アイリス vs アウレリア
アイリスvsアウレリアの対戦が始まります!
アイリスとアウレリアが試合場中央で向かい合う。
二人は静かに一礼を交わした。
審判が右手を掲げる。
「始め!」
開始の合図と同時に、アウレリアが剣を抜き放つ。
「参ります!」
一直線に距離を詰める。
鋭い突き。
しかし、
アイリスは最小限の動きだけでそれをかわした。
キィン!
細身の剣を抜き、流れるように受け流す。
「速い!」
「全然動じてない!」
観客席がどよめく。
アウレリアは続けざまに斬り上げる。
横薙ぎ、袈裟斬り、三連撃。
その全てをアイリスは冷静に受け流していく。
「すごい……」
「二人とも速すぎる!」
観客席から感嘆の声が上がる。
アウレリアは一度距離を取った。
「やはり……強いですわ!」
剣を構え直し、魔法陣を展開する。
「雷よ!」
「──雷閃!」
剣身へ青白い雷が走る。
バチバチと雷光を纏った一撃が、雷鳴のような速さでアイリスへ迫る。
アイリスの瞳が僅かに細まった。
「いい技です」
その言葉と同時に身体を半歩だけずらす。
突きをかわしながら剣を滑らせる。
キィィン!
アウレリアの剣筋が逸らされた。
「なっ……!」
体勢が崩れる。
その隙を逃さず、アイリスが一歩踏み込む。
「はっ!」
鋭い一閃。
アウレリアは咄嗟に受け止める。
ガキィィン!!
火花が散る。
キィィィン
キィィィン
キィィィン
キィィィン
剣戟が会場へ鳴り響く。
「どっちも速い!」
「目で追えない!」
観客席から歓声が湧き上がる。
アウレリアは口元に笑みを浮かべた。
「こんなに楽しい戦いは久しぶりですわ!」
アイリスも小さく微笑む。
「私もです」
「ですが――」
「そろそろ決めさせていただきます」
その瞬間、
アイリスの剣へ白銀の魔力が集束する。
一歩、踏み込んだ。
「──聖閃」
ただ一閃。
それだけだった。
キィィィン!!
アウレリアの剣が大きく弾かれる。
「しまっ!」
次の瞬間には、
アイリスの剣先がアウレリアの喉元で静かに止まっていた。
静寂。
審判が右手を振り下ろす。
「そこまで!」
「勝者!」
「聖光王国アルディア代表――アイリス!」
大きな拍手が会場を包む。
アウレリアは悔しそうに息を吐いたあと、優雅に微笑んだ。
「負けてしまいましたわ」
「ですが、とても勉強になりました」
アイリスは剣を納め、一礼する。
「ありがとうございました」
「あなたの剣も、とても美しかったです」
アウレリアは照れくさそうに笑う。
「そう言っていただけて光栄ですわ」
二人は固く握手を交わした。
来賓席ではセレスティアが静かに拍手を送る。
「さすがですね、アイリス」
フィオナも静かに頷いた。
「次は私も負けていられません」
一方、控え席へ戻ったアウレリアをリリアナが迎える。
「アウレリアさん!お疲れ様です!」
アウレリアは悔しさを滲ませながらも微笑んだ。
「負けてしまいましたわ。ですが、世界は広いということを改めて実感できました。もっと強くならなければなりませんわね」
リリアナは大きく頷く。
「はい!」
観客席では大きな拍手が沸き起こっていた。
「すごーい!」
セラが目を輝かせる。
「速すぎて最後どうなったのかわからなかったよ!」
エリシアも興奮気味に頷く。
「本当にすごい試合だったね」
レイも周囲に合わせるように静かに拍手を送る。
「うん、かなりレベル高かったね」
二人が試合場へ視線を向けた隙に、レイはそっと串焼きを一口かじる。
(……この串焼き、うんま!キンキンに冷えたエールが欲しくなるな)
「…お姉さーん、エールひとつー」
ノクティスが再び壇上へ立った。
「第四試合、終了!」
「続きまして第五試合!」
「リベルタ中央魔導学院代表――ミオ!」
会場がどよめく。
対するは、
「ルーヴェン覇王国代表――リヒト!」
ルーヴェン最強の剣士と、リベルタ代表ミオ。
左ブロック決勝進出を懸けた、大会屈指の好カードが幕を開けようとしていた。
その時、レオニスは苦悩していた。
(…一体、俺はどちらを応援すべきだろうか)
次の試合はルーヴェンの者たちの戦いとなります!
レオニスがどちらを応援すべきか迷っているようです。




