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冒険者 傾奇者  作者: 豊葵 月


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第106話

第106話です。


峠のお店に情報収集に行く事になりました。

何か情報が有ればいいですね。


では、楽しんでください。

山に入り整備された道を進むと

山の頂上付近に家が建っていた。

「慶次、ここが峠のお店です。

もう少し早い時間だと峠を越えて

行き交う人で一杯になるんですよ。

とりあえず、入れるかどうか確認してきますね。」

慶次達は店の前で待っていた。

暫くしてエルネーゼが戻ってきた。

「店の中に契約獣が入るのは困るらしいのですが、

テラスなら大丈夫という事なので

テラスに行きましょうか?

中で何か注文してから

注文した物を持って来てもらった時に

話しを聞きましょう。」

「そうだな。何があるか楽しみだ。

《松風》達は外で待っておれ。すぐに戻る。」

《松風》達を残し店内に入る。

店は慶次が思っていた店では無く

カフェの様なお洒落な店だった。

明るい店内の大きな窓から外の景色が一望できる。

人々は窓に沿って並べられているテーブルに

座って景色を眺めながら

ケーキなどのスィーツとコーヒや紅茶を飲んでいた。

慶次は思わず

「おぉ、これは。俺の思っておった

茶屋とえらく違うな。

団子と茶を食べられると思うておったわ。」

「お団子ですか?あると思いますよ。

慶次の国の味かは分かりませんけど。

フルーツ大福も人気ですよ。」

「フルーツ大福とな?何だ?それは?」

慶次はショーケースに

並べられたスィーツに釘付けになる。

「これは見るだけでも良いな。

毎日、通いたくなるな。」

それを聞いてエルネーゼはクスクス笑う。

「毎日、こんな甘い物を食べれば太りますよ。

時々、食べるから美味しいんですよ。」

「ふむ。そんなものか?

まぁ、選んで早く出よう。

あまり待たせると《松風》達が怒る。」

「そうですね。」

慶次とエルネーゼは

それぞれのスィーツを選びテラスに出た。

《松風》達の物も店に頼んで

フルーツのみの品物を注文した。

「《松風》逹の分を忘れるところだった。 

エルネーゼに感謝しないとな。」

「それは大変光栄です。

ヴェンが気に入ってくれると良いのですが。」

テラスの席に座って待っていると

注文した品物を持って来てくれた。

エルネーゼが

「ありがとう。

ちょっと聞きたいのだけれど大丈夫かしら?」

「はい。何でしょう?」

「この近くの村や貴方の村で

凶暴化した魔物や見た事のない魔物の話を

聞いた事ある?」

「私の村はこの峠を降りたすぐの所にありますが、

そんな話は聞かないですね。

ただ、ヴェルナシアでは魔物に町が襲われたって

今朝、グラネイドの商人が

話していたみたいですよ。」

「え?町が襲われたの?

魔物の種類は分かるかしら?」

「ちょっと待ってくださいね。

直接、聞いた子を呼んで来ますね。」

「仕事中にごめんなさいね。」

暫くすると女の子が慶次逹のテーブルの方へ来た。

「ヴェルナシアが襲われた話を聞きたいと

仰っていた方ですよね?

