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第十七章《林間学校⑺商店街巡り》

「おっはよー!」

「朝から元気だねー。」

「うん、だって今夜はキャンプファイアーでしょ?」

「うん、楽しみだねー。」

「うん!」

「でも、その前に班で商店街を巡るんだって。」

「えー!そうなの?」

「うん、昨日の部屋長会議で決まったんだ。」

「やったー!楽しみ。」

「ふあー、おはよう。」

「あっ、あおちゃんおはよう!」

「早くしないと遅れるよ。」

「はーい!」

「えっ、もうそんな時間?」

相変わらず元気な茜音とマイペースな葵を連れて食堂に向かった。

「朝ごはん何かなー?」

「えーと、朝ごはんは目玉焼きだよ。」

「ザッ朝ごはんだね。」

「うん。」

「おい、ヒサ。足はもう大丈夫なのか?」

近くに座っていた月斗に話しかけられた。

「う、うん。もう大丈夫。」

「そっか、それならよかった。今日、商店街巡りあるから心配だった。」

「心配してくれてありがとう。」

「いやっ、別に。」

月斗は顔を赤くしていた。

「それでは、舞園先生から連絡です。」

「今日の商店街巡りは急遽決まったことなので時間を伝えておきます。集合は十時です。遅れないように気をつけてください。」

「はい。」

「手を合わせてください。」

「いただきます!」

茜音はすごいスピードで食べていた。

「ふー、美味しかった。」

「えー!もう食べたの?」

「うん。」

「早くない?」

「まあね。じゃあ先に部屋に戻ってるね。」

「う、うん。」

茜音は一足先に食堂を出ていった。

私たちも朝ごはんを食べ終えると、部屋へ戻った。

「商店街巡り、楽しみだねー。」

「うん。」

「何があるかな?」

「お菓子屋さんとか、パン屋さんとか?」

「食べ物ばっかりじゃん。」

「だって、商店街といえば食べ物でしょ!」

「そうなの?」

「そうなの!」

葵がくすっと笑った。

「葵は何か見たいものある?」

「うーん……特にないかな。」

「じゃあ、行ってから決めよ!」

「うん。」

そして、集合時間の十時になった。

「それじゃあ、班ごとに商店街へ向かってください。」

「はーい!」

私たちはホテルを出て、商店街へ向かった。

「そういえば、月斗も同じ班だったね。」

「そうだな。」

「忘れてたの!?」

「いや、なんとなく。」

「ひどっ!」

「ごめん。」

「ふふっ。」

四人で話しながら歩いていると、商店街が見えてきた。

「わぁ……!」

「結構大きいね!」

「すごい……。」

葵も辺りを見回している。

「どこから行く?」

「まずはあそこ!」

茜音が指差した先には、小さな駄菓子屋さんがあった。

「駄菓子屋さん!」

「茜音、好きそう。」

「もちろん!」

「朝ごはん食べたばっかりなのに。」

「別腹!」

「それ、この前も言ってなかったか?」

「いいの!」

私たちは笑いながら駄菓子屋へ入った。

「うわぁ、いっぱいある!」

「懐かしいお菓子もあるね。」

「これ知ってる!」

「私は知らない。」

「えっ、葵知らないの!?」

「うん。」

「じゃあ、教えてあげる!」

茜音が楽しそうにお菓子を紹介していく。

「へぇ……。」

「じゃあ、これ買ってみようかな。」

「いいじゃん!」

「月斗は何か買わないの?」

「俺はいい。」

「えー、つまんない。」

「別にいいだろ。」

その後も、パン屋さんを見たり、お土産を探したり、商店街をぶらぶら歩いた。

「見て見て!これ可愛い!」

「本当だ。」

「葵、こういうの好きそう。」

「うん。ちょっと好き。」

「じゃあ買えば?」

「どうしようかな……。」

「せっかくだし買っちゃえば?」

「……じゃあ、買う。」

葵が嬉しそうに商品を手に取った。

「よかったね。」

「うん。」

そんな様子を見ながら、月斗がぽつりと言った。

「楽しそうだな。」

「うん、楽しい!」

「月斗は楽しくないの?」

「……まあ、楽しい。」

「素直じゃないなー。」

「うるさい。」

みんなで笑った。

気づけば、集合時間まであと少しになっていた。

「えっ、もうこんな時間!?」

「早いね。」

「楽しい時間って早く感じるよねー。」

「うん。」

「そろそろ戻るか。」

「そうだね。」

四人でホテルへ向かって歩き出す。

「楽しかったねー!」

「うん、楽しかった。」

「またこういうところ来たいな。」

「私も。」

「……俺も。」

「え?」

「なんでもない。」

「今、楽しかったって言ったよね?」

「言ってない。」

「言ったー!」

「言ってない。」

「ふふっ。」

葵が笑った。

私たちはそんなくだらない話をしながら、ホテルへ戻っていった。

そして夜はいよいよ――。

「キャンプファイアー!」

「楽しみだね。」

「うん!」

林間学校最後の夜が、少しずつ近づいていた。

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