第108話
第108話です。
町の中で人に会いました。
かなりの被害が出ていました。
詳しく戦った様子を聞きます。
では、楽しんでください。
慶次は自衛団で比較的、
怪我の少ない者に声をかける。
「この間の魔物の襲撃を詳しく教えてくれるか?」
声をかけられた男は
「朝方に門の外からいきなりオークが門を
壊し始めたのです。
魔物はいきなり町の門の前に現れた感じでした。
俺はその日、門の見張りの担当でした。
死角からいきなりオークが現れた様に感じました。
驚いて合図の鐘を鳴らしたんです。
それが引き金になったのか
ゴブリンが壊れた門の隙間から入って来たのです。
本当にアッという間の出来事でした。
防衛も出来ずに魔物の侵入を許してしまいました。
ゴブリンはそのまま町の中に入り暴れ始めました。」
「ほぅ。ゴブリンはオークを
門を開けて引き入れんかったと?」
「そうです。
オークはそのまま門を壊し続けて
壊れた門から入って来ました。
そこからはどうして戦って助かったのか
覚えていません。
無我夢中で気が付けば
周りの自衛団の仲間も倒されて…。」
そこまで話すと男は泣き出した。
「そうか。大変だったな。
よく堪えたではないか。
お主の働きで助かった命がここにあるではないか。」
そう言われて男は益々泣き出した。
周りの男達も涙を流す。
シエルも俯いて泣いている。
慶次は続けて尋ねる。
「それで、魔物達は暴れるだけ暴れて逃げたと?」
「そうですね。
実は、逃げ惑う者には執拗に追いかけて来なくて。
目につく者や建物を破壊している感じがしました。
逃げている者でやられたのは
アイツらの目に入った者達が大半です。
でも、今思えば魔物に向かって行った男達が
やられたと言う方が正しいかもしれません。
だから、残っているのは女子供が多いのです。」
「それだけ聞くと違和感が生まれるな。
何故この町を狙ったのか。
どこから来たのかも謎だな。
魔物に特徴的な違和感は無かったか?」
自衛団の1人が
「俺はアイツらの目が赤かったのを覚えています。
闇の中で目だけが赤く光っていました。
門の外では気が付かなかったのに。
それが、異様に怖かったです。」
「目が赤いとな?他には?」
自衛団のみんなが顔を見合わせて首を振る。
「目だけが異様に赤く、ギラギラしていました。
やはり、最近噂の商人達や冒険者達の話しに聞く、
凶暴化した魔物という事ですか?」
「多分そうだろうな。
俺の聞いた話しでも凶暴化した魔物の
目が赤いと聞いておる。
実は、俺はギルドから凶暴化した魔物の
実態調査を依頼されて
色々な人から凶暴化した魔物の話しを
聞いておるのだ。
勿論、魔物の死体があれば
ギルドに鑑定依頼をして調べてもらっておる。
ゴブリンとオークを倒したか?」
「はい。
確か、ゴブリンは複数倒していると思います。
オークは…。」
と仲間を顔を見る。みんなは首を振る。
「倒していません。
倒せなかったのが正しいと思います。
倒したゴブリンは裏の山へ捨てました。」
「裏山か。後で見に行ってみるか。
回収できれば御の字だな。」
慶次は被害の状況をさらに詳しく聞いていく。
「普段のゴブリンやオークは
どの様にして倒すのだ?」
「ゴブリンは火で焼くか、剣や斧で倒します。
とりあえず、血は採取したいので
そこは考えて倒す事にしています。
オークは強いので、数人掛かりで倒します。
肉や皮が欲しいので火属性は使えません。
やはり剣や斧頼みです。」
「基本は打撃戦か。」
「そうですね。
素材としても重宝するので、
出来るだけ体に傷を作らない様にしています。
まぁ、冒険者の様に一切傷を付けないというのは
無理なので、出来る限りという感じです。」
「なるほどな。お主達は魔法は使えるか?」
「使えますが、
長時間の攻撃に使う程の魔力はありません。
ゴブリンはオークよりも
弱いので火力でなんとかという感じです。」
「ふむ。風属性の者と水属性の者は居るか?」
「はい。居りますが。」
慶次は水属性と風属性の魔法での氷漬けを教えた。
「そんな使い方が。」
「魔法はイメージでどんな形にもなる。
風は水を凍らすほど冷たい風のイメージで、
水は魔物を包み込むイメージだな。
包み込むのは体じゃなくても良い。
動きを止めてしまえば、倒すのも楽であろう?
それだけで傷を付けずに倒せる。
しかも、こちらの被害は少なくて済むぞ。
最初は後方援護を必ず置いて戦えば良いと思うぞ。」
慶次が魔物の倒し方を話していると
エルネーゼが帰ってきた。
「とりあえず、傷に効く薬草と
ムルヴァクスを倒してきました。
これで支援が来るまで持ち堪えられると思うけど、
大丈夫かしら?」
シエルが
「ありがとうございます。
これで子供達にお腹一杯食べさせられます。」
と頭を下げた。慶次は
「取り急ぎ、知らせは送っておるが、
暫く頑張って堪えてくれ。
俺達も今から帰ってギルドに報告をしてくる。
薬草は自分達で調合してくれるか?」
と話す。
「はい、大丈夫です。
本当にありがとうございました。
これは捌いてみんなで分けます。」
慶次達は町を後にした。
いつも読んでいただきありがとうございます。
魔物の様子がかなり分かって来ましたね。
それでも、やはり違和感と
色々な疑問は解決出来ません。
もう少し色々な情報を手に入れなければならないです。
次回は今回の件をギルドへ報告します。
次回を楽しみにしてください。




