第33話 because we are friends
第33話 because we are friends
1
「俺は…もう一度三人でいたい
。ちゃんと話していなかった俺が悪いし、何のけじめもつけずにいるなんて情けない」
戻れないのかもしれないけど、いつまでもうじうじするのは、男としてどうかと思う。そうだ、俺も成長しないと…。
「うん。それが正しい答えだと思う。私ももう一度雄一君と拓也君と三人であの頃に戻りたい。だって私達は親友だもん」
「だよな。俺達は親友だもんな。かなり遅くなったけど、俺はもう逃げている場合じゃないんだよな」
急激な変化のように見えるかもしれないが、文化祭の後夜祭で千代の母親になる決意を聞いて、俺だけがいつまでも成長しないわけにはいかないと感じた。だから今回は成長するための一歩だと思っている。これは誰かのためではなく、俺自身の為であって…。
「って、こんな事旅行の日にわざわざ話さなくてもよかったんじゃないか?」
「え? あ、うん。そうだけど、やっぱり雄一君の本心を聞いておきたくて」
「そ、そうか」
俺の本心を聞きたいなんて言われたら、何だか急に恥ずかしくなってしまった。
「それより、いつになった、到着するの? 鴨川」
「え、えっと、もう少しで着くと…思う」
「もう少しってどの位?」
「うーんっと、この位」
「全然分からないんだけど」
この後俺と千代は目的地に着くまでの間ずっと話をしていた。何度か道に迷う事はあったが、出発から約二時間半後、目的地のホテルに到着。荷物を先に部屋に置いた後、四人で早速海へ向かう事になった。
2
「ひぃ、流石にこの暑さだと海に入る前に倒れてしまいそうだ」
青い空、白い雲、そして一面に広がる砂浜と青い海。俺はそのど真ん中に立ち、パラソルを開いて場所取りをしていた。
「ていうか、まだ朝八時ぐらいだよな。泳ぐにしては早すぎるような…」
本当はもっとゆったりしてから海に来てもよかったのだが、ルシア達がどうしても泳ぎたいというので、この時間から来てしまった。
「それにしても、三人とも遅いな」
三人は俺が覗きに来るだ何とか言って、どっか近場の更衣室で水着に着替えている(ちなみに俺は、ホテルで、中に海パンだけ履いて来た)。
「覗かないって言ってるのにな…」
俺、どんだけ変態に思われているんだよ。
「パパは元から変態でしょ」
「そうか…そうだよな…って、うわ」
ボーッとそんな事を呟いていると、いつの間にかローナが隣にいた。いきなり声をかけられた俺は、尻餅をついてしまう。
「そんな驚くことじゃない…」
「痛ぇ、せめて一声かけてくれよ。それに俺は決して変態じゃないからな」
反論しながら起き上がると、そこには水着姿のローナがため息をつきながら立っている。水着姿の…ローナ…が…。
「ぶふぉ」
「ぱ、ぱぱ?」
思わず鼻血を吹き出してしまう。こ、こここれは破壊力大きすぎる。何故ならローナが着ていた水着は、水着というよりス…ス…。
「スク水だろそれ…」
スクール水着だった。
続く