これはグラネイドの商人の人が

今朝、村に来られた時に話されてました。

襲われた町は壊滅的な被害だったらしく、

町も無茶苦茶になっていて

宿屋も使えずに苦労したと。

街の人も亡くなった人も出たとか。

被害がかなり大きくて大変だった様です。

村から様子を見に行く話しも出たのですが、

町を襲うぐらい強い魔物で

自分達が行っても無理だろうから、

どうしようと話し合っている最中です。

実は私はあの村の村長の娘なのですが、

父が様子を若い人達と見てくると言ったのを

家族で止めて帝国の冒険者ギルドに

話しをしに行こうと言っていたのです。

でも、依頼料は高額になるだろうから

私達の村では払えません。

どうしたら良いか村の人達と父が話していました。」

その話しを聞いて慶次達は顔を見合わせて頷く。

「それなら、私達が見に行って来るから

ギルドへ村長さんから話しを

行ってくれると助かるわ。

お金の事は心配しなくても大丈夫よ。

村長さんは村に居られる?」

「はい。家で若い人達と話しをしているはずです。」

慶次は

「それならば、俺達が村へ寄ってから町に行くか。

その町までどれぐらいかかる?」

「ヴェンなら4日?3日ぐらいでしょうか。」

『《松風》ヴェンに

最速でその町に行くのなら

かかる日にちはどれくらいか聞いてくれ。

《松風》はその速さに

ついて行けるかも考えてくれるか?』

《松風》はヴェンに話しをしている。

《風魔》の耳がピクピクと動く。

『殿。エルネーゼの事を考えると

2日は欲しいそうです。

私もそれ以上では走れますが、

エルネーゼの負担がかなりかかると思います。』

『2日か。負担を減らすにはどうすれば良い?』

慶次が《空蝉》に聞く。

『そうだね。

体の周りの空気を一定に保てばいけるかも。』

『魔法で可能か?

とりあえず、やってみるか。

下の村まで行くのに試してみれば良いと思うが、

どうだ?エルネーゼの負担を調べたいのだが。』

『そうだね。短時間だし、

出来なくても負担はそんなにかからないと思うよ。

やってみる?』

『そうだな。

そうと決まれば、先ずはこの大福を食べてから。』

「エルネーゼ、とりあえず下の村まで行くか。

村長にエグザリアに話しをしてもらいに行って

俺らは町へ向かおうと思うが大丈夫か?」

「そうですね。その方が良いと思います。」

「では、せっかくだ。これを食べてから行こう。」

「そうですね。とりあえずは食べましょう。

あ、色々とありがとう。

貴方のお父さんに話しをしに行って来るわ。

そこから町へ行って来るから安心して。」

「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

慶次達は注文したスィーツを堪能した。 

慶次の頼んだフルーツ大福は

白餡に甘い果物を包んでいて、

食べると芳醇なフルーツの味が口いっぱいに広がる。

「これがマスカットの味か。

これは旨い。いくらでも食べられるな。」

「私はフルーツタルトを頼んだのですが、

甘ったるく無く美味しいですよ。」

エルネーゼは嬉しそうに頬張る。

《松風》達も果物を頬張り、楽しそうにしている。

「ここで英気を養いない、村から町へ行こうか。」

「そうですね。

行ってみないと分からない事が多いと思います。

どんな魔物に襲われたのか

調べる必要がありますね。」

「そうだな。町を壊滅的に破壊する魔物など、

実際に居るのか?」

「そうですね…。居るには居ます。

オークやゴブリンは好戦的ですし、

他の魔物も好戦的で無いモノが多いのですが、

強さレベルでは町を壊滅出来る魔物は沢山います。

でも、わざわざ町を襲う魔物は今まで

聞いた事がありません。

確かに、山の食べ物が凶作で少ない時などは

襲う事もあると思いますが、

ここ数年。山の食べ物は去年は豊作でしたし、

今年は普通に実っていると思います。」

「という事は原因が別にあるという事だな。

まぁ、町に行けば何か分かるかも知れんな。

時間も時間だからな。情報収集に行くか。」

慶次達は食べ終わり、店員にお礼を言って店を出た。

「思わぬ情報が手に入ったな。

これを良しとしたくはないが。」

「そうですね。

私達が知らない間に魔物達に

何が起こっているのか不気味です。」


いつも読んだいただきありがとうございます。


思わぬ情報が手に入りました。

が、中々の深刻さの様です。

風の様に早く走るには

《G》が無ければ行けるかと

素人考えでやってみました。

出来るわけないと思われるかもですが、

ここは異世界なのでゆるく読んでください。


次回は村へ向かい、そのまま町へ向かいます。


では、次回を楽しみにしてください。

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