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殺人事件

第21話更新です。

早朝の城内


普段であれば静かなものだが


一部で騒ぎがあった


「大臣が刺されている!」


ワイロ・ダイスキーノ大臣が刺殺されていたのだ。


第一発見者は


執事、セバス・ウラギール


どうやら昨晩に刺殺


早朝にセバスに発見されたようだ


周りには他の執事やメイドたちが集まっている。


人払いがされていたが、


王子権限で俺とルピナ、ニアが入った。


中は....


...意外ときれいだな


刺殺されたワイロ大臣が刺され椅子に座ったままの状態で残されたままだ。


ルピナとニアがあたりを見回す。


「血の匂いはこの辺りからしかしないにゃー」

「ここで刺されたんで間違いなさそうだにゃ」


鼻のきくニアがそう言った。


「争った形跡もなしか。」

「きっと顔見知りの犯行だよね。」


俺は知ったような事を言ってみた。


「その可能は高いかもしれないです。」

「あっレイ様、それ」


ルピナが指を指した先には水晶を使った通信設備が微かに光っていた。


ここでは通信手段として水晶に魔力を通し文字や映像を投影できるのである。


映像の方は魔力操作が難しく使える者がいない。


ほとんが文字を写し取り相手方に投影する方法が一般的である。


魔力が残っている間はどのようなやり取りをしたかがわかるがそれが消えるとやりとりも一切残らない。


「魔力がまだ残っているようです。」

「何か死ぬ前のやり取りで手がかりが見つかるかも知れません。内容を確認してみましょう!」


ルピナがそう提案した。


どうやらワイロ・ダイスキーノ大臣とウラデ・ウゴクーノ大臣の密談のようだ。


ワイロ:例の件は順調に裏で進んでいる。


ウラデ:資金はブラックトレード社から流させる、かなり渋っていたようだがそちらにまわせるだろう。


「ブラックトレード社、黒いな」


「黒いにゃ」


数回やり取りがあったが他には特段変わったところはないようだった。


次が最後の通信のようだ。


ワイロ:それでは資金の件はブラックトレード社にくれぐれも圧力をかけて金を吐き出させてくれ。

おっと、誰か来たようだ。

まっまて!ぐふぁー


「通信はここまでのようね。犯人はほぼ決まりね」


ルピナが言う。


「そうだ、ブラックトレード社の刺客が送り込まれたんだ、やはり黒だったか」


「ブラックトレード社が怪しいにゃ!」


俺とニアが言うと


「えっ」


ルピナが返してきた。


続けて


「いや、最後のやりとり...」


「あっわかったにゃ」


「だからブラックトレード社が怪しいんでしょ」


ルピナ「えっ」

ニア「えっ」

レイ「えっ」


「も、ももももちろんわかっているさ」


「お、おおお前たちがわかっているか試しただけさ」


「さすが主様にゃ!」


「.......ほんとですか?」


 


そして扉が開く。


 


セバス・ウラギール。


 

完璧な礼。

 


完璧な声。



「ちょうどいいところに来ましたね」



「“ぐふぁー”って」


ルピナがセバスに言う。


沈黙。


セバスの動きが、ほんの一瞬止まった。


ニアの尻尾がゆっくりゆれる。


セバスはゆっくり顔を上げた。



「何のことでしょう」

 


笑っている。


でも。


目は笑っていない。



ルピナが一歩前に出る。



「水晶通信」



「刺されながら操作できない」


「“ぐふぁー”は演出」

 


「つまり――」

 


「あなたが送った」

 

「この部屋に自由に出入りできてそんな偽装ができるのはあなたしかいない!」


沈黙。



セバスの笑みが、ゆっくりと歪む。




「……なるほど」



「素晴らしい観察力でございます」



「ブラックトレード社の名前出してるのも露骨すぎ」



「“ここ怪しいですよ”って書いてるみたい」



セバスが静かに息を吐いた。


「……いやね、大臣が懐に入れていた賄賂の一部をずっとくすねていたんですがバレてしまいましてね」



その声はもう“執事”じゃなかった。



「では」



「ここで消えていただきましょうか」

 


空気が変わる。


セバスは短剣を取り出した。


次の瞬間――



セバスの手元から短剣が消える。


いや。


投げた。


一直線にレイの喉元へ。



――ビンッ



軽い音。



短剣は空中で止まっていた。


 

「……え?」



セバスの声が漏れる。



ニアがそこにいた。



二本の指で、短剣を挟んでいる。



「危ないにゃ」

 


横に投げる。



短剣が壁に突き刺さる。



「……今のは...」



セバスの目が見開かれる。



「見えなかった……?」



ニアは首を傾げた。



「普通に取っただけにゃ」



つぎの瞬間。



セバスが踏み込む。



速い。

 


さっきまでの“執事”とは別人。



床が砕ける。



ニアの背後へ回り込む。

 


「――死ね!」



腕を振り下ろす。



ガンッ



止まった。



ニアの手が、



セバスの腕を軽く掴んでいた。



「……え?」



動かない。



まるで、



空間ごと固定されたみたいに。



ニアが少しだけ力を込める。



ミシッ



「がっ……!?」



セバスの顔が歪む。



「弱いにゃ」



そのまま、軽く横に振る。



ドンッ!!



セバスの体が壁に叩きつけられた。



石壁が砕ける。



……静寂。



セバスは動かない。


 


ニアが手を払う。




「終わりにゃ」




床に転がるセバス。



そのすぐそばで、



水晶がまだ光っていた。



“ぐふぁー”


ここまで読んで頂いてありがとうございます。

次回はまた新しいキャラクターの登場予定です。

よろしくお願い致します。

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