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魔法チートのなれのはて  作者: ナベのフタ
義手と奴隷編
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第11話 ダンジョンへ行く!

 ギルドに帰った俺達はギルドマスターに伯爵家での出来事を説明する。ギルドマスターは終始渋い顔で話を聞いていた。きっとこうなるとある程度予想がついていたのだろう。


「無言で屋敷を立ち去るとはやってくれたな」

「だってあのまま残っていたら絶対に脅されて屋敷に監禁とかされそうでしたから。このまま放っておいてくれますかね?」

「…無理だろうな。ドルジ伯爵は悪評で有名だ。今回無言で帰ったのならそれを利用して『屋敷の物を盗まれた』とか適当な罪状で捕らえに来るだろうな」


 わおっ、権力すげぇー。


「ギルドマスターのお力でなんとかできませんか?」

「…無理だな」


 おい! ギルドマスター! テメェーが紹介した依頼だろうが!

 シャラとセノビアも殺気をこめてギルドマスターを睨む。


「そう殺気立たないでくれ。俺に伯爵を止めるのは無理だが逃げる手助けぐらいはしてやる」

「何だ逃げるって? 俺たちもう犯罪者確定ですか!? 治療した恩人にこの仕打ち、どうなってんですかこの世界の法律は!」

「あきらめろ☆」


 むっかー。語尾に☆つければ諦めるとでも思ってんのか!? ジジイが☆つけたって銅貨一枚の価値もないんだよ! 

そんな一言で犯罪者になってたまるか! 俺達は何もしてないッッつーの!!

 殺すぞジジイ!!


「まあ冗談はこれぐらいにしておこう」

「冗談?」

「ああ、ギルドとしても依頼を無事に達成してくれたお前たちを見捨てるわけには行かない。今回伯爵が強硬手段に出ずともいずれは似たような事が起きるだろう。

 そこでこれをお前たちに渡しておく」


 ギルドマスターが三枚のギルドカードを俺たちに渡してくれた。

 そのギルドカードはEランクのもので知らない冒険者の名前が書かれてある。


「…なんですかこれ?」

「偽造したギルドカードだ」

「「「っ!!!」」」


 ギルドマスター何してんの!?


「はは、気にすることはない。ギルドでは良く使う方法だ」

「えっ、合法なんですか?」

「いや、バレたら打ち首だろうな」


 めっさアウトやん! 重犯罪やで!


「これでお前たちが指名手配されたとしてもそのギルドカードで冒険者を続けることができる。勿論今まで使っていたギルドカードの方は処分させてもらうがな」

「いいんですか? 会って間もない俺たちにこんなリスクまで犯して」

「はははっ、ギルドでは良く使う手法だと言っただろう。

今回のように貴族様からの依頼は大抵成功しても失敗しようとろくな目には合わん。だがそうすると優秀な冒険者が育たなくなるし何よりギルドのメンツに関わる。

そこである程度信頼の置ける冒険者には救済処置として偽名のギルドカードを作成して別の街へ逃げてもらうってことだ。


 それに俺へのリスクなら心配せずともないぞ?

 なにせギルドでは手続きの際本名かどうか調べたりはしないからな。初めての登録と偽られてギルドカードを作成したということにすればギルドに被はない」


 えー、でもそれじゃじゃギルドカードを複数持つことも可能じゃないか?


「仮にこの方法でギルドカードをたくさん作ろうとあまり意味はない。

 ギルドカード自体には簡単な身元の保証程度だからな。ランクを偽ったとしても実力がなければすぐに死ぬだけだ。

 ギルドは基本冒険者へは不干渉、冒険者は自己責任。

 単純でいいだろ?」


 ギルドマスターがにやりと笑う。

 へー、無法には無法か。この世界の人もちゃんと対策とか考えてあるんだな。

 感心やで。

 これならメルえもんにも助けを求める必要はないか。変なゴタゴタに巻き込むのも可愛そうだしな。


「ここよりも最低でも街5つは離れれば伯爵も追ってはこまい。

お前のような優秀な冒険者が去るのはもったいないが、これに懲りずに別の街で冒険者を続けてくれるとありがたい」

「冒険者は続けるよ。俺はダンジョンに潜りたいからな」

「はは、そうだったな」

「それじゃあ俺達はもう行くわ」

「ああ、早めに街を出たほうがいいな」


 俺は立ち上がり最後にギルドマスターと握手をする。


「済まないな。大して力になれず」

「いいや。ここまでしてくれたから文句はないよ。元凶はあの伯爵の方だしな」

「そう言ってもらえると助かる」

「じゃっ、元気でな」

「貴様こそ達者でやれ」


 こうしてギルドマスターとの別れも済ませて俺達はこの街を出ることになった。風魔法で空を飛んでいけるので街5つ離れた場所へ行くのも長旅にはならないだろう。

 次の街では目立たないようにしないとな。


 いくぜ! ダンジョン!



 偽名ギルドカード一覧

 ラウス ↓

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 バル 男 ランクE 

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 シャラ ↓

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 キャサリン 女 ランクE

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 セノビア ↓

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 セノア 女 ランクE

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