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冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


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第115話

第115話です。


普段を取り戻した山で暫く休みます。

穏やかな山の風景は

今の日本にあるのでしょうか?


では、楽しんでください。

「では、休んでから帰るか。

《空蝉》しばらく周りを見張っておいてくれ。」

慶次達は木陰でしばしの休息を取る。

「慶次が考案した兵糧丸が

美味しくて止まりません。太りそうですよ。」

「そうか?まぁ、こういう遠出に食べる物だからな。

本来なら、一粒食べれば

2日は食べなくても大丈夫な物だからな。」

それを聞いたエルネーゼは青ざめる。

「という事は私は食べ過ぎでは。」

それを聞いて慶次は笑う。

「それは大丈夫であろう。

毎日、これだけ動いておるのだし、

俺の知っている兵糧丸では無いからな。

エルネーゼはもう少し太らないと駄目ではないか?

細すぎると俺は思うが。」

「え?慶次?本気で言ってます?

私なんかもう少し痩せろと

いつもみんなに言われているのに。」

慶次は驚いて

「何だと?いや、エルネーゼは痩せすぎだぞ。

他の者の言う事など信用してはならん。」

と話す。エルネーゼは笑って

「と言う事は慶次の事もですよね。」

と澄ました顔で話す。慶次は慌てて

「いや、俺の言う事は正しい。

俺の話し以外の事だ。」

と言い直す。《空蝉》が

『それって、慶次の話しにも

説得出来る事なんか何も無いでしょ。』

と笑う。慶次は

『《空蝉》まで、その様な事を。』

『まぁ、でも。エルネーゼは太ってはいないよね。

この世界の男性は細い人が好きなんだね。

これも覚えておこうっと。』

『そんなモノは覚えなくとも良い。』

慶次達は休憩の後に今日の出来事を整理する。

「エルネーゼ、とりあえずオーク達も

それを食べたドライクも回収出来た。

ここから、どうしたい?」

「そうですね。

帰ってマスターに報告した方が良いかも知れません。

フェンリルの最後の言葉も気になります。」

「まぁ、確かにな。エルネーゼの報酬は大丈夫か?

ワイバーンはフェンリルに渡したから

数的に報酬が目減りしておるが故。」

「え?私の報酬ですか?

これだけのワイバーンを手に入れれば

いつもよりも多いから大丈夫ですよ。

慶次と一緒に行動してから 

報酬が沢山貰えて嬉しい限りです。」

「そうなのか?それなら良いが。

しかし、フェンリルの最後の言葉が気になるな。

あれはどういう意味だったのか。」

「そうですね。

昨日の慶次の話しに繋がりますよね。」

「確かにな。しかし、その事が正しいとは思えんが。

普通は何か目的があって

物事とは動くものであろう?

精霊が関与していたと言うても

目的が何か分からん事には。」

「そうですね。 

操るというのであれば、目的があるはずですよね。

その目的がドラグレイヴ王国の為だけというのは

無理があると私は思ういます。」

「そうだな。

まぁ、今回の話しもレオナ殿には報告はするが、 

情報が錯乱するのではないかと思ってしまうな。」

慶次は考え込む。

(凶暴化の目的がさっぱり分からんのが

もどかしいな。功を焦るつもりはないが。)

慶次は山の風景を改めて見渡す。

生い茂る木々と草。柔らかい日差し。

山奥深い風景は先程の殺戮など無かった様に見える。

普段の山はこの景色が広がっているのだろうと

慶次は思った。 

《風魔》がヴェンに甘えて戯れる。

《松風》は草を喰んでいる。

この風景が当たり前の様に流れている。

慶次はこの時間が堪らなく好きだった。

これが平和なのだとこの時間が教えてくれていた。

突然、《空蝉》が

『慶次。何が来る。魔物だ。』

と叫ぶ。


いつも読んでいただきありがとうございます。


山での休憩はマイナスイオンたっぷりです。

自然の中に自分の体を委ねると

昨日の私は疲れてるよなぁと思う事があります。


次回は魔物に出会います。


では、次回を楽しみにしてください。

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