ギルドクエスト
セラがエリシアを誘ってギルドに行きます。
レイは気を失っているミオを保健室に運び講義室へ戻る。
ほとんどの者たちが帰宅したり課外活動に行き残っているものはわずかであった。
その中にセラとエリシアの姿があった。
「私が冒険者登録して活動してるのは知ってるでしょう?そこでものすごく強い人に出会ったんだーエリシアにもどんだけ強いのか見てもらいたいんだけど一緒に冒険者登録してギルドのクエスト受けない?」
「そうね、私も将来は冒険者になりたいと思ってたからそんな人がいるなら勉強になるかも知れないね。いつもいるのその人?」
「会えない日も当然あるんだけど結構な確率で会える気がする。実はその人に命を助けてもらった事があるんだー」
「へぇーどんな人か興味あるかも」
「じゃーさっそく今日、ギルドに登録しに行こうか」
(エリシアも冒険者登録しに行くのか。セラとエリシアの二人にギルドで会う機会が増えそうだな)
––数日後
「そろそろギルドカードができてるんじゃない?」
エリシアにセラが言った。
「多分、できてるはず」
「じゃあ、今日の講義終わったらさっそくもらいに行って何かクエストやろうよ!」
二人のそんな会話が聞こえてきた。
(俺もギルドへ行って稼がないとなー)
不意にエリシアと目が合った。
手をヒラヒラさせて挨拶をする。
「私を助けてくれた人もっとしっかりしててかっこいい人なんだ。レイとは大違い!」
「はい、はいわかったわセラ」
(聞こえているぞセラよ)
「それでは、みなさん、最近になって行方不明者が急に増えています。この学園からもです。くれぐれも注意して帰って下さい」
担任のエルナがそう言って放課後となった。
(あの二人がギルドに行くだろうが俺も魔王軍団の活動資金を稼がないと…)
レイはいつも通り裏路地にまわりカインとして変装してからギルドへと向かう。
(さて、今日は稼げそうなクエストはっと…)
「あっやっぱりいたー」
聞き覚えのある声だ。
セラだろう。
後ろを振り向くとそこには、
セラとエリシアがいた。
「……カ、イ…?」
エリシアが言った。
「なんだ?」
カインが返事をする。
「…カイなの?」
エリシアが聞き直す。
「いや、俺の名はカインだ、返事をしてしまったが聞き間違えたようだ」
カインが言う。
「そうだよ、この人はカインさん。私の命の恩人。エリシアに紹介したかった人だよ」
セラがエリシアにそう言った。
「…そう、だよね。だってそんなはずないもんね」
エリシアがそう言った事にカインとセラは不思議に思った。
「私たち今からクエストを受けに行くんだけど付き合ってもらえないですか?」
セラがカインに言った。
「そうだな、俺もちょうどクエストを受けようと思っていたところだ」
「やったー!カインさんものすごく強いんだよ!」
カインは無意識に一瞬エリシアの方を見た。
それを見たセラは少し嫉妬を覚えた。
「この森のゴブリン討伐クエストでいいか?三人でうまくできるか確認もしておきたいし」
カインが言った。
「はい、私が実戦はじめてですので簡単なクエストの方がありがたいです」
––そして三人は森へ
「二人とも俺の指示に従う事」
「「はい!」」
程なくしてゴブリンが、数体現れた。
「エリシア、強化だ」
「はい!」
エリシアは言われると同時に強化魔法を発動していた。
「次、セラ。攻撃!」
「は、はい!」
セラがゴブリンを一体倒す。
ゴブリンがセラに襲いかかる。
「エリシア、セラに結界!」
「ええ!」
ガキン!
ゴブリンの攻撃が結界に弾かれる。
(…まただ…なんで?なんで、エリシアはあんなにぴったり合うの?)
「よし、今日はこんなものだろう」
「待って、エリシアは今日はじめてなんだよね?何でそんなに合わせられるの?」
「…わからない」
(わからないって何?私は必死に合わせにいってるのよ?)
「明日は一人でやってみる。感覚をつかんでくる」
「大丈夫か?」
「大丈夫。心配しないで」
––翌日
セラは一人森にいた。
ゴブリンとの戦闘。
(一歩さがれ)
(今だ、攻撃しろ)
頭の中にカインの指示が飛ぶ。
常に一歩遅れる。
「何で、何でなのよ!何でエリシアだけ」
セラは油断してしまっていた。
一回り大きなゴブリンの棍棒がセラを襲う。
ガンッ!!
何かが棍棒の軌道を変えた。
「何をしている!ぼさっとするな、やられるぞ!」
そこにいたのはカインだっだ。
「また、助けられちゃいましたね」
「あぁそれは後だ。あいつを倒すぞ」
「攻撃が来る、避けろ」
「はい!」
遅れる。
ガンッ!
カインが攻撃を払う。
「考えるな、見て動け、反応しろ」
(そうか、考えすぎてたのか)
「攻撃だ!」
セラはすぐさま一歩踏み込み大型ゴブリンの首を切り落とし仕留める事ができた。
「私、考えすぎてたんですね」
「あぁ、それにエリシアとは物理攻撃と補助魔法と立場も違う。反応が変わって当然だ」
(違う、カインさんとエリシアのはそんな事だけじゃ言い表せられない何かがあった)
セラはそう思ったが口には出さなかった。
––そしてさらに翌日
「今日はワイルドボアの討伐に行ってみるか」
「賛成です」
セラが言った。昨日の戦闘でコツを掴んだのだろう。
––森の奥、ワイルドボアを発見した。
「エリシア、防御力アップ」
「はい」
(ほら、言われたからするんじゃなくて始めから言われるのわかってたみたい)
セラの胸に棘がささる。
「セラに攻撃強化だ」
「ええ」
セラに攻撃強化のバフがかかる。
「セラ、攻撃だ」
攻撃強化されたおかげで難なく倒せた。
「カインさん、すごいです」
エリシアが言った。
(そう、カインさんはすごいの。カインさんの事もっと知りたい。そして横にいるのは私でありたい)
セラはそう思った。
セラの嫉妬がかわいいと思います。




