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強化ゴブリン討伐

今日もセラちゃんとお出かけです。

 翌日、ミオ姉と学園へと向かう。


 午前中の講義が終わり昼食の時間となった。


 レイはミオ姉と学食に向かう。


「混んでるわね。」


「そうだね、座るところなさそうだね。」


 すると、


「こっちに座るといい。同志よ。」


 声のする方を見た。


 あいつらだ、セイルとヴェイン。


 ユノベルに向かう途中に寄ったシェルナ村であった同志たち。


 ちょうど二人分の席が空いている。


「ミオ姉、座らせてもらおうか。」


「そうね。他はどこも空いてないみたいだしおじゃまさせてもらおうかしら。」


「ミオ姉、買ってくるから何がいい?」


「そうね、私はハムとチーズのサンドイッチとえびとアボカドのサラダにしようかしら。」


「はーい、それじゃあ少し待ってて。」


 レイはミオ姉と自分の分を注文しにカウンターへ向かった。


「久しぶりね。シェルナ村で会った人たちよね?あなたたちもこの学園に来てたのね。」


「「ええ、俺たちの右眼が(右手が)疼くので!」」


 二人が声を合わせて言った。


「ちょっと何言ってんのかわかんない。」


「お待たせ。ミオちゃんはアイスティでよかったよね。何の話してたの?」


「右眼とか右手とか…」


「レイ殿は無属性だそうですな。」


セイルが言った。


「ちょっと!」


ミオ姉が怒りかけたがレイが制止する。


「無属性とかめっちゃかっこいいよな!」


ヴェインが言う。


「もちろん、隠された力なんだろ?」


セイルが言った。


「もちろんだ、同志たちよ。この力は時が来たら放たれる!」


レイが同志たちに言う。


「「なんだと!それはいつなんだ??」」


二人同時に聞いてくる。


「それは、お前たちの右眼と右手が疼く時だ!!」


「おおおぉー!!!」


 三人はめちゃくちゃ盛り上がっていた。


「ちょっと何言ってんのかわからない。」


ーー


学園終了後


 カインはギルドの掲示板の前に立っていた。


 (さて、今日は――)


「カインさん!」


 聞き慣れた声に、思わずため息が出る。


 振り返ると、予想通りセラがいた。


「来ると思った。」


「ひどくないですか!?約束したじゃないですか!」


「善処すると言っただけだ」


「それを約束って言うんです!」


 胸を張って言い切るセラ。


(どこからその自信が来るんだ……)


「で、今日は何だ」


「一緒にクエスト受けてくれるんですよね?」


「……内容による」


「やった!」


 既に決まっていたらしい。


 セラは掲示板から一枚の依頼書を剥がして見せた。



【クエスト】魔獣討伐(Cランク相当)

内容:森林地帯に出現した強化個体の討伐



「強化個体?」


「はい!昨日の話と同じで、ちょっと普通じゃない魔獣らしいです!」


 目を輝かせている。


(面倒な匂いしかしないな)


「やめておけ」


「えっ?」


「お前が受けるには危険すぎる」


「だから一緒に来てほしいんです!」


 即答だった。


「……自覚はあるのか」


「あります!だから頼んでるんです!」


 まっすぐな目だった。


(断る理由が面倒になってきたな……)


「……分かった」


「ほんとですか!?」


「ただし――」


一歩近づく。


「俺の指示には従え」


「え?」


「無理をするな。突っ込むな。勝手に動くな」


「うっ……」


「守れるか?」


 少しだけ間を置いて、セラは頷いた。


「……はい」


「ならいい」



 そして、二人は問題の森へと足を踏み入れていた。


「なんか……空気違いますね」


 セラが小声で言う。


「魔力が濁ってる」


「分かるんですか?」


「少しな」


 気配を探る。


――いる。


 しかも一匹じゃない。


「来るぞ」


「えっ?」


 直後、茂みが大きく揺れた。


 飛び出してきたのは――


「これ……ゴブリン……?」


 だが様子がおかしい。


 目は濁り、体から黒い靄が漏れている。


「強化個体だ」


「数が……!」


 一、二、三……十体以上。


「下がってろ」


「でも――」


「指示は?」


「……従います!」


素直に後退するセラ。


(いい判断だ)


「じゃあ――」


カインは剣を抜いた。


「さっさと終わらせる」


踏み込む。


一歩で間合いを詰める。


――速い。


ゴブリンが反応する前に、首が飛んだ。


「え……?」


セラの声が遅れて届く。


その間にも――


二体、三体。


 斬る。


 躱す。


 刺す。


 無駄がない。


「なにこれ……」


 気づけば、半分以上が倒れていた。


 残りが一斉に襲いかかる。


「甘い」


 剣を振るう。



煉獄一閃れんごくいっせん



炎が走る。


一直線に焼き払う。


黒い靄ごと、消し飛んだ。


 静寂。



「……終わったぞ」


 振り返る。


 セラは完全に固まっていた。


「……カインさん」


「なんだ」


「やっぱり強すぎません?」


「気のせいだ」


「絶対違います!!」


 少し間を置いて、セラはふっと笑った。


「でも……」


 一歩近づく。


「一緒に来てくれて、ありがとうございます」


 その言葉は、さっきまでとは違って静かだった。


(……調子が狂うな)


「仕事だからな」


「そういうことにしときます」


 くすっと笑う。


「また、お願いしてもいいですか?」


「……機会があればな」


「それ、組んでもいいって意味ですよね?」


「違う」


「えー!」


 森に、少しだけ明るい空気が戻っていた。


(…強化個体…不穏だな。)

魔獣の様子がおかしくなってきました。

どうなることやら。

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