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第18章 定期テスト 絶対的な均衡

定期テストの朝、東京は均一な灰色の空と冷たい風に迎えられた。「6-A」の教室には、いつもとは違う、まるで空気が張り詰めたような静けさが漂っていた。単独に離された机が厳格な列を形成している。机の上には、削られた二本の鉛筆と消しゴム、そして解答用紙以外には何も残されていなかった。普段なら一秒たりとも黙っていない佐藤さとうくんは、今はうつろな目で窓の外を見つめ、声を出さずに唇を動かして立体の体積の公式を繰り返していた。田中たなかくんは熱心にメガネを拭き、美波みなみちゃんとマイちゃんは静かに目配せを交わしながら、互いに励ますように頷き合っていた。竜之介りゅうのすけ百合ゆりちゃんは、窓際の左の列のいつもの席に座っていた。竜之介は百合ちゃんの真後ろの席だった。彼の背筋は完璧に伸びたまま、その表情は恐ろしいほどに冷静だった。しかし、彼の視線は少女の綺麗なツインテールに釘付けになっていた。彼は彼女の肩が僅かに動いたのを捉えた。百合ちゃんは深く息を吸い込み、テストに向けて気持ちを整えていたのだ。鋭く、要求するようなチャイムが鳴り響いた。教室のドアが音もなく開き、担任の先生が入ってきた。その手には、文部科学省の基準に沿った、封印された試験問題の束が握られていた。「皆さん、おはようございます」先生は厳粛な声で告げながら、教壇へと歩んだ。「今日は半期の総合試験を行います。この結果が皆さんの通知表の成績を直接左右することを忘れないでください。第一部の算数の時間はちょうど四十五分です。私の合図があるまで、用紙を裏返してはいけません。皆さんの健闘を祈ります」列の間を、厚手の紙が擦れ合う音が通り抜けていった。問題用紙が竜之介と百合ちゃんの机の上に置かれた瞬間、教室の左隅の空気は一変した。そこにいたのは、普通の学校のテストを受ける小学六年生ではなかった。そこには「龍」と「百合」――偉大なる知的な決闘の新たなラウンドに臨む、二つの対等な頭脳だけが残されていた。「始めてください」先生が告げ、砂時計をひっくり返した。教室は一斉に鉛筆の走る音と、裏紙をめくる慌ただしい音に包まれた。試験は通常の確認テストよりも遥かに難解だった。問題は単なる公式の暗記を求めているのではなく、深い論理的分析と、複数の規則を同時に組み合わせる能力を要求していた。比例に関する三問目の途中で、佐藤くんは小さく力なく溜息をついた。竜之介は、機械のような、どこか恐ろしいほどの正確さで問題を進めていた。彼の鉛筆は、一瞬の澱みもなく完璧で美しい数字を刻んでいく。しかし、小学校に入ったばかりの頃と同じように、彼の貴族としての本能は絶対的なコントロールモードで機能していた。彼はただ解いているのではなかった。彼は聴いていたのだ。カリ、カリ。短い沈黙。彼の前にいる百合ちゃんは、驚異的な、目を見張るようなペースで筆を進めていた。彼女の鋭く生き生きとした頭脳は、方程式を次々と打ち砕いていた。竜之介は、彼女が鉛筆を走らせる音とページをめくるリズムだけで、彼女が今どの段階の問題に取り組んでいるのかを正確に察知していた。彼は自分の時間を一秒一秒、意識して計っていた。百合ちゃんが用紙を解き終え、微かな音を立てて裏紙をめくると、竜之介もまた、ちょうど一秒の後に全く同じ動作を行った。それは張り詰めた試験会場の真ん中で奏でられる、二人だけの秘密の交響曲だった。二人は互いに一ミリの時間も空間も譲ることなく、一歩も引かずに並んで進んでいた。試験の第二部である理科は、物理現象や回路に対する極限の集中力を必要とした。ある瞬間、百合ちゃんは材料の熱伝導に関するひねった問題の前で、僅かに唇を噛みながら一瞬動きを止めた。後ろにいた竜之介は、その微かな躊躇をすぐさま察知した。彼は教えることはできなかったが、彼の氷のような冷静さは、二人を隔てる一メートルの空間を通じて彼女へと伝わっていったようだった。百合ちゃんは力強く背筋を伸ばすと、素早く解答を書き込み、彼女の鉛筆は再び激しく紙の上を叩き始めた。終了のチャイムが静寂を切り裂いた時、クラス全体が一斉に大きく息を吐き出した。佐藤くんは文字通り机の上にへたり込み、美波ちゃんは疲れた様子でこめかみを擦った。先生は用紙を回収し、教室を出る際に、昼食の休憩が終わった後に掲示板に結果を張り出すと約束した。昼食の時間、いつもの仲間が再び集まったが、いつものような賑やかさはなかった。全員が消耗し切っていたのだ。「あれは鬼だったよ……」佐藤くんは、お弁当の具を箸で力なく突きながら呟いた。「でも、りゅうクン、あの円錐のレクチャーのおかげで助かったよ! 公式を思い出せたんだ!」「役に立ったのなら良かった」竜之介は淡々と応じた。彼は百合ちゃんの隣に座り、今朝お屋敷のシェフが用意してくれた、みずみずしく甘いメロンの一切れを彼女のナプキンの上へと丁寧にそっと移した。「ありがとう、りゅうちゃん」百合ちゃんは嬉しそうに微笑んだ。その夏の空のような青い瞳は、再びいつもの輝きを取り戻していた。「ねえ、私たちの点数、いくつだと思う?」「満点だ」十一歳の跡取り息子は、短く確信を込めて告げた。二時間後、廊下の教室の前に、公式な結果が記された大きな白い紙が張り出された。クラスの児童たちが瞬時に壁の周りに密集した。佐藤くんと田中くんが最初に前へと突き進んだ。「やっぱりだ! そうだと思ったよ!」佐藤くんが一番上の行を指差しながら、廊下中に響き渡る声で叫んだ。「見てくれよ! あいつら、またやったぞ!」6-Aの順位表の最上部には、他の生徒たちを引き離して、二つの名前が燦然と輝いていた。・浅香竜之介 ―― 100点・長野百合 ―― 100点絶対的な最高得点。一つのミスもなく、一つの書き直しもない。最後の一画にいたるまで、再び完全に一致した二つの完璧な作品だった。百合ちゃんが二行目に位置しているのは、単に名簿の五十音順で「な」が「あ」よりも後ろにあるという理由だけだった。同級生たちが感嘆の声をあげた。美波ちゃんとマイちゃんは照れる百合ちゃんを嬉しそうに抱き締め、佐藤くんと田中くんは畏敬の念を込めて竜之介を見つめた。学校全体にとって、二人はとうに「ロイヤル・カップル」であり、この大勝利はその地位をさらに揺るぎないものにした。百合ちゃんは友達の抱擁からそっと抜け出すと、振り返って竜之介を見つめた。彼女の頬は淡い紅潮に染まっていたが、その瞳の奥には、心からの誇りといたずらっぽい挑戦の火花が散っていた。竜之介は唇の端を僅かに押し上げ、ズボンのポケットに手を忍ばせた。小学校における二人の偉大なる知的な競い合いは、絶対的な、崩れることのない均衡をもって幕を閉じた。二人はあらゆる面において対等だった。そして二人は、さらに引き上げられた挑戦が待つ中学校がすぐ目の前に迫っていることを、誰よりもよく理解していた。

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