大きくなあれ大きくなあれ
「おはようございます、朝ですよ。また、アレイド様と
お休みだったんですね」
もう、メイド達も慣れたもので最初のようなパニック
にはならなくなったようだ。
主も流石に変態にはなりきれないようで、使用人達も
安心しきっていた、まさかの爆弾が落ちて来るとも
知らずに平和な朝だった。
「お嬢様は何をお飲みになりますか?」
「ミルクをお願いします、アーレンは訓練ですか?」
「はい、もうお出になられましたよ」
ふむ、間に合わないだろうけど、もう少しでも
大きくしたいなあ。
取り敢えずミルクを飲もう!
ゴキュゴキュゴキュ
「おかわりです」
「そんなに飲んで大丈夫ですか?お腹痛くなっちゃいますよ」
「えっと色々とおっきくなりたくて…わかってるのよ
すぐに大きくなれないのは」
チラリとリサのある部分を見て溜息をつく。
「何かお悩みですか?私でよければ話して下さいませんか?」
「笑わない?」
「はい、勿論ですともお嬢様のお悩みを笑う者なんて
ここにはおりませんよ」
「あのね、もう少しお胸を大きくしたいの」
“はう!!”
少し胸を押さえはにかみながら話すあまりの可愛さに
悶絶者多数!
かろうじて意識を保ったリサが問いかける。
「まあ、急にどうしたんですか?」
「やっぱり男の人ってお胸の大きな女性が好きなのでしょう?
だから、ちょっとでも大きくなったらな~って」
「お嬢様、好きな男性ができたのですか?まさかスレイ様・・」
急に名を挙げられてアワアワするスレイ。
「まさかあ、違うよ~。それじゃあスレイがロリコンの変態
みたいじゃない。一応、私も自分の見た目はわかってるわよ」
くすくす笑う。
あっスレイがしょんぼりしてる、なぜに!!
いやいやお嬢様、危険な変態が身近に一人おりますよ!!
使用人達の心の声が漏れそうになる。
「じゃあ年が近そうな側にいる男性ならカート様ですか?」
「子供は範囲外です!」
“えっ!子供が子供はダメって!え~!一応年上だよね”
使用人たちが目で会話する。
「えっとね、あのね、秘密?」
それを聞いた若いメイド達がサラを囲むようにやってくる。
「お嬢様、ここまで話して秘密はなしですよ~
もしかしたらお力になれるかもしれませんし誰ですか?」
あまりの迫力につい「アーレンです」と言ってしまった。
ガシャガシャ
何名かのメイドがこけた・・・。
「だって素敵でしょう、でも突然出来た妹みたいなもの
って思われてるから脈無しかな~ってせめてお胸があれば
いけるかなって」
メイド達一同心の声が盛大に漏れた
『お胸がないままで大丈夫です、むしろない方が』
「!!なんで??」
「ああ、いえいえ今のままで十分可愛らしいですし
アレイド様もそう思ってらっしゃいますよ」
てか、まさかの両片思い!!
「そうかな~それに温泉行くでしょ?
アーレンに温泉に一緒に入ろうねって
言われてるの」
ドンガラガッシャーン!!と手に持っていた道具を
落とすもの、コケるもの続出でスレイは顔を赤くして
壁に頭をぶつけていた。
メイド達はかろうじて立上り円陣を組みお嬢様守る隊を
発足した。
「お嬢様の健康と健やかな精神を守るぞ!おー!」
さすが公爵家のメイド達、1日が終わりアレイドが
帰ってくる頃には落ち着きを取り戻していた。
夕食の時、アレイドはサラの姿が見えないのに気づき
サラはどこだ、とメイドのリサに尋ねた。
「お嬢様は少し体調を崩されましてお部屋でございます」
「なに!医者は呼んだのか?最近、元気になってきていたので
油断した。すぐに部屋に行く」
「お待ち下さい、その、きっとお嬢様は来てほしくないかな〜っと」
「なぜだ?」
「えと、お腹の調子をですね、なので、えと…」
「はっきり言わないか!」
「ミルクの飲み過ぎでお手洗いに篭られております」
「なぜ、そんなことに?」
「乙女心にございます」
よくわからないが、行かない方が良さそうだ。
「わかった、明後日の旅行は大丈夫そうかな」
「大丈夫でございます」
そういってお辞儀をしてリサはサラの下に。
部屋に入ると、まだ出てきていないようで
心配だがここは静かに見守ることにした。
その頃サラはトイレに座り燃え尽きていた。




