ヴァルゼオンの思惑
エストレアがようやく目覚めました。
––先程までエストレアが寝ていた部屋
ヴァルゼオンとエストレアはリリスから話を聞く事にした。
リリスの部下は二人ともレイに殺されてしまったと聞かされた。
圧倒的な魔力で…
そして、リリスは見逃された。
障害にはならないと判断されたのだろう。
レイには行動原理があり、どうやら仲間を傷つけられる事が許せないようだ。
彼の仲間たちに被害が及ばなければ干渉されることもない。
たとえそれが魔族であったとしても。
だが、レイに攻撃の矛先が向くようなら容赦なく殺されるだろう。
それが魔族以外の者だったとしても。
「強者の余裕、––絶対的支配者そんなイメージ」
リリスは言った。
「よくわかった。ありがとうリリス」
ヴァルゼオンが言った。
「あなたが彼女を大切な恋人と言ったから仲間や友人を大切にするレイはアストレアを助けたんでしょうね」
「ああ、きっとそうなんだろうな。そして人間などの種族だけではなく魔族だろうがその強大な魔力で包括してしまう。あれからずっと考えていた。俺は力を持って冥府十王にいたが、あの強大な魔力を目の当たりにしてしまった。俺の居場所はここではない。魔力、強者の余裕、魔王に相応しいあの方に仕えるべきではないかと」
ヴァルゼオンがリリスとエストレアに言った。
リリスとエストレアは少し驚いた顔をしている。
「私は聞かなかった事にするわ。そして、私は強くなりたいの。誰にも馬鹿にされないくらいに。それこそレイを超えるくらいに。たとえこの先に彼とやり合う事になってしまったとしても…」
「…俺もその話は聞かなかった事にしておくよ」
ヴァルゼオンがリリスに言った。
「ええそうしてもらえると助かるわ、じゃあ私は行くわね。エストレア、体に気をつけてね」
「ええありがとう、リリス」
ヴァルゼオンとリリスが別れを告げリリスは部屋から出て行った。
「お前はほとんど死にかけていて意識もない状態だった。だから覚えていないだろうがあの方が来てエストレア、お前に大量の魔力を与えて命を留めてくれたんだ」
「はい、私は深い意識の中、死を覚悟しておりました。少しも動く事は出来ず、目も開けられなかったためお顔も見る事は出来ませんでしたが、そこに私を助けようとする優しい魔力が流れ込んでくるのを感じていました、そしてヴァルゼオン様の言う通り魔力が流れ込んでくるのと同時にとてつもなく強大な魔力を感じておりました。––魔王…そうまだ見ぬ魔王様を感じました。」
エストレアがヴァルゼオンに言った。
「俺はレイを探したいと思っている。エストレア、お前はついてきてくれるか?」
ヴァルゼオンがエストレアに聞いた。
「当然でごさいます、ヴァルゼオン様」
さてこの後ヴァルゼオンはどうなるのでしょう




