を増やすために戦さをする。
無論、勝ったとしても
これで大丈夫って事はない。」
「勝ってもっ安心できないって?
それは、どういう事ですか?」
「ん?そのままの意味だ。
いつなんどき、寝首をかかれても
おかしくない國に俺は産まれたんだ。
この國は本当にいい所だ。
そんな心配はなさそうだしな。
しかし、それでも毎日の鍛錬は絶対に必要な事だ。
俺は説明では冒険者とやらになるそうだからな。
戦さが無くても魔物と戦うのであろう?
という事は日々の鍛錬は休まない方が良いと。」
「なるほど、そうですね。
日々の鍛錬は止めてしまうと、
取り返しがつかなくなりますから。」
ガイウスは頷く。
「しかし、ここは修練場だったか?
先ほど居た部屋、食堂とかいう部屋も
ユリウス殿に案内してもらった部屋も
入った時も驚いたが、窓が大きくてびっくりした。
これは硝子か?
この大きさは俺の國では作れないな。」
慶次は修練場の自分より大きい窓に近づき
硝子をコンコンと叩いた。
「硝子は脆いであろう?
まぁ、俺の國は窓に貼るのは紙だから
硝子よりも脆いがな。」
「窓に紙を使うのですか?
それは驚きだわ。
我が国では紙をそんなに大きくは作れませんよ。
あ、でものグラネイド王国の人達なら
作れるのかしら?」
「どうだろうな。まぁ、作れるかもしれんが、
紙が分厚すぎて光を通さないかもしれない。」
慶次以外の人達は納得した様に頷いた。
「紙は薄く作れるだろう?」
慶次は少し驚いた。
(この國は俺の國よりも凄いと思ったが、
そうでもないのか?
何というか、不思議な國だな。)
「え?マエダ様の国では
薄く紙を作れるのですか?凄いです。」
「凄いのか?美濃紙という物なんだが、
俺の國には普通にあるぞ。
この國には美濃紙が無いのか?
紙を薄く作れないのか?
俺にしてみたら、この硝子の大きさと
薄さの方が凄いがな。」
思わず、ユリウスは笑ってしまった。
「す、すみません。
お互いに凄いと言い合うって
なんだかおかしくて。」
「確かにな。
しかし、硝子をここまでの大きさに
作るのは至難の業だぞ。」
それを聞いてみんなは顔を見合わせ大笑いした。
いつも読んでくださってありがとうございます。
いいねもありがとうございます。
毎日、ニマニマしながら見ています。
次回は少しだけ慶次が鍛錬を行います。
あの当時の鍛錬がどういったものなのか
全く分かりませんが、
信じられるのは自分だけの世界では
今よりももっと厳しい日々だったのではと
推測しています。




