第十八章《林間学校⑻キャンプファイヤー》
夜になり、鈴虫が鳴いていた。
「キャンプファイヤーだよー!」
「うん。」
「暗くなってきて、少し寒いね。」
「ねー。」
「じゃあ、行こうか?」
「レッツゴー!」
そして、ホテルを出て、キャンプファイアーを囲んだ。
「あったかいねー。」
「うん。」
そこへ、舞園先生がやってきた。
「では、みなさん。これからキャンプファイヤーのレクを始めます。司会の亀水さん、氷室さんお願いします。」
「はい。司会はバスのレクと同様、亀水と、」
「氷室です。」
「始まりの言葉、学年委員長、五十嵐さんお願いします。」
「はい。」
「あ、えーっと、林間学校もあと少ししかありません。なので……たくさんの思い出を作りましょう。」
「はい!」
「ありがとうございました。では、マイムマイムを歌っていきます。」
「イェーイ!」
「じゃあ、音源お願いします。」
「はーい、ポチッとな。」
♪――
そして、みんなで歌って踊った。
大きな炎を囲んで。
「今度はじゃんけん列車です!勝ち残った人には景品があります!」
「やったー!」
「では、スタート!」
じゃんけんぽんっ!
私は一回目で負けてしまった。
「あれ〜、ひーちゃんもう負けてる。」
「私じゃんけん弱いからなー。でも景品欲しかったなー。」
「じゃあ、俺が取ってきてやるよ!」
「いいの?」
「あぁ、頑張るさ。」
では、二回目スタート!
そして、最終決戦。
「残ったのは〜、学年委員長の五十嵐心菜さんと、八神月斗さんでーす。」
月斗!頑張れー!
私は心の中で応援していた。
「では、行きますよー!」
じゃんけんぽんっ!
「よっしゃー!俺の勝ち!」
「負けたー!景品欲しかった。」
やったー!
月斗勝った!
「ということで、勝者は八神月斗さんでした!では、景品をどうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
「それでは!次に参りましょう!」
そして、楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
キャンプファイアーの炎が少しずつ小さくなっていく。
「……もう終わりなんだね。」
茜音がぽつりと言った。
「うん。」
私も小さく頷く。
月斗は何も言わず、消えかけている炎を見つめていた。
楽しかった時間は、ずっと続くわけじゃない。
だからこそ、今この瞬間を大切にしたいと思った。
「これでキャンプファイアーの企画を終了します。舞園先生お願いします。」
「はい。レクの人ありがとう。えーと、明日学校に帰ります。なので部屋をきちんと整理整頓しておいてください。」
「はい!」
「以上です。」
先生の話が終わるとあちこちから話し声が聞こえてきた。
「やっば。部屋めっちゃ散らかってんだけど。」
「私のとこも。」
こんな話し声ももう少しで聞けなくなると思うと寂しかった。
「ヒサ、ほらっ、やるよ。」
「えっ?いいの?」
月斗が景品を差し出してきた。
「言っただろ。」
「ありがとう。」
「おっ、お二人さん。あつあつだねー。」
「ねー。」
「もー、またー。」
「早く帰って部屋片付けないと。」
「そうだった!」
「やばいヤバい、急げー!」
「茜音、焦りすぎ。ちょっと落ち着いて!」
「やばいよー!」
「ふっははは。」
「ひーちゃん笑った!」
「えっ?」
「笑顔は大事だよ!」
「あっ、うん。」
「早く帰ろー!」
「じゃあ、行くか。」
「うん。」
林間学校、最後の夜。
いろいろと思い残すことはあったけど、いい思い出ばかり。
明日も全力で楽しむと誓った。




