表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神滅者  作者: おまめ
始まり
4/37

勝算

『神』それは古来からいると信じられ人々の拠り所となる存在。


この世界は奴らの手によって創りだされ、発展させられ、そして滅ぼされていく。


神々は気まぐれでありながら絶対的であり、その意思一つで文明は栄え、あるいは一夜にして消え去る。


そんな神々を滅ぼし、自らの力としていった“もの”がいた。


この物語はそのものの姿を示し、語り継いでいくものである。


戦いが始まった途端。

勇者は迷いなく『勇者』の力を発動する。


狙いはただ一つ。


目の前の存在の位階を引きずり下ろすこと。


だが――


その力は作用しなかった。


勇者の力は神にのみ干渉する。


位階を落とし、干渉可能な存在へと変質させる絶対的な権能。


しかし、そのものは神ではない。

ゆえに――

効かない。


だが勇者は動じない。

理解した瞬間、すでに次の行動へ移っていた。


踏み込む。


一気に間合いを詰める。


その速度は人間の域を遥かに超えている。

空気が裂け、音すら遅れて追いつく。


振り抜かれる刃。


迷いはない。


積み重ねられた戦闘経験が、その一撃にすべて込められている。


だが――


「――剥奪」


そのものの力が発動する。

勇者の内側から、何かが削ぎ落とされる。

身体強化に関わる能力。


その約四割。


速度が鈍る。

踏み込みが狂う。

わずかな遅延が生じる。


勇者はそれを理解する。


異常を認識し、即座に補正しようとする。


だが――


0.1秒にも満たない停止。


それが致命的だった。


そのものは動く。


『超越』


制限を踏み越える。

出力を引き上げる。


あらゆる強化を、限界の外へ押し出す。


次の瞬間。

そのものの一撃が、勇者の首元へと叩き込まれる。


殺すためではない。

止めるための一撃。


勇者の意識が途切れる。


その身体は力を失い、地へと崩れ落ちた。


――――――――――――――――――――


そのものは振り返らない。


倒れた勇者には目もくれず、次の対象へと向かう。


勇者の背後にいた神。


『封印』の神。


接近。

攻撃。


だが――


通じない。


確かに当たっている。

だが、意味を持たない。


まるで最初から存在しなかったかのように。


次の瞬間。


『封印』


神の権能が発動する。

空間が固定される。


動きが、変化が封じられる。


そのものの速度が落ちる。


正確に――27%。


行動が制限される。

通常であれば、それは敗北を意味する。


だが――


そのものは動じない。


『超越』


その状態を否定する。

拘束という結果も、その過程も。


すべてを踏み越える。

固定された空間が崩れる。


制限が消える。


続けて――


「――剥奪」


対象は力そのもの。


『封印』という権能。


神の力が引き剥がされる。


存在の一部が欠けるように、神が揺らぐ。


そのものは奪った力を即座に使う。


迷いも理解も不要。


最初から使えたかのように。


『封印』


対象は――神自身。


動きが止まる。


抵抗はできない。


そのまま、存在が固定される。


そして――

変質が始まる。


神は封印されると、石板となる。

例外はない。


『封印』の神もまた、石板へと変わった。


戦闘は終わる。


――――――――――――――――――――


そのものは、倒れた勇者へと視線を向ける。


まだ生きている。

拘束する。

そして、そのまま放置する。

待つ。

目を覚ますまで。


やがて。


勇者は意識を取り戻す。

目の前には、そのもの。


逃げ場はない。


そのものは、初めて“語る”。


『勇者』の力について。


その力は、所有者が死ぬことで消失する。

そして――百年。

新たに現れることはない。


だが例外がある。


譲渡。


所有者が望めば、他者へと渡すことができる。

そのものの狙いは、それだった。脅す。


拒めばどうなるかは、明白。


だが――

勇者は拒む。


一切の迷いなく。


そして。

その場で命を落とした。


――――――――――――――――――――


そのものは動じない。


それすら想定していたかのように。

視線を移す。


『封印』の神の石板。


破壊する。

神が再び顕現する。


その瞬間。


『超越』


力を最大まで引き上げる。


狙いは一点。


“目”。


一撃。


神は崩壊する。


『封印』の神の弱点。


封印された後、解放されてから三分以内に目を攻撃されること。


条件は満たされた。


ゆえに、滅びる。


その力が流れ込む。


『封印』


拘束し、固定する力。


そのものは三つの権能を得る。


『超越』

『剥奪』

『封印』


――――――――――――――――――――


再び、神域へ。


今度は『封印』を介して侵入する。

拒絶は起きない。

干渉もない。


通る。

神域へ。

空間が歪む。

現実が揺らぐ。


だが、そのものは止まらない。


そして――


侵入した直後。


“それ”はいた。


一柱の神。


ただそこに在るだけで空間が歪む。

存在そのものが周囲に影響を与える。

明らかに違う。


これまでとは。格が違う。

第4話読んでいただきありがとうございます

勇者が相手にならないそのもの、一体なんなんでしょうね


次回もお楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