穴!あななの~!!
アレイド達とお茶をしていたサラだったが少しづつ
体も動けるようになり、ウズウズとちょっとくらい走っても大丈夫よね。
ということで「ちょっと走ってきまあ~す」と言って走って行ってしまった。
「お嬢さまあ~、いくら庭園の中でも遠くまで走って行っては
危ないですよ~」
リサが注意を促すが走れるようになったサラは嬉しくて返事を
するものの止まる様子がない。
そんなサラを微笑ましくアレイドは見ていた。
あんなに元気になってよかった、早く早く大きくおなり
色んなところが、ふふふ。下心満開である。
そんな主人を前にして使用人たちは困惑以外の何物でもない。
クールで結婚も利益を考え政略結婚以外ないだろう、と
皆が考えていた、それが年端もいかない美少女にはまる
なんて事は天変地異でも起こらぬ限りあり得なかった!
だが、幸せそうな主人の顔を見ていると応援したくなる。
「すご~い、気持ちいい!走れるって素晴らしいわ」
アレイドに向かって手を振りながらかけていく姿に
アレイドは心配になり声をかける。
「サラ前を向いて!コケるよ!」
「は~い」
リサは離れていくサラの姿に心配になり
「アレイド様だいぶ離れましたが大丈夫でしょうか」
「こちらは裏の森と違って魔犬もいないし安全だからね
ずっと誰かがいたから少し羽を伸ばさせてやろう」
リサは、ハイと言って頷いた。
離れたところでスレイもリサもサラから目を離さず見ていた。
楽しそうに走っていたサラが何かに気を取られた様子で
走って行くと消えた!
サラが消えた瞬間にはアレイドはサラの方に駆け出していた。
「サラ!」
サラが消えたあたりまで来たがサラが見当たらない
アレイドは焦って周りを見渡し、地面を探っていくと
小さな穴が見つかった。ちょうどサラ一人分くらいの
穴なので落ちた可能性は高い。
草が茂っていてよく見えない、アレイドが穴に向かって
サラを呼んでみる。
「サラ!いるか!大丈夫なのか返事してくれ!」
穴は深く斜めに開いているようだがよく見えない。
「スレイ!この穴がどこまで深いかわかるか?」
スレイは大地の精霊の加護を受けているので、
深さや何処に繋がっているかを知ることができる。
手を地面にあて探っていく。
「団長、入り口の穴は狭いですが5m辺りから
広くなっていっています。」
「掘れるか?」
「掘れますが、斜めに穴が広がっていきなすので
サラ様が生き埋めになってしまいます」
スレイはがっくりと項垂れる。
「それに無数に横穴が広がっていますのでサラ様
がどの経路を選ぶかわかりません」
「チッ!落ちたのがお前達なら勢いよく水を
流し込めば、いずれどっかの穴から出てくる、
と言う作戦が取れるのに!」
「いやいやアレイド!焦るのはわかるが
それは作戦とはいわんぞ!」
「団長・・・我らの扱いが雑すぎます、普通
死にます・・・」
「そうだ!アレイド、水は窒息するから
勢いよく風を送る・・・?」
アレイドからの殺気を受けて尻すぼみいなるリカルド。
「ほお~、今度お前が落ちたらやってやろう」
「ごめんなさい・・・」
「スレイは穴の経路を地図に起こせ!リカルドは
団員を数人集めてきてくれ、私用だと伝え俺が今回の
臨時給料をだすと」
アレイド達の心配をよそに穴に落ちたサラは意外と冷静
だった。
「アーレンー!リーサー!スレーイ!だめかあ、かなり
落ちたもんね。でも凄い勢いで落ちたな~落ちたもんは
仕方ない出口を探すか、それとも助けを待つか。
待つのが正解なんだろうけど、奥が気になるのよね~」
・・・・・・・ふむ。




