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神滅者  作者: おまめ
始まり
6/37

敗因

『神』それは古来からいると信じられ人々の拠り所となる存在。


この世界は奴らの手によって創りだされ、発展させられ、そして滅ぼされていく。


神々は気まぐれでありながら絶対的であり、その意思一つで文明は栄え、あるいは一夜にして消え去る。


そんな神々を滅ぼし、自らの力としていった“もの”がいた。


この物語はそのものの姿を示し、語り継いでいくものである。


そのものは『剥奪』を発動する。狙いは神の持つ権能『複製』そのものだった。


完全に奪い取ることはできないが、一部を引き剥がすだけで十分だった。神の内側から『複製』の力が削がれ、その均衡がわずかに崩れる。


その瞬間を逃さず、そのものは『封印』を発動し、奪い取った『複製』を固定する。これにより神はその権能を扱うことができなくなる。


しかし、それで終わりではない。


すでに複製は完了している。『超越』『剥奪』『封印』という三つの力は、劣化した形であっても神の中で機能し続けていた。


神は理解している。この戦いで最も危険なのは、そのものに思考の時間を与えることだと。


だからこそ一切の間を置かず、攻撃を叩き込む。


振るわれる剣は、もはやただの武器ではない。複製された『超越』によって強化され、『剥奪』によって削られ、『封印』によって拘束される。


その連携は不完全でありながらも確実に成立していた。


そのものはそれらを躱し、防ぎ、受け流すが、これまでのような絶対的な余裕は存在しない。


確実に押されていた。


その時、そのものの内側に新たな力が流れ込む。


『思考』。


思考を司る神による干渉だった。


理由は単純であり、明確だった。『複製』の神は他の神々から疎まれていた。その性質は神の唯一性を侵すものであり、存在そのものが忌避されていたからだ。


だからこそ、その神を滅ぼす存在が現れた今、この機会を逃す理由はない。


思考の神は、そのものに力を貸すことで討伐を成立させようとした。


『思考』を得たそのものの内部は一変する。


思考は加速し、分割され、同時に複数の処理を行うようになる。


これまで解析不能だった情報ですら、完全ではないにせよ整理され始める。


『不明』の全貌は依然として掴めないが、その振る舞いと干渉の仕方は理解できる。


そして『複製』の構造もまた、明確に把握される。


制限と欠陥、そのすべてが見える。


そのものは即座に結論へ至る。


必要なのは敵を崩すことではなく、自分を崩すことだった。


そのものは『封印』を自らに向けて発動する。


対象は自身の権能。


『超越』『剥奪』『封印』すべての出力を意図的に低下させる。


本来であればただの弱体化でしかない。


しかしこの戦いにおいては意味を持つ。


『複製』は必ず元の能力を下回る。


ならば元を落とせば、複製もまた強制的に弱まる。


結果として神の力が鈍る。


『超越』の精度が落ち、『剥奪』の侵食が浅くなり、『封印』の拘束が緩む。


そのわずかな差が、確実な隙となる。


そのものは動く。


まず『不明』へと干渉する。


完全な理解は必要ない。


『剥奪』によって情報の一部を削ぎ落とし、構造に歪みを生じさせることで“理解できる領域”を強引に作り出す。


そしてそこへ『超越』を一点集中させる。


弱点を見つけるのではなく、作り出し、撃ち抜く。


同時に、『複製』の弱点も突く。


条件は明確だった。


複製元の能力すべてを、0.32秒以内に自身が受けること。


通常であれば不可能に近い。


しかし今は違う。


そのものはすでに自らの力を制限している。


出力は落ちているが、制御は可能な範囲にある。


そのものは自らに向けて三つの権能を同時に解放する。


『超越』『剥奪』『封印』。


すべてを自身へと叩き込む。


時間は0.32秒。


その一瞬の中で条件を満たす。


次の瞬間、複製された力が崩壊する。


条件が成立し、神の権能構造が内側から破綻する。


そして同時に、『不明』に作り出された弱点へと攻撃が届く。


二つの終点が重なり、神の存在は維持できなくなる。


崩壊は一瞬だった。


神は抵抗することなく分解され、完全に消滅する。


戦闘は終わった。


そのものの中へ、新たな力が流れ込む。


『不明』と『複製』。


最も扱いにくかった二つの権能が、そのままそのものの内に収まる。


そして同時に『思考』の力が失われる。


役目を終えたかのように、静かに消えていった。


残されたそのものは変わらないようでいて、確実に変化していた。


力の質も、到達している領域も、すべてが一段階上へと進んでいる。


そのものは止まらない。


神域のさらに奥へと進む。


そこは位階の高い存在のみが許される領域であり、弱き神では存在を保つことすらできない場所だった。


だがそのものには関係がない。


ただ前へ進む。


踏み込んだ瞬間、空間の質が変わる。


圧が変わり、世界の構造そのものが書き換わる。


神域深層、そのさらに奥へ。


そして、その先には。


すでに、新たな存在が待っていいる

第6話いかがでしたか?

そのものがより 異質 に近づいてきましたね

次回もお楽しみに

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