熟練ぼっちは感謝する2
ホッと胸を撫で下ろし、俺はゆっくりとレンと桂花センパイを見た。
瞬間、
「ッ――!」
声にならない声が俺の口から漏れる。
それは何故か。
――俺は倒れる二人を見てあることに気づいてしまったから。
それはもうとんでもないことに。
嘘だろ……この目で見るのは初めてだ。そんな……まさか実在していたなんて……。てっきり想像の産物だと……。
俺が目にしたもの、それは俺たちの世界で敬意と妬み、後幾ばくかの願望を込めてこう呼ばれている。
「れ、レン君……!」
「あ、あれ、なんで視界が水色なんだ? ……ハッ!」
――ラッキースケベ、と。
どうすればそんな体勢になるのか。レンの仰向けの身体の上、胸元の少し高い位置に桂花センパイは足を広げる形で乗りかかっている。M字開脚のようなものだ。
そして幸か不幸か倒れた拍子にスカートがめくり上がっていたから下着が丸見え。ベストショット。
「……っれ、レン君、みた、よね?」
顔を赤く染めた桂花センパイは急いで立ち上がりスカートを直すとそのままスカートを抑えながら、レンに問いかける。
レンも遅れ立ち上がりあたふたと慌てふためき言葉を紡ぐ。
「いやいや、あの、えっと何というか……その、はい。見えました」
言葉の途中、桂花センパイからの視線が強くなりレンは肩を落とし白状した。
「いや、でも事故だったというかですね!」
お、お、言い訳か。男らしくないなー、男だったら「センパイのパンツ綺麗でしたよ、食べちゃいたいぐらいです。いやむしろ密閉保存して一週間後に思いっきり吸い込みたいです」ぐらい言ってみろ。そして通報されて警察のお世話になってしまえ。
「それに何て言うか、可愛かったというか、その、水色は俺も好きといいますか」
…………おいおい、正気か? コイツ? 俺の想像と大差ねーぞ、言ってること。それでこの場を乗り切ろうなんざ馬鹿でも考えないぞ。
可愛くて好きな色だと思ったんで許して下さいとか、それが許されるんだったら俺なんか更衣室覗きまくるよ。
「きゃー! 覗きぃ!」
「待ってください、下着可愛いですね、非常に俺好みです」
「えっ、そ、そうかな? ありがと……」
「じゃあ俺はこれで……今日はいい夢が見れそうだ」
「……待って! これ持っていって」
「えっ、これって貴方の下着なんじゃ」
「貴方ならいいかな、って」
「ありがとうございます、これ、我が家の家宝にします」
こんな感じのことを色んなところ回って一日中繰り返すよ。でもさ、無理じゃん普通に考えて。それぐらい無謀な行為だよ。
ほんとアイツどうすんだよ。通報されそうだったら助けてやるか。桂花センパイ、このパンツの写真ばら撒かれたくなかったらどうすればいいか、わかりますよね? って。写真なんか撮ってないけど。
……あー、写真か。撮っとけば良かったな……。……いや冗談だよ?
短し




