友への報告
「イテッ!」
授業中、メモに手紙を書き、依織の頭に
勢いよく投げる。
うまく命中し、静かな教室に依織の声だけが響いた。
依織は、少し十和をにらみつけたあと、手紙を読んだ。
中には朝の出来事が事細かく書かれていた。
「ブッブッ」
十和のケータイがなった。
メールだ。
依織からの返事はメールできた。
「それってさ、イツキくんの前でやったの?イツキくんかわいそうだよ」
と書かれていた。
十和としては、イツキの先輩に、彼女の自分が気を使って
薬を渡した。とイツキはとってくれるかと思ったけど
普通から考えたら、ありえない話だと、今頃になって気づいた。
イツキに抱きついて、だっこしてもらったのはありだと思う。
人目気にせず、好きな人に好きって言える。
なんて幸せなんだろう。と自分でも思う。
でも、雅先輩に薬わたしたのはダメだったな。
これでまた、イツキを遠くにやってしまったな、と気づいた。
まぁ、いいか。と昼寝をする。
今日はバイトだし。
「起きんかぁ!!」
「バシッ」
十和の頭を依織がおもいっきり殴る。
さっきの仕返しかのように。
「いた・・・」
「いくらさぁ、十和が雅先輩すきだからって、イツキくんのことも好きなんでしょぉ?」
「そうだけど・・・」
寝ぼけながら依織の声に反応した。
もうお昼だ。
「ちょっとはやくご飯食べて。昨日の続きやるよ。今日もバイトなんでしょ?」
「うん・・・」
昨日はとりあえず、型紙を作るところまではいけたので、
今日は布を切るところからする。
レースやらいっぱいの布をお昼の時間に広げ、そのまんまで
午後の授業を受ける。
いつ先生に怒られるかとビクビクしながら、授業を受ける。
授業を全部終え、十和はダッシュでバイトに向かう。
一人分の、布を持ち帰った。
ただ、裁断しただけのまだ何も手をつけていない布。
バイトが終わってから家で少しでも進める。
10人分の衣装を作るのに、3人でどれだけの時間がかかるか。
依織と理恵は放課後残って作っている。
自分だけ知らない顔してバイトいけるわけがない。
この日は1時まで頑張った。




