中16
長らく、お待たせいたしました。
しばらく待つこと、一時間・・・
「うぅ・・・・・」
「レオ様、お気づきになられましたか?」
「・・・ティア?俺は、・・・?」
なかなかレオが目を覚まさなかったため、ティアはレオに膝枕をして定期的にハンカチを冷やし直していたところ、レオがようやく目を覚ました。
レオは自分がどうして今、ティアに膝枕されているのかわからなかった。
そりゃ、あれだけ強く頭を叩かれて気絶すれば、その前後の記憶が飛んでしまってもおかしくない。
「レオ様は倒れられたのですわ」
ティアはレオの状態から自分が気絶させてしまてしまったことを覚えていないことに気付いた。
うまく話を誘導すれば、私がレオ様をはたいてしまったことを掘り返さずにすみますわ!!
「レオ様が私を連れて、転移でこの部屋に移動してきたのですわ。お話を伺う前にレオ様は倒れてしまわれたのです。」
「・・・確かティアが学園の前で・・・!!そうだ、思い出した!」
私は、レオ様からどんな言葉が出てきても受け止める覚悟でレオ様の言葉を待ちます。
「ティア、先程は大勢の前で抱きしめてしまって済まなかった。今後は、人前では抱きしめたりしない・・・なるべくひかえるから俺を見放さないでくれ。」
「・・・・・・・」
レオ様の言葉が思っていたものと違いますわ・・・
私がレオ様に見放されるならまだわかりますが、あの場を鎮めたレオ様を私が見放す?
それも私を抱きしめただけで・・・?
レオ様にとって私はそんなにも心の狭い女と思われているのでしょうか。
あら?・・・・このままでは、以前のようにお互いに変な勘違いをしてすれ違ってしまう気がします。
嫌われてしまうかもしれませんが、ここは私が感じていたこと、考えていたことをしっかりと言葉にしてお伝えしなくてわ。
「レオ様、確かに大勢の前で抱きしめるというのはマナーとしてはよろしくありませんが、私はうれしかったです。うれしいと思ってしまった私もレオ様と同罪です。ですから、私がレオ様を見放すことは決してあり得ませんわ。」
レオ様は私の話をきいてほっとしたようです。
ですが、すぐに不思議そうな表情で質問されました。
「ならどうしてあの時、目をそらしたんだい?」
ついに来てしまいましたわ・・・
「レオ様が外交官達に言った言葉は、本来なら私が言わなくてわいけない言葉であり、私が言われるべき言葉でした。あの時の私は、話を断ることしか考えておらず、具体的な話はしておりませんが外交にかかわる話を大勢の前で話してしまいました。私はレオ様の婚約者失格です。」
自分がやらかしてしまったことをレオ様に白状するにつれ、私はレオ様の目を見ていられなくなり下を向いてしまいました。
「そうだったのか・・・。確かに俺が言う前にあの場にいたティリーシアが外交官達に言わなくてはいけなかったな。でも俺はそれだけで、ティリーシアのことを婚約者失格だとは思わない」
「え?」
「俺はまだ話の内容を聞いていないが、しっかりしているティアが断ることだけに集中してしまうほど、その話には何かがあるということだろ。それにティアが具体的には話していないというのであれば問題ない。」
「ですが、私はあのと「ティア、俺たちは他の者たちよりも重い責任を既に抱えている。でも俺たちはまだ子供で学生なんだ。間違えたのであれば、今後同じ間違いを起こさないように学び行動すればいいんだ。」
レオ様は私の言葉を消すように私に話しかけてきました。
私はレオ様の言葉を聞いて、先程まで感じていた重い気持ちが軽くなるのを感じ、気付けば泣いてしまっていた。
「ティリーシア、俺のティア。まず外交官達と話していた内容を教えてくれるかい?そして一緒にどうすればいいかを考えよう。」
レオ様は優しく私の涙を拭いながら抱きしめてくれた。
気絶する前のレオとは別人のようにかっこいいことを言ってましたね。
誰でも失敗はつきものですね。
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