こぼればなし パート3
リカルドは悩んでいた、と言うか怒っていた。
アレイドの奴め、あんな事するから毎日悪夢で
寝不足じゃねえか!
毎晩マルマル虫が出てきやがる。
サワサワと風が吹くと自分の腕の毛が揺れるだけで
ビクっとなる。
ウギャー!もう勘弁してくれよ。
あっ!アイツらサボりやがって!
「カート、エバンス!誰が休んでいいと言った!走れ走れ!」
ヘトヘトになり座り込んでいた2人はリカルドに怒鳴られ
走り出す。
「なあ、副団長なんでカリカリしてんだ?」
「俺たちがサラちゃんを危険な目に合わせたからじゃね」
「おれはお前がサラちゃんに告ったのを団長が副団長に
八当たりされてる、鬱憤を俺たちにあたってると思う」
「どっちでも同じじゃん、しんどー」
「イヤイヤ、俺巻き添え食って可哀想じゃね」
「あーなんかゴメン」
「いーってことよ」
と友情を確かめあってると副団長が手招きしている。
副団長の元に行くと難しい顔をして地面をじっと睨んでいる。
やっと口を開いたと思うと
「お前ら余裕だな」
「どうゆう事でしょうか?」
「お前ら今がマルマル虫の繁殖時期でどう繁殖するか知ってるか?」
「いえ、知りません。小さい頃丸めて遊んだ記憶はありますが」
そのセリフを聞いて一瞬ニヤっと笑った副団長には気がつかなかった。
「アイツらはなメスが腹に透明の袋を張って卵を産んで孵化させるんだ。
だが、ここからが問題だアイツらは子供の餌に人間の体液、汗や皮脂を
選ぶんだ。子持ちのメスが狙った人間を取り囲み腹の袋を破っていっせいに
数百数千の半透明のマルマル虫子軍団を離すんだ!ワラワラと全身を這い上がり
舐め回すんだ、その感触に発狂する奴もいる」
ゾワっとする体を抱きしめ想像する。
「何でそんな話するんですか?」
「すまん、今がその時期だ。ほらお前ら狙われてるぞ」
気がつくと2人の周りに無数のマルマル虫が寄ってきている。
ギャー!!
2人は一目散に逃げ出した。
ククク、あははは。
いや〜ゆかいゆかい。まさか信じるとはな、マルマル虫の好きな
エサをまいて寄せただけなんだが、ちょっと気が晴れたな。
マルマル虫の話はうそだよ〜ん。
犠牲者は6人になった。




