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無職は今日も今日とて迷宮に潜る【4巻8/20出版決定!】【1巻重版決定!】  作者: ハマ
本編終了後の話

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405/414

救済2

【無職は今日も今日とて迷宮に潜る4巻】

8月20日に出版されます!

既刊1巻〜3巻下巻もよろしくお願いします!

活動報告に表紙を載せております。

口絵も載せております!是非見てください!

 アミニクから地球のダンジョン化が知らされたけれど、これが直ぐに起こるわけではないらしい。


 聖龍の魔力が世界を覆いきるまで猶予があるそうだ。


 とはいえ、そこまで長いわけでもない。


 約半年。

 これが、世界がダンジョン化するまでに残された時間だ。


 ただこれも、アミニクの予想であり、なんらかの切っ掛けで魔力が急速に広がる恐れがあるという。


 まあつまり、出来る限り早く解決すべきということだ。


 俺は就職活動を一旦止めて、知恵を借りる為にイルミンスールに問い掛ける。


 どうやしたらいい? そう聞くと、イルミンスールは知らないとガッカリするような答えが返って来た。


 使えねーなこいつ。

 そう思ったら、イルミンスールにも届いてしまい、メシアに聞いてやらないぞと脅して来た。


 そうやん、メシアがいるやん。

 ダンジョンで数々の世界を取り込んだ極悪人がいるんだ。あいつなら実績もあるし、解決方法も知っているだろう。


 なので、へそを曲げたイルミンスールにごめんごめんと適当に謝って、メシアに聞いてもらう。


 すると、幾つかの方法が提示された。


1.ダンジョンの侵食を早めて、聖龍の魔力よりも早く世界を覆う。

 この場合は、再び世界にダンジョンが出現して、各地で混乱が起こる。地球がダンジョン化するよりも悪い結末が待っている。


2.魔力を発生させている聖龍の骨を全て回収する。

 世界中に散らばった骨を回収して、骨の魔力に影響を受けた者達を全て殺せば、魔力の侵食は止まる。骨は深海にも落ちており、ユグドラシルから天使の手を借りたとしても、全て回収するのに半年は掛かる。そこまですると、天使の魔力でダンジョンの侵食が早まるという。


3.キューレの魂を消滅させる。

 今のキューレは、聖龍の骨の欠片全てに共有されており、いくらでも生み出されてしまう。その全てを消滅させるのは、聖龍の骨を全て回収するのと同じ難易度だろう。


4.世界を一度破壊して、森羅万象で再生する。

 世界中の生物を一度奈落に移して、世界を破壊。その後に森羅万象で元に戻す。うん、絶対やりたくない。


5.地球をダンジョンに取り込む。

 最終的にはそうなるというのを早める。こうなれば、聖龍の魔力関係なくなりイルミンスールが制御出来るようになる。


 他にも提示されたけれど、どれも似たような内容だった。

 はっきりいって、全て却下したい内容ばかりだ。


 これまでやって来たことが台無しになる内容に、胸糞悪い結末しか待っていない物、滅茶苦茶面倒くさい物ばかりだ。


 どうすっかなぁと悩みながら、日向を幼稚園に送って行く。


 幼稚園に到着すると、千里と次の休みの約束をする。

 日向も付いて行きたいというと、千里は当たり前のように「一緒に行こうね」と約束してしまった。


 まあいいんだけどね。


 二人で過ごしたいなと思ってたけど、日向が一緒でも何も問題ないんだけどね。


 ちょっぴりガッカリしながら、いってらっしゃいと日向を見送る。


 日向をお迎えに行く時間までやれることをやろうと、家でフィギュアを挟んで子狐と会話しているフウマを捕まえる。


 子狐は驚いて逃げ出してしまうけれど、ここは許して欲しい。


 何すんじゃい⁉︎ と「ブルッ⁉︎」ているフウマに、世界の危機だから手を貸せと説明する。すると、フウマは怪訝そうな目を向けて来る。


 理由は、それ本当に起こるのか? という物だった。


 どういうことだと聞くと、地球がダンジョン化するということに疑問を抱いているようだった。


 聖龍の魔力は、キューレの夢に呼応して世界を作り変えようとしている。それに間違いはないのだろうけど、ダンジョンになるとは思えないという。


 ん〜……言われてみたら確かにと思ってしまう。

 アミニクが言っていたから、そうなるだろうと思い込んでいたけれど、まだ確定したわけではない。

 仮にダンジョンと同じ環境になったとしても、モンスターを制御出来れば問題無い。


 更にフウマは、


「ヒヒーン?」(そもそも、別になっても問題なくね? 平和な世の中守って行けばいいんだし)


