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愛し子達 

200年ほど前にフルメール王国と言う閉ざされた国があった。

精霊に愛されし国、愛し過ぎた国であった。


愛し過ぎた故にゆるゆると滅びの道を歩んでしまった。

精霊に寄り添い過ぎたため人とも精霊ともいえぬ存在になってしまった民は

子を成すことも出来なくなり滅んだといわれている。


滅んだといわれる国の中で一握りの貴族や皇族たちは聖霊の加護のもと

生き延びていた。10年前までは。


哀しそうなめをして、そうフィーリアが説明してくれた。


〈お前が入っている体がわらわの最後の愛し子じゃ。この子だけを助け

ここまできたのじゃ〉


〈今、私が入ってるって事はこの子の意識はどこにあるの?〉


〈ない〉


〈ないって、どういうことですか?〉


〈そのままの意味じゃ、その子は最初から魂が欠けておったのじゃ。見たまま記憶することは

できても意味を理解することも感情もなかったのじゃ、この泉の精霊の加護だけで生きておったが

もう、限界じゃった。死にゆく体。わらわは助けたかった、心はなくとも最後の愛し子じゃ〉


〈この子の両親はどうしたのですか?〉


〈この世界も邪悪な精霊もおる、それらがこの世界を壊そうとしてな、それらを滅ぼすために自らの

命をかけたのじゃ、もう誰もおらぬ〉


フィーの哀しみが心に流れてきて、涙がとめどもなく溢れてしまう。

私が愛し子として生きてもいいのですか?

といかけると、小さく″ああ″と答えた。


お前の想いも愛おしいと思っていると。

お前も私の新しい愛し子じゃと。

だから2人がひとつとなり生きて幸せになってくれたら嬉しいと。



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