危険な二人
そうして現在彼らは能力を測定する測定器の列に並んでいる
ちなみに昼食は学校内にある食堂の上流貴族のスペースでとった
ルイスの奢りということで、アルシーとシルベリータは容赦なく高級料理を注文した
「あなた方には遠慮という言葉をしらないのですかね?」
「あら、あれぐらいは訳ないでしょうに」
「す、すみません! 一度食べてみたかった料理がありましたので!」
「いえいえ、責めている訳ではないのですよ、ただ、こういう経費は私の懐から捻出していますので、今後はそこをご考慮の内に入れて頂きたいと」
「やけに丁寧な口調ね……そんなにきつかったの?」
「ご想像にお任せいたします」
(うげ、これはやりすぎた感が半端ない)
アルシーがそう感じたのもおかしくはない
なぜなら……
ルイスの手持ち(この月に使える)の半分を使ってしまったのだから
「しかし、過ぎた事は気にしないのが紳士というもの! さあみなさん行きましょう!」
(ルイス、マジでごめん……)
若干壊れているルイスに少し同情するアルシー、その原因を作ったのは彼女なのだが……
シルベリータはよくわかっていないのか二人の間をおろおろしていたのだった
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基礎能力測定に使用する魔法はステータスの魔法である
検査官の前で自らのステータスを開示するというのがこの測定の方法である
ルイス、アルシー、シルベリータの順で測定は行われた
そして検査官は……
(この子達は一体何者なんだ! 俺の数倍の魔力と使用できる魔法の数……)
ルイスはそこまでぶっ飛んだ能力ではなかったのだが、それでも例年の最高レベルである、まあアルシーとシルベリータには及ぶわけもないのだが
「アルシー、ルイス、結果はどうだった!」
「シルはどうだったの?」
「私はSクラスだった!」
「私もよ」
「こちらもですね」
「みんな一緒なんだ! やったー!」
「ふふ、本当にそうね」
「これからよろしくお願いしますね」
「ルイス、ちょっと思ったのだけど貴方だけ砕けてないんじゃない?」
「……では一度本来の口調で話しましょうか?」
「「え?」」
「はぁ……そもそもだ俺は貴族なんでね、生まれてこの方汚い口調は止めろと言われてたんだ」
「「う、うん」」
「だが、よくよく考えてみればここでは貴族の肩書きは本来ないはずだからな!」
「あ、アルシー、ルイスが壊れちゃったよ!」
「凄い変わり様ね」
「仕方ねーだろ、もの心つく前からこの口調みたいなんだよ、喋りだしが”おい、親父”だったらしい、これにはその場にいた全員が目を剥いたそうだ」
「うわ、それは当たり前の反応よ、なら何? 前世の記憶でもあるとか?」
「ハハハ、それがあったらそんなこと言わねーだろ? 生まれた時点で貴族だってわかってるさ、記憶があればもっと丁寧な事言うと思うぜ」
「それはそうね。」
「ところでシル? 黙ってるけどはこんなルイスいやなの?」
「おい、アルシー”こんな”ってなんだよ……」
「ん……前よりは話しやすいの!」
「お、おう、そうなのか。 じゃあもうこれで行く」
そのまま話は続き
「それでなんだけどルイス、私たちみたいな上流貴族には取り巻きできると思うのだけど、それでもその口調で大丈夫なの?」
「問題ない、お前らの前ぐらいだ、というかお前の周りにもできるぞ、取り巻きは」
「それは仕方ないわよ、候爵なんだから」
「俺は言わずともというやつだ」
「あ、あの、私にもできるの?」
「「多分大丈夫」」
「どうして?」
「シルベリータはアルシーとべったりだからな、既にアルシーの取り巻き第一号認定がおりてもおかしくない!」
「ルイス、何かその言い方好きじゃないわ、私の親友第一号よ!」
「アルシー!」
と言ってシルベリータはアルシーに抱き着いた
「シル、ちょっと……」
「嬉しくて……」
シルベリータ10歳、感情の豊かな素直な子
「シル……(かわいすぎるだろおおお)」
表情に心の声が出ているが彼女達には問題ないのである
「アルシー……」
しばしの間抱き合う二人
「ちょっと待ったーーー、お前ら俺の前で何してるんだ!」
ルイス10歳、何か感じる所があったようだ
「「え?」」
「え? じゃ無い! 何か危ない雰囲気が漂っていたぞ!」
「そうかしら? いつもの事なんだけれど」
「うん! そうだよ!」
「お前ら、そっちの気があるのか……?」
「「無いよ(けど)!」」
「説得力が無い!」
ちなみに、二人の関係は屋敷の人たちも若干噂するレベルでベッタリなのでルイスがそう思っても仕方がないのだが
アルシーとしてみれば恋愛感情では無く親愛の表れなのであろう、そうであってほしい
ルーミア曰く『お年頃ですものねー』との事、意味深だ……




