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前世の罪と悪夢

虫の出てくる話になります、苦手な方は

読まないでくださいね。

うーん、うーん…いや…ゴメ……。

ハッと目が覚める、愛し子になってからは前世の夢なんて見てなかったのに。

うっく、グスグス。

どうしよう気持ち悪くて眠れないし、涙が止まらない。

あのお散歩以来サラは悪夢に悩まされ泣きながら夜中に目が覚める、

を繰り返していた。


その様子をリサが陰から見ていた。

最初こそ声をかけ起こしていたのだが、大丈夫だからアーレンには言わないでと

口止めされていた。


あれは子供の時の出来事で大人になって見なくなっていたのに、

なんで今更なんだろう。あの時“アレ”を見てしまったからかなあ。

子供の時に犯したあの罪。。。ごめんなさい、許して。。。

そうして今夜も声を殺して泣いてしまった。


もう我慢できないわ!

リサが執事長の部屋に向かった。

ドアをノックすると、ハイっと執事長の返事が聞こえドアが開く。


「こんな遅い時間に何事ですか?」


「すみません、アレイド様にサラ様の事でご相談があるのですが

私が1人で行くと変な噂が立つといけないので一緒に行ってもらえますか?」


「わかりました、サラ様の事なら早い方がいいでしょう」

2人は足速にアレイドの部屋に向かう。


執事長がアレイドの部屋をノックして、入れの返事に扉を開け入った。

部屋に入るとガウンを着てワインを飲むアレイドがこちらを見ていた。


リサを見てすぐにサラの事だと理解しワインをナイトテーブルに置き

ソファーの座るように指示した。


「何があった」

少し躊躇しながら、アレイド様には黙ってて欲しいと言われて

いることを前置きし、ここ3日の出来事を伝えた。


「気丈に振る舞っておられますが、お食事もあまり召し上がらない

ですし、夜もうなされて泣いておられます」

「今日もか?」

「はい、今も泣いておられます」

「3日前といえば庭園で急に具合が悪くなって部屋に

戻った日ぐらいだな、なにか心当たりがないか?」

「そうですね、あの時アリンコにクッキーをあげてらしたらマルマル虫が

いましたね。丸くなるんですよって説明をした当たりで具合が悪くなったような

気がします」


少し考えてから

「とりあえずサラの所に行ってくる」

「ぼっちゃま、駄目ですよ、一線だけは越えては・・・お顔が怪しくなっております」

「何を言ってるんだ、サラの一大事にそんな邪な事!・・・キ・キス位はいいか?」

「アレイド様、ほっぺに、ほっぺまでにお願いします。嫌がられたらおやめください!」

「よし、わかった嫌がらなかったら・・・」

「・・・ぼっちゃま鼻血が出てます・・・」

不安でいっぱいの執事長とリサだったのでついて行くことにした。


サラの部屋に軽くノックをして“入るよ”っと部屋に入ると涙に濡れたサラが

ベットに座ていた。

“俺はお兄さん、優しいお兄さん”と心の中で呪文を唱えながら

サラの側に行きベットに腰掛ける。


「どうしたの?また、前みたいに怖い夢みた?」

「どうして、わかったの?」

「なんだかサラが怖い思いしてるんじゃあないかなって」

そっと頭を撫でてあげるとアレイドの胸に抱き着きシクシクと

泣き始めた。


「どんな夢を見たか教えてくれる?」


抱きしめながら耳元で囁くと、横にフルフルと頭を振る。

「どうして?」

根気強く話しかける。

「アーレンに嫌われたくないの、聞いたらきっと嫌いになるわ」

悲しそうな顔に心が痛む。

「何があっても嫌いにならないよ、可愛いサラ大好きだよ」

優しく背中をさすりながらサラが話し出すのをじっと待つ。


意を決意したようにアレイドを見つめ話し出すサラの話に驚愕した。


「もっと小さいころお腹に赤ちゃん達がいるお母さんを殺したの」

〝!!殺した!!〟

「赤ちゃん達もたくさん死んじゃったかもしれないわ、あの時の感触が

忘れられない」と、さめざめと泣く

「ずっと忘れてたのにお庭で思い出してしまったの」


もう周りの大人達は大パニックだった。

〝沢山の赤ちゃん??〟

ただ、さすがに団長なだけあって何事もないようにサラを気遣い

もっと聞き出そうとした。

「大丈夫だからね、ん?」


「丸まる姿が可愛くてツンツンしたけど、歩く姿が可愛くて伸ばそうとしたの」

〝えっ?妊婦が丸まって可愛いから伸ばす??〟

「ダンゴム・・・マルマル虫をね、こう伸ばそうと頭とお尻の所に爪を入れてね

えいって伸ばしたらパキっていってお腹が割れたの・・・」


〝マルマル虫?!虫の話か!しかし伸ばせるのか?あの虫は結構固いぞ〟

そう、サラの前世のダンゴムシは1cm弱、この世界のマルマル虫は同じでも

大きさは親指サイズと大きいのだ。


「そしたら半透明の数十匹の赤ちゃんが私の両手をワサワサと上がってきたの

きっとお母さんの復讐にきたのよ、あの上がってくる感触が忘れられない!」


扉の陰から聞いていたリサは半透明の無数の赤ちゃんマルマル虫が両手に上がってくる

のを想像し泡を吹いて気を失い、同じく想像した執事長は両手をバンバン叩いた。


アレイドは流石と言いたいが微笑みながら固まっていた。

「嫌いにならない?」泣きそうな顔に現実に引き戻されサラに優しく語りかけた。


「サラ、マルマル虫は死んでいないよ、あの虫はとても強いからサラの力では死なないよ。

お腹の袋が破れて赤ちゃんが出ただけなんだ。赤ちゃんも歩けるなら大丈夫」

と、頭をなでるアレイドの手は少し震えていた。

「でも、気持ち悪くて赤ちゃんのついた手を川で洗ってしまったわ」

「赤ちゃんは泳げるから大丈夫だよ、ほら解決ださあ寝よう」

と抱きしめてベットに入った。


安心したように寝息を立てるサラを見つめていたアレイドだったが、

サラの柔らかい髪が腕をかすめたとき声にならない悲鳴を上げていた。


サラの告白は3人にとてつもないトラウマを植え付けた。


サラはもう悪夢は見ない。。。


新たな犠牲者3人はこれから・・・。




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