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無職は今日も今日とて迷宮に潜る【4巻8/20出版決定!】【1巻重版決定!】  作者: ハマ
本編終了後の話

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407/414

救済4

【無職は今日も今日とて迷宮に潜る4巻】

8月20日に出版されます!

既刊1巻〜3巻下巻もよろしくお願いします!

活動報告に表紙を載せております。

口絵も載せております!是非見てください!

 時間が過ぎて行く。


 骨集めは引き続きやっているけれど、回収率はイマイチだ。

 インフラに直結しちゃっているのもあるけれど、そうでない物もある。

 それらを中心に手にしているのだけど、そういう物に限って魔力を持った動物が守っている。


 えっ、それなんてイベント?


 ゲームだと中ボス的立場になりそうな、大きな熊を背負い投げしたり。フウマの代わりにうちに来ないか?とスカウトしたくなるほど凛々しいヘラジカを締め落としたり。水の魔法を使えるようになった鯨をビンタしたりした。


 それでこれまで集めたのが、五十個くらいの骨の破片。

 聖龍の骨の1パーセントにも達していない量だ。


 これで、俺の思うように行くかどうかは微妙な所だ。


 一応、この骨の全てに天使の魂の欠片は宿っている。


 今ここで、蘇生魔法で力を注いだとしても、前回の二の舞になるだろう。


 さて、今日も今日とて骨回収である。


 因みにフウマだが、マジで忙しいらしくて手伝う暇が無いらしい。

 一体何やってんだと聞いたが、「ヒヒーン‼︎」(お前が関わると碌なことにならんから、こっちくんな‼︎)と全力で拒絶された。


 おいテメーこの野郎、ご主人様差し置いてどういう了見だ。と言いたかったけれど、若干キレ気味で怖かったので、行ってらっしゃいと送り出した。


 召喚主より働く召喚獣って何なんだろう?

 俺の立場ないんだけど……。


 ちょっぴり寂しい気持ちになりながら、国外に向けて飛ぶ。

 一応、パスポートも所持しているのだけど、入管を通していない時点で不法入国である。


 つまり、俺は立派な犯罪者だ。

 だけど、捕まっていないのでノーカンでいいだろう。


 これまで行ったことのない国を訪れる。


 この国の街に、微弱だがト太郎の魔力が宿っている。

 どこにあるのかと探ると、飼い犬に齧り付かれていた。


 これなら、何も気にせずに回収出来るな。


 そう思ったのだけれど、それは甘かった。


 犬を飼っている家には、幼い少女がいた。

 どうやらその少女は目が見えていないようで、杖をついて移動していた。

 ただ、目が見えない分、他の感覚が鋭くなっているらしく、犬が咥えている骨に何かあると気付いているようだった。


 親が犬の散歩に行っている間に、少女は骨を拾って不器用ながらに洗い、何やら語り掛けていた。


 それに反応するように、骨から魔力が少女に流れる。

 目の治療をしているわけではなく、単に魔力という力を流していた。


 少女はそれに気付かない。

 どんなに感覚が鋭くなっていても、魔力という物を認識しなければ、感知なんて出来ない。


 恐らくこれを、少女は何度もやっている。

 それだけの魔力量が少女の中に蓄積されていて、目以外は頑丈になっていたから。


 というのを、上空から見下ろしていた。


 俺は無言で少女の前に立つと、その国の言葉で「誰?」と怯えられる。

 そんな少女から骨を取り上げると、「ごめんな、目を見えるようにしてやるから勘弁してくれ」と治癒魔法と森羅万象を使って、少女の目を作り直した。


 少女の目は、生まれてからずっと見えていない。

 なので、修復のしようがなく、作り直すしかなかった。

 

