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優しいヒロインにはなれない

馬車に揺られ着いた先には大きな岩風呂が大自然の中

小鳥の鳴き声と共に湯気が出ていた。


「うわ~すごい!昨日もよかったけど、こっちも好き」

「サラが嬉しそうでよかった」

「まあ、ここはアレイド様とはよく来ましたわね」

う~ん、相変わらずマウントとろうとするな~。

ほっとこ

「よく来たがマリアンヌとは小さい頃に2回ほど

しか来たことないと思うが、誰かと勘違いしてないか?」

あっ手がプルプルしてる。

不穏な空気を読んだリカルドが口をはさんでくる。


「取り合えず温泉に入ろうぜ」

私も同調してあげる。

「うん、早く入りたい」

「そうだね、リサと一緒に用意しておいで」

「まあ、わたくしが一緒に行って差し上げますわ

まだお小さいんですもの」

と言いながら手をつないでくる。


うざ!とは思ったけど顔には出さず素直について行く

ことにする。まあ嫌になったら逃げよう。


一緒に歩いていると、踵を踏んだり蹴ったりと、ひたすら

足を攻撃してくる。しかも右ばっかり!右足が嫌いなのか!?

イライラしながら歩いてるとリサの待つ簡易更衣室に到着。


手を振り解きリサの元に走った。

温泉着に着替えるとアレイドが迎えに来た。

いつも思うが何処からか見てるのか?恐ろしくタイミングがいい。


そしてやっぱりビーチク見えてます。


腰をユラユラ胸をプルプルさせながらピチピチの温泉着を

着たマリアンヌがやってきた。

「アレイド様行きましょう」


うわー露骨に嫌そう、やっぱりアーレンはお子様が好き?

だったら複雑だなあ、私もいずれ大人になるしな。

顔が曇る。

「サラ?どうした?具合でも悪くなったのかな」

「ううん、大丈夫だよ、早く行こう」


頷くとやっぱり抱っこされた。

アレイドの肩越しに見えるマリアンヌ嬢に睨まれ

ている。こわ〜


チャップン・・・。

そっとお湯の中に降ろされた。

「いた!」

アレイドが慌てて抱き上げ岩の上に座らせ

「どうした、どこが痛む」とサラの体をチェック

し始めた。

「アーレンごめんなさい、ちょっと踵にしみただけなの」

アレイドは足を持ち上げ踵を見て聞いてきた。


「この傷はどうしたの?朝はなかったよね」

う~ん、どうしようか、素直にやられましたって言うべきか

それとも胡麻化すか。一応、宿泊先だし波風立てない方がいいよね。


「あら~靴連れができちゃったのかな」

優し気に傷をつけた本人がニマニマ笑いながら言ってきた。


うん!チクろう!

「あのね、きっと気づいてないと思うのだけど

マリアンヌ譲の足が踵を踏んだのゴリって、その後も

コンコン当たったの」

悪いね、心優しいヒロインならチクれないだろうけど

心優しくないもんね。


あれ?何処かにドライアイスがあるのか?すごい冷気が・・・。

アレイドさん、恐ろしい形相になってます。


「きっと大きなお胸のせいで小さな私が見えなかったのよ」

「そんなサラが見えない邪魔なものなど切ってしまおうか」


「ひぃぃぃぃぃ」

いやいやご令嬢が怯えきってますよ。


そこで最近、存在感の薄いリカルドが一言いうとアレイドの

怒りは収まった?

「アレイド、そんな怖い顔してるとサラちゃんが怖がるぞ」


サーっと音が聞こえそうなくらい青ざめていったアレイドは

サラを抱きしめ“怖がらしてごめんね”と囁いた。

えっと特に怖いと思ってないがまあいっか~。

「私は怒ってないからアーレンも怖い顔しないで」

アレイドの顔をそっとなでた。


「サラ、ここのお湯は怪我にもいいから、ゆっくり浸かろうね」

「はい、もう痛くないですよ」

はあ~極楽極楽!

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても面白く一気に読ませてもらいました これからも更新頑張ってください 応援しています [気になる点] もう少し1話の文字数を増やして欲しいなーっとおもいます
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