第十六章《林間学校⑹BBQ》
「お腹すいたー!」
「うん、もうすぐでBBQだねー。」
「そろそろ行く?」
「うん、行こー!」
そして、階段を降りていった。
「あ、よー!お前ら。」
「月斗。」
「なんか遭遇率高くない?」
「だって、向かいじゃん(部屋)。」
「あっ、そっか。」
「BBQ楽しみだな。」
「うん!」
「……私、BBQやったことない。」
「えっ?そうなの?あおちゃん?」
「うん、初めて。」
「そっか。」
月斗が少しだけ笑った。
「じゃあ、今日は初BBQだな。」
「……うん。」
「じゃあ、あおちゃん。いっぱい食べよ!」
「えっ、う、うん。」
「何から焼く?」
「お肉!」
「即答じゃん。」
「だってBBQといえばお肉でしょ!」
「確かに。」
そんな話をしながら、私たちは外へ向かった。
ホテルの外には、すでにたくさんのテーブルとコンロが並んでいた。
「うわぁ……!」
あおちゃんが目を輝かせる。
「これが……BBQ?」
「そうそう!」
「すごい……!」
「じゃあ、あおちゃんの初BBQ、始めよっか!」
「うん!」
夕方の少し涼しい風が吹く中、私たちは笑いながらBBQの準備を始めた。
「じゃあ、まず火をつけないとね。」
「火は先生たちがやってくれるみたい。」
「じゃあ、私たちは食材を並べよ!」
「うん!」
テーブルの上には、たくさんのお肉や野菜が並んでいた。
「うわぁ……お肉いっぱい!」
「野菜もあるよ。」
「ピーマンある!」
「茜音、ピーマン好きなの?」
「うん!焼いたピーマンおいしいよ!」
「へぇ……。」
葵は興味深そうに食材を見ていた。
「どれ食べたい?」
「……これ。」
葵が指差したのは、薄切りのお肉だった。
「じゃあ、それ焼こう!」
「私、やってみたい。」
「えっ、あおちゃんが?」
「うん。初めてだから。」
「じゃあ、一緒にやろ!」
「ありがとう。」
網の上にお肉を乗せる。
ジュウッ――。
「わぁ……!」
葵が少し驚いたように目を丸くした。
「音すごいね。」
「これがBBQだよ!」
「なんか、いい匂い。」
「でしょ?」
しばらくすると、お肉の色が変わっていく。
「もう焼けたかな?」
「たぶん!」
「じゃあ……。」
葵がトングでお肉を取った。
「いただきます。」
ぱくっ。
「……!」
「どう?」
「おいしい……!」
「よかった!」
「初めて食べたけど……すごくおいしい。」
「じゃあ、次は野菜ね!」
「えっ。」
「もちろん!」
「……野菜も食べる。」
「えらい!」
「子ども扱いしないで。」
「ごめんごめん。」
私たちは顔を見合わせて笑った。
少し離れたところでは、月斗が黙々とお肉を焼いていた。
「月斗、めっちゃ焼いてるじゃん。」
「誰かが焼かないと食べられないだろ。」
「じゃあ、私も手伝う!」
「火傷するなよ。」
「分かってるって!」
「あおちゃんも食べる?」
「うん。」
「じゃあ、これ。」
月斗がお皿に焼けたお肉を乗せた。
「あ、ありがとう。」
「どういたしまして。」
「あおちゃん、いっぱい食べなよ!」
「うん。」
夕暮れの空の下。
私たちはくだらない話をしながら、焼きたてのお肉や野菜を食べていった。
「……楽しい。」
葵がぽつりと言った。
「え?」
「こうやってみんなでご飯を食べるの……楽しい。」
「そっか。」
「うん。」
その笑顔を見て、私も自然と笑っていた。
今日のBBQは、きっと葵にとって……私たちにとって忘れられない思い出になる。
そんな気がした。
「ごちそうさまでした!」
「お腹いっぱい……。」
「食べすぎたー!」
「次はキャンプファイヤーだって。」
「えっ、キャンプファイヤー?」
「うん!」
「楽しみ……。」




