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愛を知る時 ~本当の王妃になるまでに見つけた愛に守られるまで~  作者: 与謝野竜胆


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第二章 緑の指

 デーメーテールに到着した。

ミッケルさん、アドルフ、アナベルが出迎えてくれた。

ここも風景がどんどん変化している。

牛や馬が、柵の中をのんびりと移動している。屋根が色分けしてある牛舎、厩舎、豚舎、鶏舎。

たくさんの家畜がそれぞれの居場所で生活している。長閑な景色だ。

奥には広大な敷地に稲や麦の穂、そして畑にはたくさんの野菜が植えられている。

大きな温室も出来上がっていた。

 ここでも、ロペス王子とマルガリータ王女は感動していた。

 全ての生き物が快適に生活している。農作物が生き生きしている。たくさんの種類、豊富な量、快適な飼育環境で育っていることが分かる。なんて素晴らしいことなんだ。と興奮しながら周囲にいる人達にあれこれと質問しながら2彼方此方を見て回る。


 やっと2人が落ち着いたところで、緑の指を検証することにした。

まず初めに、種子を蒔いたばかりの畑の一部を成長させることができるのかを試してもらう。

マルガリータ王女には、ここからここまでと決められた範囲の場所で試みてもらう。

 マルガリータ王女が土に両手を触れて数分後に芽が出てきた。しかし、決められた以上の場所でも発芽していた。

 ディルにマルガリータ王女の手を土から離してと指示した。

ディルには前以って、何が起こるか分からないからマルガリータ王女の側を離れないようにと頼んでいた。私が指示したら、必ず即行動するようにも頼んでいた。

 ディルは、直ぐにマルガリータ王女の両手を掴んで土から持ち上げた。

マルガリータ王女は、そのままディルに抱えらた状態で気を失った。

危なかった、おそらくマルガリータ王女は作物を育てることは出来るが、コントロールを身につけていない。その為、自分の力で以上に体内エネルギーを使ってしまうのだろう。

 そのままディルに抱え上げられて、研究室の救護室に運ばれた。研究室には、常駐の獣医師がいる。

人間が運び込まれてきて、「また誰か倒れたのか?私は人間は診察できないと言ってるだろ。セキュリゼ病院のハンス医師かアルフ医師を呼んでこい」と言いながら診察をしてくれた。

 私は、おそらくですが、過剰にエネルギーを使ったのだと思います。エネルギーコントロールが出来なかったようです。と説明した。

 命に別状はなさそうだ。気を失っているだけみたいだな。暫く休ませて様子を見るしかないかなと獣医師が付き添っている者達を見まわしながら告げた。

 マルガリータ王女は、数時間後に目が覚めた。回復薬だと説明してポーションを飲ませた。

マルガリータ王女は、こんなに直ぐに効くお薬があるんですねと驚いていた。

ロペス王子が泣きそうな顔で、良かった、良かったなとマルガリータ王女の背中を摩っていた。

 今日の検証は、これで終了することにした。明日は別の課題に挑戦してもらう。

 マルガリータ王女は、回復したのでやりますと意気込んでいたが、日にちはあるので出来るだけ同じ状態で挑むようにしようと提案した。

 こちら側でも、マルガリータ王女の能力を手探りしながら検証を進めていかないといけないということがはっきりした。今日緑の指について分かったことを、明日の検証にどうすれば活かせるのか考えることにした。

 そして翌日、緑の指で成長した作物が収穫できるほど成長していた。

ミッケルさんが、なかなか良い出来ですよ。収穫して食べてみましょうか。

お昼にこの野菜を使ってバーベキューしましょう。

育つだけじゃなく、味も良ければいうことなしですね。と言って収穫をはじめた。

 昨日のように倒れたりしないために、今日は植木鉢に種を蒔いたものをアドルフが準備してくれた。

一つ一つに緑の指のエネルギーを込める方法に変えた。ただし、鉢に蒔かれた種は全部異なる種類にした。

 マルガリータ王女の行動は同じことをしている様に見えるが、途中ディルがマルガリータ王女の手を握って、この辺りにしましょうと声をかけた。確かに顔色が悪くなっている。

 私は、研究室で話を聞きたいから作業は一旦中止にすると皆に向かって告げた。

 ロペス王子が心配そうにマルガリータ王女を支えるように並んで歩いている。


 昨日の話からきかせてもらおうかとマルガリータ王女に話しかけた。

昨日は、範囲を決めて作物を成長させるという課題だったが、広範囲に成長させた原因がわかるだろうか?と質問してみた。

 マルガリータ王女が、今までは畑も小さかったのです。自分が馬鈴薯や人参を切って植えていた場所に、大きく成長してねと祈りを込めると芽がでていました。

昨日は畑が大きかったので、決められた範囲と言われたのですが…

いつもと同じことしか出来ないので、同じことをしました。

そうすると一気に身体から何かが溢れ出ていって、どうしていいかも分からなかったのです。

 ディル様が手を持ち上げてくれなければ、あのまま何かを失っていたかもしれません。

そのことが分かったのは、今日は鉢植えが一つ一つだったので、これまでと一緒の行動が同じような感覚で出来ました。

 そして、最後から二つ前の鉢を成長させた時に、何かが身体から出ていく量が多かったような感覚がありました。

一つ前の鉢はそれまでと同じ感覚だったように思います。いや、少し多かったかもしれません。そう説明してくれた。


 私は、今日はこれで終了します。ゆっくり身体を休めるようにと話した。

ディルが素早くエスコートをしてバーベキューが準備されているウッドデッキに案内していた。

マルガリータ王女が成長させた野菜は、デーメーテールで育てた野菜と遜色無かった。

皆んなで昼食会を楽しんだ。野外だと気分も開放的になるのか明るく賑やかな楽しい昼食会になった。

 ディルに頼んで、ロペス王子とマルガリータ王女を迎賓館で休ませてもらう。二人とも疲れが溜まっているように感じた。ディルもそれが良いなと賛成してくれた。

 

 私はデーメーテールに残り研究員達と話し合いを行う。

 最初にミッケルさんが、マルガリータ王女が成長させた野菜についての評価を話した。

ここの野菜の出来は物凄く高く評価されている。市場に出荷すれば争奪戦になるほどだ。その野菜と同等に育っているということは評価していいと思う。そのように評価を説明した。

 続いてアドルフが発言した。

鉢植えの種についてだが、成長するのに非常に気を遣う種類の種の時にエネルギーというのか?

それがかなりの量を必要とするのではないかと思う。最後から二つ前とハッキリ言っていたが、あの種は希少種で成長に物凄く気を使う。失敗することも多く、1割くらいしか発芽しない。それからの成長も遅くて温度管理や栄養と水やりに物凄く気を遣うんだ。これで明日には成長していたら、農業界では緑の指を持つ者は貴重な存在になる。極秘にしないと争ってでも手に入れたいと考えるだろう。そう述べた。

 マルガリータ王女の持つ緑の指の能力が非常に貴重であることが分かったのだが、今後はどうしていくことが彼女のためになるのかを考えていかないといけない。

 検証については、研究室班で考えていきたいとアドルフから提案された。勿論、体力や能力を使いすぎないように細心の注意を怠らないようにするという。ディルに付き添いをお願いしてほしいと要望も出された。

 マルガリータ王女の検証結果は、その価値が立証されたということになる。

それなら、私はロペス王子を連れて王宮に帰り、今後のことをケレと相談してみよう。そう結論をだした。


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