↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/53

名前を呼んで。。。私の名は。。。

雨が降り始めて3日目の早朝、少女が眠る部屋の叩く音がした。


お付きのメイドのリサがそっとドアを開けて確認すると。

アレイドが立っていた。


「早朝からすまない、連日の豪雨で川や村に行く前に

あの子が気になったんだ。熱は下がったか?」

「はい、だいぶ下がりました。今はぐっすり寝ておられますので

静かにお願いしますね」


そっとあの子の側に行くと、穏やかな息遣いで眠っていた。

ホッとして、手の甲で前髪をよけて額にキスをし見つめていると、

背後から痛い視線を感じ振り向くと、リサがじっと睨んでいる。


小さな声で「アレイド様、不埒な真似はご遠慮願います」


つい焦ってしまい大きめの声で言い訳をしてしまった。

「違う!下心があったわけでは、、熱!熱があるか調べたんだ」


「ううん、、、」


アレイドの大きな声に目が覚めたのか少女が掠れた声を出し

うっすらと目をあける。


「すまない、起こしてしまったか」

寝ぼけた瞳でアレイドのスカイブルーの瞳をじっと見つめる。

フルフルと首を横に振り、またウトウトと眠り始める。

“か、かわいい!!”

「行ってくるよ、いい子でな」

我慢しきれず頬にキスをすると、またメイドから咎められた。

取り繕うようにそそくさと部屋を後にした。



“ふわ~、よく寝た気がする。なんか団長さんがいたような”

目を開けて体を起こすとメイドさんが駆け寄ってきた。


「お嬢様、起きられましたか?お体は大丈夫ですか?

私はお嬢様付きのメイドのリサと申します、なんでもお申しつけ下さいね」


「あ、、、い、、、よ、、」

数れた声でそこまでしゃべるとケホケホと咽てしまった。


「お経様、無理に話さなくても大丈夫ですよ。お水を飲みますか?」

コクリと頷き、水を飲ませてもらう。


ゲホゲホ、、ゲホ、ゲホ

メイドがあわてて背中をさすってくれた。

<そういえば、モノを飲み込むのって初めてじゃない>


そう考えていると、ツキンと何か胸が痛んだ。

それと同時に悲痛な声が頭の中に響いた。

“すまぬ、すまぬ愛し子よ。わらわが外に出したばかりに

ひどい目にあった、すまぬ”

フィーが泣いてる!

窓の外に目をやると恐ろしいほどの雨が降っている。

その姿にメイドが

「びっくりされましたね、こんな雨はじめてなんですよ

皆、精霊の怒りに触れたのではと不安で、今ご主人様が

住人達を非難させに行っているんです」

フィーが哀しんでる、横になり目を閉じ神経を集中する。

メイドが「お休みですか」と問いかけていた。


こんなに雨が降ったら恐ろしい事になっちゃう

<フィー、フィー聞こえる返事してもう雨を降らせないでフィー>

だめだ聞こえてない。何度も何度も語り掛ける。

<フィー私は大丈夫だよ、哀しまないで>

<愛し子?>

<そう、私だよわかる?>

<私の愛し子。。サラ>

<そう私だよ、大好きだよフィー。ごめんね心配かけて、

もう大丈夫だから雨をやませて>

<いやじゃ、あやつはサラを傷つけた!わらわが外に出したばかりに

ずっと森に隠しておけばよかったのじゃ>

<違うよフィー、送り出してくれたから私はここの優しい

人達に出会えたんだよ。見ず知らずの私に親切にしてくれる

人たちに。これからも辛いことや痛いこともあると思う、

でも、それを乗り越えた時に人としての幸せがあると思うの>

<だが、サラが辛い思いをするのは見たくないのじゃ>

<ただ見守ってて欲しい、どんなことがあっても私自身で乗り越えないと

いけないから、お願い。どうしてもの時は雨を降らせて~ってお願い

するからね、だから優しい人達を傷つけないで>

<わかったよ、がまんするよ幸せにおなり>

雨音が静かになり雲が切れ青空が見えた。


安心して少し眠ってしまたけれど、ふと目が覚めると

泥で汚れて濡れ鼠のような姿の団長がベットの脇に座って

メイドに睨まれていた。


「こんな格好でごめんね、一刻も早く君に会いたかったんだ。

私はこの公爵領の嫡男で軍団長をしているアレイド・ウェルテックス。

アレイドと呼んで欲しい、君の名は?」


「、、、サ、、、ラ」


「サラ、いい名だ。サラと呼んでも?」


コクリと頷く。


「サラ、公爵家にようこそ。そして暴漢から私を

助けてくれてありがとう、可愛い命の恩人さん」











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。