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神滅者  作者: おまめ
始まり
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3/39

邂逅

『神』それは古来からいると信じられ人々の拠り所となる存在。


この世界は奴らの手によって創りだされ、発展させられ、そして滅ぼされていく。


神々は気まぐれでありながら絶対的であり、その意思一つで文明は栄え、あるいは一夜にして消え去る。


そんな神々を滅ぼし、自らの力としていった“もの”がいた。


この物語はそのものの姿を示し、語り継いでいくものである。


そのものは、更なる深みへと進もうとしていた。


神域は階層構造を持つ。

浅層、中層、深層――そしてその先。


進めば進むほど、存在できるものは限られていく。

弱き神はそこに立つことすら許されない。


だが、そのものにとっては関係のないことだった。

ただ前へ進む。それだけでよかった。


ーーーーー


しかし――


その一歩が踏み出される直前。


神域そのものが、歪んだ。


ーーーーー


圧が降りてくる。


見えない何かが、確かに“上”から押しつけてくる。


それは質量ではない。

だが、抗うことのできない“重さ”。


『重量』の神。


存在に重みを与え、あらゆる動きを拘束する権能。


ーーーーー


同時に、空間が裂ける。


断絶していたはずの場所同士が無理やり接続される。


距離の概念が崩壊し、回避という選択肢が消失する。


『空間を繋げる』神。


逃げ場という概念そのものを消し去る権能。


ーーーーー


そして最後に――


“力”が溢れ出す。


制限されていたはずの出力が、際限なく解放される。


限界という概念が、消える。


『力の限界を無くす』神。


本来であれば耐えきれないはずの力を、無理やり成立させる権能。


壊れながらも動き続ける、異常な状態を強制するもの。


ーーーーー


三柱。


それぞれが異なる支配を持ちながら、完全に連動している。


動きを止め、逃げ場を潰し、限界を超えた力で押し潰す。


単体ではなく、“組み合わせることで成立する排除”。


ーーーーー


そのものの身体が、わずかに止まる。


初めての停滞。


『超越』があるにも関わらず、それでもなお干渉を受ける。


『剥奪』を用いて奪い返そうとするが――


間に合わない。


圧と空間操作、そして暴走する力の波が同時に押し寄せる。


ーーーーー


神々は理解していた。


この異物は単体では対処できない。


だからこそ、三柱で干渉する。

殺す必要はない。


排除すればいい。


ーーーーー


その瞬間。


神域が“拒絶”の反応を示す。

ーーーーー


『超越』

『剥奪』


その二つの力を介して成り立っていた侵入。

それ自体が、外側から切り離される。

ーーーーー


そのものの身体が、強制的に弾かれる。

押し出されるのではない。

“存在の座標”ごと、外へと移動させられる。


ーーーーー


気づいた時には――


神域の外にいた。


ーーーーー


静寂。


先ほどまでの歪みが嘘のように、現実が広がっている。


だが、そのものは動じない。

排除されたという事実すら意味を持たない。


ーーーーー


ただ次の行動へ移る。


ーーーーー


そのものは、ある方向へと歩き出す。

迷いはない。

一直線に進む。


ーーーーー


また神殿に向かうのかと思ったがそうではない。


向かう先にいるのは――人間。

そのものが向かうのは


勇者


ーーー

ここで語っておこう。


勇者とは何か。


単に勇ましい者ではない。


それは“力”である。


ーーーーー


『勇者』


選ばれた者にのみ宿る特異な権能。


精神の強靭さ、肉体の強化。

極限状態においてこそ真価を発揮する適応力。


だが、それらは副次的なものに過ぎない。


ーーーーー


この力の本質は――


“神の位階を引きずり下ろす”ことにある。


ーーーーー


神とは本来、人間とは比較にならないほど上位の存在である。


その差は絶対的であり、通常であれば干渉すら成立しない。


だが『勇者』は違う。


神という存在を、無理やり人間の領域へと落とす。


ーーーーー


それにより神は不完全となる。


触れられる存在へ。


傷つく存在へ。


封じられる存在へと変質する。


ーーーーー


そして勇者は、一柱の神を従えている。


その神の持つ力こそが――『封印』


ーーーーー


『封印』は、神を殺すことなく拘束する力。


位階を落とされた神に対し、絶対的な固定を与える。


ーーーーー


勇者が位階を引きずり下ろし、

神がそれを封じる。


ーーーーー


それは完成された対神戦闘体系。


ーーーーー


そのものは、その力を狙っている。


『勇者』

そして『封印』


ーーーーー


神域への再侵入。


そして、その先へ進むために。


ーーーーー


やがて――


その時は訪れる。


ーーーーー


荒れた大地。


かつて神との戦いが行われた痕跡が残る場所。

そこに、一人の人間が立っていた。


ーーーーー


勇者。


ーーーーー


その背後には、“神”がいる。


従えられた神。


その存在は静かに空間を固定している。


ーーーーー


そのものが現れた瞬間。


空気が変わる。


ーーーーー


勇者はすぐに理解する。

目の前の存在が異常であると。


神でもない。

人間でもない。


ーーーーー


「……来るか」


ーーーーー


静かに構える。


ーーーーー


その瞬間。


勇者の力が発動する。


ーーーーー


空気が沈む。


見えない圧が、そのものへと降りかかる。


ーーーーー


『位階の低下』


ーーーーー


そのものの存在が、わずかに引きずり下ろされる。


『超越』によって保たれていた上位性が削がれる。


完全ではない。


だが確実に影響している。


ーーーーー


同時に、背後の神が力を行使する。


『封印』


空間が固定される。


逃げ場を封じる絶対的拘束。


ーーーーー


勇者が踏み込む。


人間の速度ではない。


位階を落としたからこそ成立する一撃。


ーーーーー


そのものも動く。


だが、わずかに遅れる。


ーーーーー


それは初めての“対等”。


ーーーーー


神を滅ぼす存在と、

神を引きずり下ろす者。


ーーーーー


二つの異質が、正面から衝突する。


第3話いかがでしたか?

だんだん用語が増え、分かりにくくなってきていると思いますので用語の解説を

○柱 ー 柱とは神の数え方です

権能 ー 神のもつ力


他は次回以降にでも説明出来ればと


では次回もお楽しみに

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