双子の誓い
第12話
エルフィとエルミナのお話です。
エルミナは泣いていた。
「いやぁぁぁ……いや……」
エルフィが死ぬかもしれないと思った瞬間、頭が真っ白になっていた。
その時....
幼い頃の記憶が頭をよぎった。
私たちは貴族の娘だった。
雷の鳴るひどい嵐の夜。
そいつらは静かに侵入してきた。
暗殺者ギルド。
そいつらは私たちの両親を殺した。
不幸にも違和感を感じ目を覚ましてしまった私たちは嵐の恐ろしさに両親の元へ...
知らない人間たちと動かない両親。
両親には血がついていた。
何が起こっているのかわからない。
「おい、ガキに見られた!どうする?始末するか!」
「依頼はこいつらだけだ、連れていけ!組織の人間として育て上げる。」
暗い石造りの部屋。
まだ幼いエルフィは、小さな短剣を握らされていた。
「速く振れ」
「遅い」
「そんな動きでは死ぬ」
冷たい声が飛ぶ。
幼いエルフィは何度も転ばされながら、短剣を振り続けていた。
その少し離れた場所。
高い足場の上。
エルミナは一人で銃を構えていた。
「標的を外すな」
「お前は前に出る必要はない」
「撃てばいい」
幼いエルミナは引き金を引く。
パンッ
木の標的が弾けた。
しかしエルミナの視線はずっと別の場所に向いていた。
訓練場の中央。
転びながらも立ち上がるエルフィの姿。
「……ねぇ」
エルミナが小さく呟いた。
訓練が終わった夜。
二人はギルドの裏庭に座っていた。
エルフィは腕をさすっていた。
「痛い?」
エルミナが聞く。
「へーき」
エルフィは笑う。
「そのうち強くなるし」
「わたし前で戦うの好きなんだよね」
エルミナはしばらく黙っていた。
そして
ぽつりと言った。
「じゃあ」
「わたしが守る」
エルフィが首を傾げる。
「え?」
エルミナは遠くを見ながら言った。
「エルフィは前で戦って」
「わたしは遠くから撃つ」
「どんな敵でも」
「絶対当てる」
「絶対守ってみせる。」
そしてエルフィを見た。
「だから」
「絶対死なない」
エルフィは少し驚いたあと、笑った。
「なにそれ」
「かっこいいじゃん」
エルミナは小さく頷く。
「約束」
その時の言葉。
その時の約束。
そしてギルドから逃げだした。
二人で必ず生き抜こうって
頭の中で何度も響いていた。
.....絶対守るって決めたんだ。
「間に合って……」
「お願い……」
そして放った。
龍牙螺旋弾。
「...間に合わない」
「いやだ、いやだ....」
「....誰か...たすけて.....」
「.....約束守れない。」
エルミナは泣き崩れた。
「助けてやる」
....え?
エルミナは顔を上げた。
双子姉妹のお話でした。
まだまだストーリーは続く予定です。
楽しんで頂ければ嬉しいです。
よろしくお願い致します。
エルフィ
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