二話「稲妻の拳」
初心者すぎて記法が分かりません。ミスがあったら是非お願いします。
「『着装ッ!』」
ブレスレットが光り、サンダーナイトの全身が左手から切り替わっていく。
体は金色の西洋甲冑のような…いや継ぎ目があって二重構造に…?前はこんなんじゃなかったけど…。というかハンマーなんて持ってたっけ?
そして腕の雷状のパーツが内側から…
ゴツッ。大きなハンマーが脳天を直撃する。
「相手を分析する前に自分の現状を見ろ。」
真っ黄色の髪の毛の造形に覆われたサンダーナイトがこちらを見ていた。
プリズムコアの位置はアバウトに把握しているけど…。ベルトの下、丹田からエネルギーが出るのを感じる。絶対そこは狙われないようにしないと。
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一方変わって客席。
「あいつまさか…!」
俺は金子対。タイじゃなくてツイだ。親友の渋木が好きだって言ってたし親父から貰ったプリズム杯のチケットを奴に押し付けようとした。ハズなのになんで俺会場にいるんだよ。
そしてアレを拾ったのがよりによってお前とは…。サイッアクだ。
俺は頭を搔きながらどうしようと考えている。が。考えている場合ではない。
渋木が巻き込まれてしまった以上、アイツを勝たせるしかないだろう。どうする…?全員棄権させるか…?なんでよりによってプリズム杯に…。あー!考えている場合じゃないと言ってるだろ。
味がしないポップコーンを床にぶち撒けて、俺は控室に乗り込んでいった。
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「おーっとスプラッシュ!サンダーナイトの怒涛のラッシュにタジタジか~?」
実況の声で電脳闘技場に意識が戻る。
そうだ。ここはあこがれのサイバーファイト。アイツのコアを見つけてぶっ壊さないと。
「随分と静かだな。オレのハンマーの打撃で士気でも下がったか?」
あんなに礼儀正しかったサンダーナイト。リングの上はテレビで見る通りだ。
でもどうしよう。サンダーナイトのプリズムコアの位置は右腿のハズ。昔テレビで見たし、一度決めたらコアの位置は変えられないルールだ。その前に西洋甲冑の隙間から攻撃を通さなきゃ…あーやることが多い!
とりあえずあのハンマーを回避しなけりゃ防戦一方だ。
内部インジケータ表示から見るに、このスーツはバランス型。スピードもそこそこ。パワーもそこそこ。こういうのが初心者向けってやつなのかな。僕にぴったり!ラッキー!
あのハンマーの軌道を読んで…ここでジャンプして~!ハンマーに頭突き!
ハンマーは七色の結晶になって消えていった。
「ハンマー頼みの甲冑さんはハンマーが無くなったらどうするのかな?」
煽ってみたら歓声が上がる。そうそうこれこれ~!
「おーっと!スプラッシュ!流石に反撃を覚えたか~!?」
「そうはさせない…と言ったら?」
サンダーナイトの鎧が雷を帯びて…。
「『放電』」
危なっ!急に鎧が飛んできた!テレビで見る着装エフェクトだと思ってたのはこれだったんだね!
でも僕ならこんなものはヒョヒョイのヒョイだ。回避楽勝〜!
とか言ってたら本体がいない。
「ここだ。」
一発蹴りを入れられて振り向くと、
テレビで見慣れた金色のスーツが後ろに立っていた。
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俺は控室に走る。
「金子様のご子息ですか、どうぞお通りください。」
これだから嫌だったんだサイバーファイト。
渋木の控室は…ここか。戻ってきたらあのバカに説教かましてやるとして、今は何をするべきか。頭を回す。
そもそもサイバーファイトってのはこの電脳世界に蘇った神事だ。神格に「勝ちたい」という願いを奉納する神事。負けたら当然「勝ちたい」という願いを徴収される。
「勝ちたい」という願いは「生きたい」と同義だから…?徴収されれば鍛えられてもない限りロクなことにはならないのは目に見えてる。
だから金子家が代々育成と主催をやってきた訳なんだが。今はキャッチーでポップになりすぎた。
だから鍛えられてないあのバカを負かせる訳には…というかアイツ今頃リングでどうしてんだ?俺は小さなテレビを覗き込んだ。
ーーーーー
まずい、非常にまずい。
サンダーナイトのコアの位置を僕は知ってる。知ってるのに攻撃を当てられないんだ。
太腿というのは走るとき猛スピードで動く。常に走り続けるサンダーナイトはそれが分かってて太腿に付けたんだ。
そして…
「さっきからうずくまってるが…『そこ』だな?」
相手にもコアの位置が見破られかけている。
こちらの勝ち筋はもう絶望的…。
「これで終わりだ。『一点集中・雷』ッ!」
サンダーナイトの飛び蹴りがベルトに向かって飛んでくる。相手の言う通り、これで終わり…。
かと思った?
「何っ!」
「人ってね?『自分が有利になってる』って思ってるときが一番油断しやすいんだよね。」
一直線に飛んでくる飛び蹴りは軌道が読みやすい。跳んでくる直前で右腿のプリズムコアを叩き潰す。
「いい学びだな、スプラッシュ。」
悔しそうで、どこか晴れやかな顔をしながらサンダーナイトはエフェクトと共に消えていった。
「勝者ァッ!!!!スプラッシュ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
歓声が上がる。これで晴れて僕もサイバーファイトのヒーロー!
青くて全身に水滴があしらわれた、とってもカッコいいデザインのスーツを「解装」し、リングを後にした。でも僕スーツデザインしてないんだけどな。なんでだろ。
とても気持ちいい気分で、控室に戻る。
ブチギレの金子がいると知らないまま。




