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二人で転生しました!が、  作者: 西野ゆいと
恋敵編

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再出仕

無事準備を終わらせ、時間通りに謁見の間に出向いた。

正面に陛下、脇に父クリスガルド公爵、兄フィルがいた。父とフィルは若干涙目だ。

「陛下、ラーナ・クリスガルド、ただいま戻りました。長きにわたり自由をいただいたこと、深く感謝申し上げます。」ラーナと、斜め後ろにいたカイリも頭を下げた。

「ラーナ嬢よ、よくぞ戻った!そなたが不在の間、マシュリとフィルは毎日のように涙するし、レイノルズにいたっては、もともと会えないというのに、空を見上げてはため息をついておった。周りがいつもどんよりしていると、晴れているのに雨が降っているような、変な気分だったぞ。メルリーナなんかは、いつも暇だ暇だと王宮をうろちょろしていたしな……。そなたは我が王宮の太陽だな。」国王が言った。

『レイル…本当に寂しがってくれていたのね。』ラーナは少し嬉しくなった。

「陛下、もったいないお言葉でございます。私も久しぶりの王宮にホッとしております。」すると国王が思い出したように言った。

「おお、そういえば、勉学の方はどうであったか!?思うような成果はあったのか?」

ラーナの顔色がサーっと青白くなった。

『すっかり忘れていた!薬草の研究という名目で旅に出たことになってたんだ!』

すると、青白いラーナの後ろで、カイリがおもむろに何かを取り出しながら話し始めた。

「恐れ入りますが私から失礼致します。ラーナ様は実に熱心に取り組まれておりました。その結果、このように数種の薬草を採取することができ、これからの研究に生かされるかと思います。」と、カイリが持っていたバスケットを開けて見せた。

『カ…カイリ…恐るべし……いつの間にそんなバスケットを用意して……』ラーナは汗が噴き出していたが、カイリのおかげで事なきを得た。

「そうかそうか!それは何よりだ!今後も期待しておるぞ!」陛下も満足そうだ。


「ところでラーナ嬢よ…話が変わるのだが…」国王の顔が急に曇った。

「いささか厄介(やっかい)な話だが、そなたには話しておかねばならぬ。」と真剣な顔で話し始めた。

話は一か月ほど前にさかのぼるらしい。

グリナリア王国の西方に位置するラジニア王国から知らせが届いた。ラジニア王国には第一王子、第二王子と、王女、三人の王子と王女がいるが、それぞれ母親が違う。ちなみにグリナリア王国は一夫一妻制だ。ただし跡継ぎ不在の場合はそれに限らない。

それはさておき、ラジニア王国が王女セシアナと、レイノルズの婚姻を打診してきた。もちろんレイノルズにはすでに婚約者がいるため、その話は受け入れられないと断った。それで話は終わっていたのだが、しばらくすると今度は、王女をグリナリアへ留学させたい、と言ってきた。

王子の留学はいろいろな意味で良くある話だが、王女の留学はあまり聞かない。グリナリアとラジニアでは言語もあまり差がないので、語学留学というわけでもない。では何のための留学かというと、誰でも行きつくであろう予想は、レイノルズの略奪だ。

セシアナ王女の母親は側室で第二夫人だが、身分が低かった。そのせいかセシアナ王女に力を持たせようと躍起になっているようだった。そんな中成長したせいか、王女はだいぶ気性が荒く、度を超えてわがままな性格である、という噂だ。その母子(ははこ)に疲れたせいで、ラジニア国王は第三夫人を側室に迎えたと言われているほどだ。



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