交差する想い
〈うーん、よく寝た気がする〉
瞼を開けると、なにやらユラユラと浮遊感に視界が揺れる。
キラキラ眩しいけど奇麗って、水の中じゃん!!
た、助けて、息が、息が・・でき・・できてますね。
〈焦るでないわ〉
〈誰?〉
〈わらわはこの泉スピーリトゥスフォンスの主、フィーリアじゃ
特別にフィーと呼ばせてやろう愛し子よ〉
〈フィー?愛し子?〉
優しげに見つめる瞳にホッとする。
〈色々と説明がいるであろう、落ち着いて聞いておくれ、良いな?〉
コクリと頷く。
焦る気持ちもあるし目の前の美女がなんなのか、主って何?とパニック状態なのだが
とりあえず話しを聞こうとと冷静なになる。
27歳社会人の経験ありだしね。それにファンタジー大好きオタクでどう考えても
これは、おいしい。と、言う下心は隠しておく。
〈まあ、この状況はおいしいと思うておるのはわかるがちゃんと聞けよ〉
″バレてる、恐るべしぬし″
〈端的にいえばお前は死んだ〉
〈いえいえ、そうじゃないかと思いましたが、もう少しオブラートに包んで欲しかった。〉
〈すまぬな、こう言う言い方しかできぬのでな。どうやらお前の世界とこの世界は裏表のような
ものだが、稀に少し繋がる瞬間があるようじゃ。その時、お前の想いがこもった血と魂
がこの泉におちてきたのじゃ〉
〈私の想い?〉
優しい瞳で見つめながらフィーリアが答える。
〈恋愛したい、結婚したい、幸せになりたいじゃな。〉
私が死の直前に願った事だ、何だろう人から聞くと恥ずかしいな。
〈その想いとわらわの想いが一致したのじゃ、しかしな、そなたは想いがこもった血と魂だけじゃった。
どの世界でも肉体がなければ生きてはいけぬ。だからお前の血と想いを″核″として愛し子の体に
移したのじゃ。生かしてやりたかった、それももう限界だった愛し子。魂のない肉体だけの死に向かっていく愛し子をどうにかしてやりたかった〉




