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図書室と先輩~ネオ!~  作者: にま
彼の憂鬱、彼女の鬱憤
12/102

その12 彼女は負けず嫌いです。

 ワタシはベッドに寄りかかりながら、先輩に薦められた本を読み始めた。

 でも誰かに薦められた本が「当たり」だったことってないのよね。

 好みの文体じゃなかったり、登場人物に感情移入できなかったり。

 いつもどこかしらに引っ掛かるものを感じちゃう。

 手にした時に何かを感じたのは確かだったから、それを信じるしかないかな?

 もしかしたら断ったほうがよかったのかも。


 って、思っていたら……。

 なにコレ? めっちゃ面白い!

 ワタシは次々にページをめくる。


『あなたに合うと思うの。読んでみて』


 中学の時、仲の良かった友達が押し付けるように貸してくれたのは表紙がアニメ絵の小説。

 ライトノベルっていうのかな。面白いって言ってたけど、ワタシには合わなかった。

 ただそれを言うと、その子も嫌な思いをするだろうと、いつも適当に褒めて返していた。

 何冊目だったろう、あまり出来の悪さ、いや酷さに堪えられず、正直に「つまらないし気持ち悪かった」と言って返したら、その子は露骨にワタシを避けるようになった。

 それ以来、他人から本を借りるのはやめた。薦められた本も読まなくなった。


 あ、いけない。

 予定のページだ。終えなくちゃ。

 続きが気になる。読みたいなあ。

 でも、ルール決められているからなあ。


『いい? 一日に読むページ数を決めておくの。5ページでもいいし20ページでもいい。それをきっちり守るの。どんなに続きが気になったとしても、それ以上は読まないこと。できる?』


 あの時は簡単なことだって思ったから「できます」ってつい返事しちゃったけど。

 なにコレ、我慢プレイ? あー続きが気になる。読みたいよぉ。

 一度閉じた本を胸に抱えて、ワタシは床を転げまわる。

 ドアまでゴロゴロ。そこからまたベッドに向かってゴロゴロ。

 そして部屋を一周してからワタシは諦めて本を机の上に置いた。

「うう、明日まで我慢、我慢」

 ここでワタシはある確信を抱く。


 先輩って、ぜったい”S”だ。


 それにしても、これ何か意味があるわよね。 

 やられっぱなしっていうのも癪だし、一回調べてみよう。

 

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