 とまで言い出した。



 この野郎……俺の悩み全否定すんじゃねーよ‼︎

 何も言い返せないだろうが‼︎



 これが無関係な奴が言っていたら、人の苦労も知らないでぶっ飛ばすぞ! となるのだが、同じように苦労したフウマに言われたら、何も言えなくなる。


 でも、やっぱり嫌だ。

 そうなるにしても、人類が十分に準備してからだ。

 もし今、ダンジョンに出現するようなモンスターが現れたら、力の無い誰かが犠牲になってしまう。

 どんなに俺やフウマ、他の探索者が動いたとしても、必ずこぼれ落ちる人達はいる。


 その中には、日向のような幼い子供だっているだろう。


 そんなの認められない。


 たとえ、フウマを犠牲にしてでも守ってみせる。


「メ〜⁉︎⁉︎」


 つーわけだから働け。

 別にいいとか、ぬるいこと言ってんじゃねーよ。

 やるからには徹底的にやるんだよ。

 分かったか馬鹿野郎。


「ヒヒーン⁉︎⁉︎」(分かったって⁉︎ ワイのフィギュア返して⁉︎⁉︎)


 フウマが子狐に熱弁していたフィギュアを人質に、世界の為に働いてもらう。


 出来ることを全力でやる。

 まずは、可能な限り骨を集めてみよう。


 そこにキューレの魂が宿っているのなら、何かしら干渉が出来るはずだ。


 フィギュアを収納空間に入れると、ト太郎の骨を探せとフウマに指示を出す。


「ブルル……」(えっ、めんどい……)


 やかましい、二手に分かれて探すぞ。

 タイムリミットは、日向のお迎えの時間までだ。

 ほら、行くぞ。



 手をパンと鳴らすと、フウマは反射的に飛び立った。

 俺も反対方向に飛び、ト太郎の骨探しに向かう。



______



 

「リミットブレイク」


 能力の底上げを行い、空間把握の範囲を爆発的に拡大させる。

 しかし、ト太郎の魔力を感じることは無い。

 一時間ほど飛び続けてもまったく反応は無く、本当にあるのかと疑問に思ってしまう。


 入念に日本中を回るのだけれど、どこにも魔力の反応は無かった。


 えっ、もしかして日本には無い感じ?


 目線を海の方に向ける。


 フウマの気配も感じなかったし、海外まで飛んで行っているのかもしれない。


 俺は慌てて海の向こう側に飛ぶ。

 このままじゃ、俺が働いてないみたいじゃないかと焦ってしまう。


 超高速で飛び、秒で到着すると早速魔力を感知した。


 そこは、インフラの整っていない村。

 水道も電気も通っておらず、井戸から水を汲んでいる場所だった。


 文明の利器に慣れてしまった俺達からは、過酷に見えるような環境でも、ここの人達は力強く生きていた。


 この村にある骨が、どこにあるのか直ぐに判明した。

 というか、一目見ただけで分かった。


 使用している水に魔力が含まれており、特に井戸に集中していた。


 空からでも、骨を回収するのは簡単だ。

 だけど、それが出来なかった。


 この村の水源は、あの井戸だけ。

 もし井戸から骨を回収すれば、たちまち水が枯れてしまうと理解してしまった。


 ……ここは、後でもいいか。


 そう判断して、別の場所を探した。




 結論から言うと、俺は一つも回収出来なかった。おかげで、


「ブルル?」(えっ、何してたの? ワイに働かせて、自分は遊んでたのぉ?)


 とフウマに馬鹿にされてしまった。


 俺は何も言い返せなかった。

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― 新着の感想 ―
不良探索者が溢れる社会に治安を取り戻したフウマからすればモンスターがうろつくようになったところで大して変わらないのかな。フウマがカッコよ笑 相変わらず面白いです。 4巻予約しました。ほぼ書き下ろしの…
森羅万象で頑張って井戸作り直すみたいな1個ずつやるしかねーなwww そしてメシアもそりゃできるんだったらこいつこんなことになってねーわという返事だわw
もうこれ、どうしようもないのでは? 放置してたらダンジョン化で誰かが犠牲になる 骨を回収してもそれによって生活が成り立たなくなり誰かが犠牲になる なるようになれ、と対症療法するしかないのでは
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