 眼球と神経のモデルは俺の物だけど、許して欲しい。

 普通の人のに出来たら良かったのだけれど、その場合、少女の魔力に耐えられない恐れがあった。だから、魔力に耐性のある奴の目にするしかなかった。


 少女は目に熱を感じたのか、その場に蹲ってしまう。


 少しするとゆっくりと目を開けて、地面を見る。

 それから顔を上げて、ポカンとしていた。


 俺は少女の前で指を振ると、目が追っているのを確認する。

 どうやら、問題なく見えているようなので一安心だ。


 じゃあな、と手を振って俺は少女の前から飛び立った。


 これでようやく一個回収。

 次はもっと簡単だといいな。

 なんて甘えたこと考えてたら、次はよくないお薬の栽培が盛んな地域だった。



_____



『海外からのニュースです。×××××の森林で火災が発生しました。火は農村部まで広がりましたが、消し止められた模様です。焼かれた範囲は千ヘクタールにも及び、被害は……はい、訂正します。被害は無いということです。こちらが火災があった現在の映像になります。緑は再生され、畑にも実りが戻っているようです。近年、ダンジョンが……』


 今日は幼稚園の運動会だ。

 あっちで、兄ちゃんと姉ちゃんの家族と合流しようという話しになっている。

 たまに二人のお子様も預かっているから、ちょいちょい会っているけれど、姉ちゃんの旦那さんと会うのは久しぶりだ。


 今も元気にムチを持っているのだろうか?

 絶対に認めないだろうけれど、その性癖を治して欲しいと切実に願っている。


 まあそれはいいとして、今更ながら俺も行っていいのだろうかと疑問に思う。


 千里には確認しており、問題ないと言われているけれど、変な目で見られないか心配だ。

 日向の送り迎えはしているので顔は知られているけれど、バスで通っているご家庭はそうではない。それに、お母様方には俺の同級生もいるし、何かとやり難いような気がする。


 とはいえ、参加しないって選択肢は無いんだけどね。


「オヤジ! フウマはこないの?」


 フウマ? 来ないんじゃないか?

 マリンと一緒に昨日から帰って来てないし。


 そう告げると、日向はガッカリしていた。

 どうやらお友達に、フウマも連れて来ると約束してしまったみたいだ。

 残念だが、ここは諦めてもらうしかない。


 それにしても何をしているのだろう?

 前々から二人で出掛けると言っていたから、別に何も言わなかったけれど、少しだけ気になる。

 プライバシーは守りたいけれど、やっぱ召喚主として把握はしておくべきだろうか?


 二人の居場所を探ってみると、東の方にいる。

 恐らく東京辺りだけど、それ以上探ろうとすると、フウマは魔力を乱してジャミングして来る。


 あの野郎、姑息な手を覚えやがって。


 ガッカリする日向の頭を撫でて、俺も準備するかと立ち上がる。

 ついでに、テレビを見ている両親にも、いつまで見てんだよ。と声を掛ける。


 すると、父ちゃんがこれ知っているかと、海外の森林火災のニュースを指差す。


 知るわけないだろう。

 何でもかんでも、俺がやらかすとか思うなよ。


 そう否定する。

 俺は火なんて使ってない。

 単純に、よくないお薬工場を地属性魔法で破壊して、森羅万象で農作物を実らせただけだ。それ以外は知らん。


 父ちゃんは、そうかと納得して、ようやく準備を始めた。


『続いてのニュースです。×××××に住む、少女の目が治ったようです。セシーリアちゃん七歳は、先天性の病気で生まれながらに目が見えなかったそうです。ですが昨日、突然見えるようになったようです。セシーリアちゃんは「神様が治してくれた」と話している……』


 テレビを切って、さっさとしてくれと母ちゃんに声を掛ける。


 まだ二時間前だけど、早めに準備しておいて悪いことはないだろう。


 運動会は午前中に終わるから、お弁当を準備する必要はない。

 ただスマホで記録を撮ればいいだけだ。

 スマホの充電は満タン、データの空きも十分にある。


 よし行こう!


 そう呼び掛けると、待ちなさいと母ちゃんに呼び止められた。


 何々と聞くと、幼稚園は三十分前にしか開園しないらしい。場所取りも禁止されていて、みんなゆっくり来て下さいという園側が配慮しているそうだ。


 そっか……そういうのは、早めに教えてくれないかな?


 最近、日向の送り迎えしてんの俺なんだから、もうちょっと気を遣ってくれないだろうか。


 そんな不満を抱きながら、時間が来るのをひたすらに待ち続けた。


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― 新着の感想 ―
こうやって信仰を集めていくんですね!!() 裏で一生懸命もみ消してる方々がいそうw
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