表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
図書室と先輩~ネオ!~  作者: にま
彼の目算、彼女の誤算
99/102

その3 彼は家事好きです。

 あれっ?

 あーやっちまったぁ! 洗剤買うの忘れてたぁ!

 一週間分の洗濯物をつっこんで、さぁ洗剤をとボトルを持ち上げてみれば、軽っ!

 詰め替え洗剤がどこかに隠れているかも、などと洗面台下の扉を開けてみたものの、うん家出してた。

 しかたない。ボトルに水を入れてシャカシャカ。汚れが酷いものはないから、今回はこれでいいか。

 ふぅ、忘れないように買い出しリストに書いておかなくちゃな。

 さてと、んじゃ次は掃除か。しかし、家って何もしていないのにどうして埃っぽくなるんだ? 一週間放っておくと、くすんだ感じになるんだよなぁ。さらに放っておくと、歩くところだけテカテカで隅っこは埃の避難所みたくなっちゃうし。どうにかならんか? ならんだろうなぁ。

 とりあえず、だ。二階はまた今度にして、今日は一階を重点的にやるか。台所とリビングと特にトイレ。

 あ、芳香剤とか買っておいた方がいいか? 玄関用もあったほうがいいな。

 風呂は……、いやいや、さすがに使うことはないだろ。あ、でも洗面所は使われるかも。ついでにやっとくか。

 何しろ女の子が家に来るなんて初めてだからな。しかもあの二人のことだ、どこに目を付けるか分かったものではない。

 いやいや、これは誉め言葉としてだな。

 不潔さは女の子のもっとも嫌う点だろうし、思いもしないところを突いてくる独特の感性は侮れない。及第点を貰えるように万端にしなければ。 

 こうしてオレは、週間ルーティンである土曜日の家事にいつも以上に没頭する。

 慣れというのは恐ろしいもので、この頃は掃除が全然苦にならなくなっている。それどころか「おりゃあ」とか「ここかぁ、ここが汚れているんかーい」などと無意味なハイテンション状態になること多し。

 うん、我ながらアブナイ奴。

 ふぅ、キレイになった。うん、部屋が明るく見える。やっぱりオレってやれば出来る子だ、えらい!

 さて、後は買い出しだ。 

 あ、そうだ、飲み物。クッキー作ってくるとか言っていたから、ジュースとか紅茶とかあったほうがいいのか? 失敗したな、好みを聞いておけば良かった。お菓子系もこっちでも何か用意しておくか。ケーキ好きみたいだから、生クリーム系の……。いや、それは明日にするか。

 ……。

 うーん、思っていた以上に買い物に時間がかかってしまった。あれだな、必要なものだけってのは難しいな。実際品物を見ていると、あ、あれはあったけ、おっ、これ欲しい、とかになる。スーパー侮りがたし。 店内の別会計のケーキ屋さんでは二人の好きそうケーキをチェック。よし、明日はアレとコレとソレ。

 ん? ちょっと待てよ。

 ……。

 よし、久し振りに……。お、何だか楽しくなってきた。こういうのもいいな。

 自分の為だけじゃなくて、誰かのことを思ってというのはモチベーションが上がる。オレって意外に主夫に向いているんじゃ? これからはそれ狙いで……。

 いや、主婦、主夫はほぼ毎日これをやっているわけで、週一主夫のオレに務まるとは思えない。全国の主婦主夫のみなさん、調子に乗ってごめんなさい。

 

 

 オレがこうして家事に力を入れているのには訳がある。

 勉強会の件、結局断り切れなかったんだよぉ!


「親いないから別の場所じゃダメ?」


 親父出張中なんだよなぁ。そんな時に女の子家に上げたりするのマズいよなぁ。

 だけど二人は聞く耳持たず。それで、ちょこっと不安を感じて救援要請。

 

「田島ぁ、日曜日、一緒に勉強会やらね?」


「俺は二人に恨まれたくないな。それに日曜日は道場行くからどのみちダメ」


 この剣道ヲタクめ。こうなりゃ毒には毒だ。


「中尾さぁ、二人と勉強会やることになったんだけど」


「遠慮しておくわ」


 最後まで言ってないだろっ! くぅ、こうなりゃ他の誰かに……。

 仕方なく辺りをキョロキョロ見回すと、いた! 核兵器並みの抑止力発見。常盤大明神様。

 だが「あのさ」と話し掛けようと手を上げかけた瞬間、プイッ! 泉美と仲が良さそうだしと一縷の望みにかけたのに。ああ、無情。

 ここで俺は諦めた。これ以上うだうだ言うと二人の機嫌が悪くなる。

 かくして日曜日のお勉強会は実施の運びとなったわけだ。


 で、オレもゲンキンなもので、こうなったら二人をちゃんと迎え入れようとか、そっちの方向に意識が行っちゃって、テンションが裏返っちゃったわけだ。

 うん、ちょっとバカ。かなりバカ。 

 でも人生はプラス思考が大事だよな。だってさ、二人の可愛い私服姿をたっぷり拝めるんだよ、しかも間近で邪魔者もなし。ラッキーじゃね? ハッピーじゃね? 

 おっぱいは……、見たいし触りたいけど、うん、我慢! 今はまだ、リビドーを解放する時じゃない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